崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「文化学術交流に展望」

2013年11月21日 05時20分28秒 | エッセイ
 下関の地域新聞の長周新聞に先日の大学主催のシンポの内容が記事になって届いた。いつも充実した記事化には大きく期待するようになった。それは竹下一氏が全体を漏れなく分かりやすく記録してくれるからである。私は自分の発表が十分伝わっているかどうか心配だった。

「崔吉城教授は、ペルシア湾岸の文化、対馬海峡との比較で、運河や海峡との概念についてふれ、海はもともと国境がなく、共有するものだとの見解を示した。そして、東アジア共同体が叫ばれるが、経済的な面からだけでなく、文化共同性の構築の重要性を指摘した。その上で、慰安婦、靖国など歴史認識問題が横たわっているが政治家たちにはそれを発展させることはできない。学者に任せるべきであると述べ、歴史認識論をテーマにインタネットを活用した韓国、中国・台湾の姉妹大学を結ぶ遠隔授業の構想を提案した。(中略)グローバリジェーションで、国際化が進んだと思われたが、それが危険性を持っていることがわかってきた。ボーダレスを作ると言いながら、国境をつくってきた。日本海や対馬海峡などの呼称をめぐってもナショナリズム、右傾化が見られる。悪いのは政治家とメディアだ。政治家は知識がないと、知識人は発言しなければならない。知識の不足は教育で補うべきだ。次代を開く上で、大学の力は大きいと訴えた。」

 昨日11月20日付「文化学術交流に展望」という題下でよくまとまっていて記録物として保存するものとなった。昨日企画委員として会議に参加してシンポの反省と評価を行った。110人参加の中61人のアンケートが収集され反響の多くが肯定的な評価であったが、学生参加が少ないことも指摘された。教員と学生を「強制動員」することが議論された。学術会議には教育的に連携して参加させる方法を提案した。私は教育のチャンスを与えるのは強制ではなく、多少強制でも良いと意見を出した。また終ってない。録音したものを起こして「紀要」などに記載すること、映像を編集することまで議論された。学長主導の記念行事が実っている。
 
 

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