木全賢のデザイン相談室

デザインコンサルタント木全賢(きまたけん)のブログ

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デザイナーとの付き合い方2

2005年12月20日 | デザイナーとの付き合い方(相談室)


 こんにちは!「工業デザイン相談室」木全(キマタ)です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。

 記事の目次
 デザイン相談室の目次    デザインの考え方と運用について
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■外部デザイナーとの付き合い方2<個別業務依頼>
14:【デザイン相談室】運用5

 前回デザイナーとの最初の仕事についてお話しました。今回は、依頼の仕方とデザインの評価についてお話しましょう。


依頼の仕方

 どんな仕事でも同じですが、デザイン業務を依頼する場合は、出来るだけ時間的な余裕をもって依頼してください。デザイン作業は、機械的な単純作業ではなく、人が考える作業ですので、基本的には時間をかけるほどいいものが出来ます。

 具体的な依頼の仕方は、◆デザイナーにKISS!【商品企画】5を参考にしてくださいね。

 それと、業務をまとめて発注するのも、避けたほうがいいでしょう。

 前回、最初に頼む仕事として、以下の業務を挙げました。

【A】商品本体の外観デザイン開発
   (新規スタイリング開発)
【B】商品本体の外観デザイン開発
   (マイナーチェンジ・グラフィック色彩開発等)
【C】商品ブランドマーク等のデザイン開発
【D】パッケージのデザイン開発
【E】販売促進ツールとしての3Dスケッチ作成

 例えば、【A】「商品本体の外観デザイン開発」をするときに、ブランドマーク【C】・パッケージ【D】も同時に開発し、カタログも新たに作りなおすことになり、カタログ用のスケッチ【E】も必要になったとします。

 それならば、面倒くさいので【A】【C】【D】【E】まとめて100万円という発注したくなるのが人情ですよね。

 でも、できるなら、【A】50万円・【C】30万円・【D】10万円・【E】10万円 というように細分化して発注したほうが、御社がデザイン作業をコントロールしやすくなるのです。(上記の金額は、一例です。それぞれの費用の目安は、また別の機会に書きます。)


デザインの評価

 発注を細分化すると、なぜデザイン作業がコントロールできるのか?

 それは、細分化しておけば、それぞれ別々に評価できるからです。

 先ほどの例で、【A】【C】【D】【E】を分割して発注した場合、商品発売後に、商品デザインのユーザー調査を行ったとしたら、どうでしょう?質問は以下のとおり。

 【A】商品の外観デザインは、お気に入りましたか?
 【C】パッケージデザインは、商品のイメージを的確に表現していましたか?
 【D】ブランドマークは、信頼感がありますか?
 【E】カタログのスケッチはどうでしたか?

 このような質問をすれば、そのデザインにかけた費用と効果を測定することができます。そして、次の商品開発の際に、デザイナーに対して、より具体的な要望や金額の交渉をすることができるようになります。

 当然、そのようなフィードバックは、御社にとっても次の商品開発の重要なデータになりますし、デザイナーにとっても励みになります。

 以前、小学生の学習教材のスケッチ提案をしたことがありますが、その会社は、実際の小学生にスケッチを見せてアンケート調査を行い、商品化を決定するシステムになっていました。

 提案のたびにアンケート結果がフィードバックされ、とても参考になりました。小学生の意見の中に、驚くほど核心をついたものや、読むだけでほのぼのするものがあり、自分の描いたスケッチのアンケート結果は、読んでいるだけでも楽しかったです。


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