福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院生募集中:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

2016年を振り返る

2016-12-28 22:25:11 | 日記
今年も年末を迎え、この一年を振り返るといろいろなことがありました。

まず第一に、研究室の国際化がさらに加速したこと。コロンビアと中国からの留学生が研究室の雰囲気を良い意味で変えてくれています。

特筆すべきことは、大学院生の渡邊美穂さんが育志賞を受賞したこと。さらに、小島久弥さんの微生物ハンターとしての卓越さが輝いた年でもあります。Sulfuricaulis limicolaCaldimicrobium thiodismutansは、今後も様々な環境から報告例が出てくることでしょう。南極の赤雪から単離したHymenobacter nivisは、雪氷生態系を理解する上で鍵となる微生物だと思われます。

あまり宣伝していませんが、渡邉友浩さんが筆頭著者の下記論文は、淡水湖沼での硫黄循環に関わる微生物の分布と多様性に関して、亜熱帯から極域まで俯瞰した力作です。

Tomohiro Watanabe, Hisaya Kojima and Manabu Fukui. Identity of major sulfur cycle prokaryotes in freshwater lake ecosystems revealed by a comprenensive phylogenetic study of the dissimilatory adenylylsulfate reductase. Scientific Reports 6: 36262. 2016.

新たなフィールドとして、大雪山系を開始いたしました。寺島美亜さんが中心の研究プロジェクト(雪氷生態系の解明)で、低温科学研究所ならではの展開が期待されています。

自然界の未知なる微生物の探索とその機能解明は、来年もなお続きます!

皆様、良い年をお迎えください。また、来年もよろしくお願いいたします。


<2016年の出来事>
1月
•客員教授•嶋盛吾さん来所
•緒方英明博士(ドイツ•マックスプランク研究所)来所およびセミナー
•渡邊美穂さんの博士学位論文公開審査会

2月
チェコ国立水界生物学研究所訪問およびセミナー講演
•研究集会『雪氷の生態学』開催
•研究集会『環境微生物学最前線』開催
•釧路市春採湖調査(寺島美亜、梅澤和寛)

3月
中国第一海洋研究所国際ワークショップ参加および講演
育志賞授賞式(大学院生 渡邊美穂)
•国際ゲノム微生物学シンポジウム(小島久弥 招待講演)
日本細菌学会シンポジウムで講演

4月
•渡邉友浩さん:アレキサンダーフンボルトフェローとしてドイツへ

5月
•客員教授•嶋盛吾さん来所
•緒方英明博士来所
•大雪山系調査(1)(寺島美亜、梅澤和寛)

6月
•大雪山系調査(2)(寺島美亜、梅澤和寛)
大雪山系調査(3)(寺島美亜、梅澤和寛)
生物環境部門BBQパーティー

7月
•大雪山系調査(4)(寺島美亜、梅澤和寛)
•大雪山系調査(5)(寺島美亜、梅澤和寛)
厚岸調査(日大•中川達功、梅澤和寛)

8月
国際微生物生態学シンポジウム参加講演(梅澤和寛)

9月

10月
微生物生態学会横須賀大会参加講演(寺島美亜、渡邉美穂、岡本怜)

11月
日本陸水学会那覇大会参加および講演
•客員教授•嶋盛吾さん来所
•緒方英明博士来所および低温研セミナー講演

12月
クリスマス会

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