スポーツライター・オオツカヒデキ@laugh&rough

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『VS.』寄稿。
『栃木SCマッチデイプログラム』担当。

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赤い悪魔の凋落@ベンフィカ対マンチェスター・ユナイテッド

2005-12-09 22:18:35 | サッカー
『凋落の赤い悪魔』
 
大本命であるマンチェスター・ユナイテッドの足踏みにより、グループDは混迷を極めた。最終節を前にして首位にはビジャレアルが立ち、2位にはリールがつけた。3位の甘んじたマンチェスターは勝てば文句なしで突破を果たせるが、引き分けると他会場の結果を待たなければならなくなる苦しい状況。

故ジョージ・ベストが眠る天にビッグイヤーを掲げるためには、予選リーグ敗退などは許されない。悲壮なる決意を胸にベンフィカのホームへと乗り込んだ。

迎え撃つベンフィカは手負い。ミッコリ、カラグニス、シモンなど主力5人を負傷で欠く厳しい台所事情。こちらはマンチェスターと異なり、勝利以外にベスト16進出は露と消える。それでも、可能性がある限り、大観衆を前にファイトしないわけにはいかない。自ずと気合が入る。

立ち上がりからリズムを握ったのはルス・スタジアムを“真っ赤”に染めたベンフィカだった。

中盤からタイトに身体を寄せた。ギグス、C・ロナウドの両サイドアタッカーにボールが渡れば、すぐさまプレッシャーをかけた。タッチラインも味方につけて自由を奪う。2分にはCKからアンデルソンがマンチェスターゴールを脅かした。

しかし、先制点を挙げたのはマンチェスターの方だった。相手陣内でボールを掻っ攫い、オーバーラップを仕掛けた右サイドのG・ネビルへとパスを通す。丁寧にファーサイドを狙ったクロスに飛び込んだのはスコールズだった。タイミングはズレルも膝で強引に捻じ込んだ。

失点を喫したものの、ベンフィカのプレスと中央からの崩しを許さない守備は、綻びることはなかった。ルーニ―、ファン・ニステルローイに臆することなく戦った。ゴール前からファン・ニステルローイを中盤に押し下げることに成功し、それが同点ゴールへと繋がった。

15分、ファン・ニステルローイからボールをもぎ取り、ショートパスでゴール前へボールを運ぶ。陣形が整わないマンチェスターの隙を突き、右のネルソンから抑えの効いたクロスが入る。ファーディナンド、シルベストルの背後から飛び出してきたジオバンニがダイビングヘッドでネットを揺らした。難易度の高いゴールを決める。

試合を振り出しに戻されたマンチェスターは反撃に転じたいところだったが、大黒柱のファン・ニステルローイが大ブレーキ。中央に張り付きクサビをさばくはずが、本来の役割を忘れてサイドへ流れたり、中盤へ引いてしまうなど、奇妙なポジショニングをとり続ける。それにより、相棒のルーニ―はおろかギグス、C・ロナウドにも悪影響を及ぼす。攻撃の形を作れない最大の要因となった。

29分、スコールズのドライブがかかったミドルシュートもGKキムに弾き出されてしまう。思うように攻撃ができないためにC・ロナウドは平常心を失った。イエローカードを受ける。

歯車が全く噛み合わないマンチェスターを尻目に、ベンフィカは33分にベトのミドルシュートで追加点。マンチェスターとしてはDFにシュートが当たり、コースが変わってしまうアンラッキーに見舞われた。

ビハインドを背負うも一向にエンジンがかからないマンチェスター。ベンフィカはその後もベト、アウシデスがダイナミックなサイド攻撃を繰り返し、対面のオシェイを苦しめた。

先ずは同点に持ち込みたいマンチェスターだが、後半の序盤も前半同様に低調なサッカーに終始する。12分、ファン・ニステルローイのポストプレイから、C・ロナウドがゴールを狙うも僅かにシュートは枠を反れる。Pエリア内での絶好機を逸する。

ようやくまともなシュートを1本打てたことで、ファーガソン監督は動く。ギグスを下げてサハを投入し、起点の構築を図った。ギグスを引っ込めるくらいならば、ファン・ニステルローイを交代させたほうが得策だったように思えるのだが。

サハはベンチの思惑通りに中央でボールを呼び込む仕事をこなした。だが、悲しいかな周囲が呼応しない。個々で局面を打開しようとする気持ちが強く、守りを固めたベンフィカに次々とボールを取られた。そして、スムーズな攻守の切り替えから効率の良いカウンターを食らう。途中投入のペレイラ、ジオバンニにゴールへと迫られる。

時間は刻刻と過ぎ去る。ワントップ以外は自陣に戻り、守りをより強固なものとしたベンフィカの粘り強いDFに手も足もでなくなる。ルーニ―が中盤やや下がり目、左の位置から斜めにドリブルで突っかけたり、起爆剤として送り込まれたパク・チソンとG・ネビルがサイドを攻略しようと試みるも、尽く跳ね返された。

結局、1ゴールを記録するも、内容的には完敗。成す術なく“赤い悪魔”は予選リーグ敗退と同時に、UEFAカップへ回ることも許されずに欧州の舞台から消え去った。

本来のレギュラーが5人も不在の相手に、競り合うことも出来なくなってしまったマンチェスターは重症だ。世代交代云々よりも勝利に対する渇望が著しく欠如している。それゆえに、タレントは豊富でも、しばらくは下降線を辿るのではないだろうか。

CL第6節 グループリーグD ベンフィカ2―1マンチェスター・ユナイテッド ルス・スタジアム
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