美しい言葉たちに敬意をこめて

日本語の詩や和歌を英訳します。英訳のご依頼はdeviliana1[at]gmail.comまでお願いします。

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映画『Tokyo Tribe』

2014年09月21日 | 映画
『Tokyo Tribe』という、バトル・ラップ・ミュージカル映画を観ました。(→公式サイト。音が出ます)

TOKYO MXテレビ「バラいろダンディ」での特集を見て以来ずっと気になっていました。園監督がつくる映画はいつも見なきゃと思います。なぜかわからないけれど、あの強いメッセージを浴びたいと思うのです。

でも、ストーリーには着地点がない。定型的な感想が提供されない。観る人に委ねられる範囲が広い。何事にも解答があるはずだという受け身の姿勢だと楽しめないです。それは、他の園監督の映画(→過去記事・映画『希望の国』)からも同じような印象を受けます。

観客席は10代〜20代男子が多かった。そこをかきわけて三十路女がひとりで座る。この勇気。もはや「観たい」という衝動だけでございます。


☆感想☆

<ラップがいい>

出演者のほとんどが本物のラッパーのようです。私は『8 mile』(→wikipedia 『8 mile』)というエミネム主演の映画が好きなのですが、『8 mile』の暗さと比較すると、『Tokyo Tribe』は明るい。最後はマイルドヤンキー(いつも仲良し。情に厚いぜ。根城はファミレス)が勝つところなんて、まさに日本。日本語と英語が融合すると、怒りや焦りといった攻撃的なラップがマイルドになっちゃう。でも本物のラッパーが刻むとマイルドラップという個性になるんだと思いました。

<染谷将太(MC SHOTA)と、窪塚洋介(ンコイ)の演技力がいい>

恐らくラッパーと新人俳優がメインキャストだと思うのですが、その中で染谷将太さんと窪塚洋介さんの演技が重石のようになり、光ってました。
染谷さんのナレーション・ラップは、半身スクリーン内に、半身観客席にいるようで安定感がありました。
窪塚さんの狂気は自然な感じ。普段からあんな感じで暮らしてそう。いやまさか…。


<裸と若さとマイノリティ>

鈴木亮平(メラ)のシャワーシーンから清野菜名(スンミ)のパンチラまで、でるわでるわの裸体の嵐。年取るとわかるのは、若いことは美しいことだという事実です。それは、肉体に表れる。男目線が全開の本作において、一般的に男性は若い女性が好きだということに納得します。だってきれいだもんねえ。若さは命の輝きみたいなことをお肌を見て思いました。

もはや人口の4分の1が65歳以上になった日本(→総務省統計局 統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)−「敬老の日」にちなんで−)では、若い人たちは実際にマイノリティです。そのマイノリティが東京を奪いあうってなんかコミカルかもしれない。マイノリティたちの争いではあるけれど、悲壮感がないというか。バトルというより激しいじゃれあい?


<英語字幕が楽しみ>

字幕のお仕事をいただくようになってから、映画の見方が変わりました。どのように字幕を作っているか、どうすれば映画の魅力をそのまま訳出できるかについて考えながら観るようになりました。

ラップは聞き取りにくいので、画面右に縦で日本語の字幕がついていました。これあるとすごい助かる。ラッパーはもちろん滑舌がいいんですけど、私はラップを聞きなれていないので聞き取れないんですよ。

ただ、これを英語にすると横になるじゃないですか。その時はどこに置くんだろう?たぶん考えて作られているだろうとは思うのですが、画面右に縦で置いていた字幕を画面下に横で置いた時にどうなるのか。おもいきって画面の中にしちゃうとか。そうすれば字幕を読みながら絵も見れる?

でも本作では、脚本とラップの歌詞をつくる時点から並行して英語にしてたんじゃないかな?そんな気がする言葉の選び方でした。鈴木亮平さんとYOUNG DAISさんは英語できそうだし。日本で上映されてすぐにトロント国際映画祭に行ってますしねえ。

DVDになったら英語字幕でみられるのかな。どんな感じか楽しみです。
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転載について

2014年09月02日 | 翻訳について
転載について、今までいただいたお問い合わせについて書きましたのでご参照ください。
個人使用は自由です。


友達にメールで送りたい。
英語圏のお友達に好きな詩歌を教えたい。
  石川啄木☆はたらけど
  谷川 俊太郎★ひとりひとり
  谷川俊太郎☆朝のリレー

教材として使いたい。
 中学校や高校での英語と国語の中間のような授業で使用したい。
 花さそふ比良の山風吹きにけり漕ぎ行く舟のあと見ゆるまで
 道の辺の清水流れるる柳陰しばしとてこそ立ちどまりけれ
 見わたせば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮
 玉の緒よ絶えなば絶えねながらえば忍ぶることのよわりもぞする

個展で展示したい。
 英語圏で開催する自分の作品に関係のある詩歌を展示したい。
  敦盛☆人間五十年

『美しい言葉たちに敬意をこめて』というブログタイトル、
URL(http://blog.goo.ne.jp/deviliana)または
私の名前をいれてくださいとお伝えしました。




映像素材に使う詩の英訳がこちらにあったので使いたい。
  谷川俊太郎☆朝のリレー

原作者の了解を得て頂くことをお願いした上で使用料を頂きました。

商業利用の際には、deviliana1@gmail.comまでお問い合わせください。



歴史と文化の結晶である日本語の詩歌
英訳して世界とシェアすることで 
日本の価値を高めましょう
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「失敗」の本3冊

2014年09月02日 | 
最近読んだ『不格好経営―チームDeNAの挑戦』がよかった。おもしろかった。泣けました。
そしてこの本のような「失敗」を経営者自ら披露する本があったなあと
思い出したのでまとめてみました。


不格好経営―チームDeNAの挑戦
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横浜DeNAベイスターズで最近話題のDeNA(ディー・エヌ・エー)の創業者、南場さんの著作です。

私は南場さんのブログ(DNA of DeNA)が好きでした。
ユーモアと人に対する熱い思いが伝わってくる。

事業を進めるって、失敗の連続なんだなあ。
失敗を負けとか誰かのせいにするのではなく、
よっしゃチャンス!と思えるようになったら色々と面白くなるのだろう。


社長失格
社長失格
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『不格好経営―チームDeNAの挑戦』の文中にも出てきた『社長失格』です。
バブル時代にイケイケドンドンだったITベンチャーの創業者がバブル崩壊により会社を倒産させた話です。

この本が書かれた時、筆者はおそらく失意のうちにすべてを引き払って両親の家に戻ったところ。
すべてをさらけだした表現がストレートに胸をうちます。



「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
鈴木 博毅 ダイヤモンド社 売り上げランキング: 2,607


そして、企業から国家に視点が変わります。

太平洋戦争でなぜ負けたのか?
これってもしかして日本というシステムが悪いんじゃない?人じゃなくて。
ということを解説している本です。



最近は、子どもたちにどうやってサバイバル・スキルを身に着けさせるかって視点で本を読んでいます。
「身に着けさせる」なんて押しつけがましいんですけどね。

なんでも食べられる・どこでも寝られる・誰とでも友達になれる

この3点をベースにして、「失敗」したら、「チャンス」だと思えるようなポジティブな人間になってほしい。

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South Sudan Bringing Aid to Malakal 【日本語字幕】

2014年06月13日 | 字幕
国連難民高等弁務官事務所(UNCHR:ゆーえぬえいちしーあーると読みます)の動画に字幕をつけさせていただきました。UNHCRの了承を得て翻訳者として公表させてもらっています。




このお話を頂くまで、実は難民についてよく知りませんでした。アフリカやトルコ周辺、アフガニスタン等で起こっているのは知っていました。あとは緒方貞子さんが国連高等難民弁務官をなさっていたのもテレビで見ました。その程度の知識です。

そこで難民についてがさっと書籍を読み、ネットでニュースを漁ってみました。

Refugeeは、難民だよね、ふむふむ。という感じで翻訳していたのですが、


「うーん、なにか違う」


一通り訳し終えても、なにか違和感が。


「うーん、なにか違う」


なんだか納得できず、さらにリサーチ。そうしたら、


『難民と出会って −キャンプサダコ顛末記』にありました。


また最近では、国の外へと逃げなくても、やはり迫害の恐れがあるために移動せざるをえない人たちのことを「避難民」と呼び、難民同様、国際的な保護・援助の必要性が求められています pp.223-224


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ある国の人が自国を追われて、外国に移動すると、「難民」と呼ばれます。

しかし、自国内に留まると、「避難民」と呼ばれるようです。


今までは「難民」でないと援助を受けられなかったけれど、緒方貞子氏が高等弁務官だった時に「避難民」にも援助を拡大しました。ちなみにこの「難民」は、きちんとした手続きに則って認定しないと援助は受けられないそう。

かなりたくさんの資料を読み込んだ後は、なんだか悲しくなってしまいました。
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藤原定家☆大空は #0040

2014年05月30日 | 新古今和歌集
vast sky
is misted with
scent of plums-
the moon on the spring night
neither it shines nor beclouded


Earl Fujisawa Sada'ie


大空は梅の匂いに霞みつつ曇りもはてぬ春の夜の月

藤原定家



photo credit: Seabamirum via photopin cc


【歌意】大空は梅の匂いで霞んでいて、といっても曇りきってもしまわない春の夜のおぼろ月が出ている。

コメント:

曇りもはてぬ、とはすっかり曇ってもしまわない、曇りきるという訳でもないという意味です。

この短歌の本歌は、照りもせず曇りもはてぬ春の夜のおぼろ月夜にしく物ぞなき(→大江千里☆照りもせず)なんだそう。

本歌取りっていいシステムですよね。ちゃんと敬意を払ってますよ、というシステムとして機能している。パクリというよりオマージュっていいたいですね。まあ、商業的な作品になると難しいのだと思います。あと、ちゃんと「これはオマージュだね!」って説明してくれる評論家がいないと、本歌取りは成り立たないんでしょうねえ。

春といえば、春の月!おぼろ月夜を見ながらお酒を飲み、隣の人にどきどきする。「しくものぞなき」なんて呟いてしまったら、「源氏物語」の「朧月夜」かよ、というツッコミを自分でいれつつ、そんな艶やかな春をいつか過ごしてみたいです。
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とほほのほ

2014年05月10日 | 翻訳について
新古今翻訳プロジェクト(→詳細はこちら)にてリクエストをいただいた2首、



大空は梅のにおいにかすみつつくもりもはてぬ春の夜の月 藤原定家

花の香にころもはふかくなりにけり木この下かげの風のまにまに 紀貫之



の資料を集め、読み込み、翻訳して、2〜3度推敲してさてブログにアップしようと思ったら、翻訳原稿がない。どこにもない!!

鈴木さん、申し訳ありませんが今しばらくお待ちください。


もう春じゃなくて夏ですね。ああ。


ちなみに、翻訳した短歌はもう一つのブログ「Tanka on the Go」にも載せようと思っています。

こちらの最新の記事は、字幕です。国連難民弁務官事務所(UNHCR)の動画に日本語字幕をつけさせて頂いています。


今年は、字幕、短歌、歌詞(Don't cry for me Argentinaを考えています)などについて書いていけたらなあと思っています。


来週にはアップしまーす。
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Gooブログ継続

2013年10月18日 | ご挨拶
Gooのサービスで終了するのは、Gooメールだけだったんですね。何を勘違いしていたんだろう。Gooの関係者の方ごめんなさい。

Gooブログは続くので、「美しい言葉たちに敬意を込めて」は継続します。英語で発信する「Tanka on the Go」もそのまま残ります。

最近は、翻訳された外国の詩歌を読んでいます。そうすると、俳句に興味を持って書き始める外国人が多いのに気がつきます。たとえば、ノーベル文学賞を受賞したトーマス トランストロンメル氏の「悲しみのゴンドラ」。




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トランストロンメル氏は、晩年、体が不自由になったのをきっかけに、短くてシンプルな詩の形態である俳句をはじめたそう。彼の母国語はスウェーデン語なので、それを日本語にするのは難しそうです。

やはり、詩は意味と音韻の両方がないと作品としてわかりにくいんだよなあと思いました。私も英語の俳句を日本語にしてみて、なんだか納得できないと思っていたのです。

日本語で作られた短歌や俳句といった文学は、もっと外国に出て行ってもいいと思うんだよなあ。凝縮された感情を押さえ気味に表現するオリジナリティーをもっと広く知ってもらいたいと思うんだよなあ。どうしたらいいのかなあ。
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GooブログからTanka on the Goへ

2013年09月13日 | ご挨拶
初めてGooブログで書いたエントリは「人生五十年」でした。

これはなんとなくふっと、Fifty-year mortalityというフレーズが思い浮かび、そのまま

Fifty-year mortality
Dream-like reality
Whereto the lower part of heaven when compared
Nobody never die once created


とブログに書いたのが、2005年08月24日でした。今から8年前です。

いくつかあったブログサービスの中からGooを選んだのは、シンプルだったから。広告も当時は少ないほうでした。

しかし、Gooはブログサービス(無料版)を2014年3月10日をもって終了するそうです。残念です。有料版を使っていたこともあるのですが、私にはあまりメリットがなかったかな。

残念がっててもしょうがないので、心機一転、自分でドメインをとってブログを作ってみました。

Tanka on the Go (どこでも短歌、のような意味)
http://www.tankaonthego.com/


最初は、日本語の短歌を英訳して、それを英語で解説する、世界に向けたブログ、にするはずだったのです。これからどうなるのやらわかりませんが、もし日本語の詩歌が英語になったらどうなるのかなと興味をお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひTanka on the Goを見に来てください。

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【鑑賞】与謝野晶子☆君死にたまふことなかれ

2013年06月06日 | 
与謝野晶子の『君死にたまふことなかれ』は、いつか翻訳したいと思い続けていました。しかし題名にぴったりの訳が思いつかず考えあぐねているうちに時間がたっていましたが、この度『日本の名詩、英語でおどる』という本に名訳が掲載されていたので転載します。(pp.76-79)

比較のため、日本語と英語を交互に置いています。


君死にたまふことなかれ

旅順口包囲軍の中に在る弟を歎きて


ああをとうとよ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ、
末に生れし君なれば
親のなさけはまさりしも、
親は刃をにぎらせて
人を殺せとをしへしや、
人を殺して死ねよとて
二十四までをそだてしや。

Don't Lay Down Your Life


To my youngest brother, conscripted and sent
to fight on the Liaotung Peninsula, 1904


I cry for you, Brother,
don't you dare lay down your life,
You, the youngest child in our family,
thus cherished all the more-
Mother and Father didn't educate you
to wield weapons and to murder; they didn't
bring you up, to the age of twenty-four,
so that you could kill, or be killed yourself.


堺の街のあきびとの
旧家をほこるあるじにて
親の名を継ぐ君なれば、
君死にたまふことなかれ、
旅順の城はほろぶとも、
ほろびずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびとの
家のおきてに無かりけり

You were born into a long line
of proud tradespeople in the city of Sakai;
having inherited their good name,
don't you dare lay down your life.
What does it matter if that fortress
on the Liaotung Peninsula falls or not?
It's nothing to you, a tradesman
with a tradition to uphold.


君死にたまふことなかれ、
すめらみことは、戦ひに
おほみづからは出でまさね、
かたみに人の血を流し、
獣の道に死ねよとは、
死ぬるを人のほまれとは、
大みこころの深ければ
もとよりいかで思されむ。

Don't you dare lay down your life.
The Emperor himself doesn't go
to fight at the front; others
spill out their blood there.
If His Majesty be indeed just
and magnanimous, surely he won't wish
his subjects to die like beasts,
nor would be call such barbarity "glory"

ああをとうとよ、戦ひに
君死にたまふことなかれ、
すぎにし秋を父ぎみに
おくれたまへる母ぎみは、
なげきの中に、いたましく
わが子を召され、家を守り、
安しと聞ける大御代も
母のしら髪はまさりぬる。


Little Brother, don't you dare
lay down your life in battle.
This autumn, Father passed away.
Mother manages, somehow, to carry on,
but lives in constant fear for the son
who's been taken from her-
People say ours is a prosperous age,
yet Mother's hair has all turned gray.


暖簾のかげに伏して泣く
あえかにわかき新妻を、
君わするるや、思へるや、
十月も添はでわかれたる
少女ごころを思ひみよ、
この世ひとりの君ならで
ああまた誰をたのむべき、
君死にたまふことなかれ。

Inside the family shop, behind the curtain,
your willowy young wife weeps alone.
Have you forgotten her? Is she in your thoughts?
You two were together for less than ten months.
Think how her heart is wrung. There's only one
of you in this world, remember.
Your family has no one else to turn to.
Don't lay down your life.


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解説

「君死にたまふことなかれ」は、Don't you dare lay down your lifeと英訳されています。

dareは、否定的な文脈で使われます。英英辞典では、
1. (not usually used in the progressive tenses) to be brave enough to do sth
2. to persuade sb to do sth dangerous, difficult or embarrassing so that they can show that they are not afraid
とありますので、まさか〜しないでくれよ、というニュアンスでしょうか。


lay downは、「横たえる」や「諦める」という意味があるので、lay down your lifeで、「命を諦める」つまり「死ぬ」ということになります。

「君死にたまふことなかれ」という題名としては少し長いところと、丁寧な尊敬語を混ぜた感じがうまく英語でも表現されていますね。

他には、; (セミコロン)の後に次の主語を出しつつ、前の文章を強調するところなど本当にうまいなあと思います。

あと、subjectって国民って意味があると初めて知りました!
 (用例:I am a British subject. 私はイギリス国民です。)


感想

それにしても、私は毎回この詩を読むたびに、「獣の道に死ねよとは、死ぬるを人のほまれとは」のところで声がうわづってしまいます。音読していなくても、なんだかちょっとスピードが速くなるというか勢いづくと言うか、感情的な読み方をしてしまうのです。

自分の子には、戦争に行って欲しくないよう。

日本の名詩、英語でおどる
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藤原定家☆春の夜の 0038

2013年04月13日 | 新古今和歌集
springtime eve,
a floating bridge of dreams
is torn apart-
the sideways-clouded sky
being cleaved by peaks

Earl Fujiwara Sadaie


春の夜の夢の浮橋とだえして峰に別るる横雲の空

藤原定家



photo credit: andywon via photopin cc


【歌意】春の夜の夢がとぎれて、峰に横雲が別れ、離れてゆく曙の空。

解説:

英訳してみると、「春の夜の夢の浮橋」と「峰に別るる横雲の空」には関係がないことに気づきました。つながらないんです。まるで連想ゲームです。それだけ「春の夜の夢の浮橋」という言葉が有名であり、想像力をかきたてるキャッチコピーなんだ、ということでしょうね。

よって、-(ダッシュ)をつけて続いていることを強調しています。

コメント:

『源氏物語』源氏が明石の上とのつかの間の逢瀬を嘆いて、「夢のわたりのうきはしか」といったのを引用しています。

実は『源氏物語』は1001年頃から書き始めたとされているので、もう千年以上も語り継がれ読み継がれているんですね。『あさきゆめみし』ってマンガで読んだなあ。

故事にある懐王が夢で巫山の神女と契ったという故事から、横雲は神女の艶姿を暗示するようです。

やっぱり春の夜の月ってロマンティックの象徴なんですね。ひさしぶりに夜飲みに行くかなあ。


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