崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

触れ合う、繋げる、社会網

2012年06月26日 05時10分39秒 | エッセイ
昨日は1950年6月25日朝鮮戦争勃発の記念日であった。日本ではこの日を思い起こす人は少ないだろう。韓国では戦争博物館で記念行事が行われたということをラジオで聞いた。ここ日本は台風や梅雨が始まっているが、ソウルは干ばつで農作物に憂いがある。梅雨の隙間をぬって韓国寿城大学校大学言論社と皮膚美容学科の教員と学生25人が本学を訪問してきた。東アジア文化研究所と寿城大学校「大学言論社」が姉妹提携の調印式を行った。研究所はさまざまな行事を行い、情報を発信するので言論社を通して韓国に発信することになった。所長の小生、崔吉城と言論社の主幹金ウイソク教授と署名をした。金氏は啓明大学校出身で私が指導教授をしていたサークル「仮面劇班」の学生であったと言って、親しく語り、デモの激しかった時代を想起した。
 最近は韓国との往来が頻繁になり、教員や学生たちも韓国語のあいさつを口にすることが多い。昨日の歓迎式と調印式での学長の歓迎のお言葉は「あにょんはせよ」からはじまった。韓国の反日や日本の嫌韓の時代は過ぎたような日韓親善が深まっている。しかし国家間の関係はいつ何が起こるかわからない。平和を守ることはただ安易なことではない。自然な人間同士で触れ合う、繋げる、社会網を広げること、その小さい一つが昨日の提携であった。