オモシロ&役立ちの歯科医療情報館

歯科医療に関するオモシロい情報や学術研究報告などをいろいろ紹介。
【もちろん医科や保健、医工学分野も紹介】

【脳外傷】血液脳関門の機能を変える治療法(トリニティ・カレッジ、セント・ジェームス病院)

2012年05月26日 19時12分26秒 | 医療

 外傷性脳損傷が発生した場合に、血液脳関門でclaudin-5タンパク質の発現を阻害すると、脳浮腫が軽減され、脳機能が改善されることを報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。

 この新知見には、血液脳関門を可逆的に改変して、脳内での液体の蓄積量を減らすという新しい方法が示されている。こうした液体が蓄積すると、長期的な脳障害が発生することが多い。

 血液脳関門は、脳の組織液と循環血液との間の物質交換を制限する極めて重要な機構だ。外傷性脳損傷が起こると、脳から血液脳関門を透過して循環血液中に拡散する水分が激減し、これが一因となって脳浮腫が発生し、脳障害に至る可能性が生じる。claudin-5タンパク質は、血液脳関門の透過性に寄与していることが知られている。

 今回、M Campbellたちは、claudin-5を用いて脳浮腫に伴う症状を緩和できることを明らかにした。この研究では、脳損傷のマウスモデルに低分子干渉RNAを投与して、claudin-5の発現を抑制する実験が行われた。すると、脳の組織液から循環血液へ移動する水分が増加し、その状態が投与後最大72時間継続した。その結果、脳浮腫は軽減し、認知機能が改善した。

 Campbellたちは、今回の研究で得られた知見が、脳内での液体の蓄積が主たる原因となって発症し、命を落とすこともある各種神経疾患にとって重要な意味をもつ可能性があると考えている。(Nature Communications, 2012年5月23日)

http://www.nature.com/ncomms/journal/v3/n5/full/ncomms1852.html

http://www.natureasia.com/japan/highlights/details.php?id=1827

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肺がんCT検診は高齢の喫煙者にのみ推奨 -米2学会(アメリカ胸部疾患学会、アメリカ臨床腫瘍学会)

2012年05月25日 14時26分40秒 | 医療

 米国胸部疾患学会(ACCP)と米国臨床腫瘍学会(ASCO)は、CTを用いた肺がん検診に関する声明を発表し、肺がんCT検診を毎年行うことについて、55歳以上75歳未満の喫煙者(既に禁煙した過去喫煙者も含む)にのみ推奨することとした。声明は、過去に報告された複数の研究を要約し、評価する「系統的レビュー」、およびガイドラインとしてまとめられ、「Journal of American Medical Association」誌電子版に掲載された。(医療ライター・松木光)

 声明はACCP、ASCO、米国がん協会(ACS)、全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)の4団体による合同専門家委員会によるもので、系統的レビューとガイドラインは委員長である米メモリアル・スローンケタリングがんセンターのPeter B. Bach氏を中心に作成された。

 ガイドラインによる勧告は2つ。1日1箱の喫煙を30年以上(1日2箱喫煙する人は15年以上)継続している喫煙者(15年以内に禁煙した過去喫煙者を含む)には、肺がんCT検診を毎年行うことが推奨された(グレード2B:中程度の質のエビデンスがあり、行うよう推奨する)。一方で、1日1箱の喫煙が30年未満の人や、55歳未満か75歳以上、15年以上前に禁煙している人に対しては、肺がんCT検診を毎年行うことは奨めなかった。治癒の可能性が見込めないか、余命が限られるような重篤な合併症がある患者に対しても推奨されなかった(グレード2C:低い質のエビデンスしかないが、行わないよう推奨する)。

 レビューでは、▽胸部CT検査を実施した場合と、胸部X線検査を実施した場合とを比較した3本の無作為化比較試験▽胸部CT検査を実施した場合と、何も検査を実施しなかった場合とを比較した5本の無作為化比較試験▽胸部CT検査を行った13本の観察研究-について分析した。

 特に重視されたのは3本の無作為化比較試験で、このうち米国立がん研究所が主導し、最も多い5万3454人が参加したNational Lung Cancer Trialでは、1日1箱の喫煙を30年以上継続している喫煙者(15年以内に禁煙した過去喫煙者を含む)の集団に対して胸部CT検査を毎年行ったところ、胸部X線検査を毎年行った集団に比べ、肺がんによる死亡率が20%減少した(10万人当たりの死亡者数:247人vs309人、相対リスク比0.80、p=0.04)。

 しかし、National Lung Cancer Trial以外の小規模な2本の無作為化比較試験では、何も検査を実施しなかった場合と比べて、胸部CT検査による死亡の減少は認められなかった。

 これらから、ガイドラインでは、肺がんCT検診はNational Lung Cancer Trialの参加者と同様の人(1日1箱の喫煙を30年以上継続している喫煙者、または継続していた過去喫煙者)に対して、診療科横断的なケア体制があるなど、試験に参加した施設と同等の体制を持つ施設で行われるべきと付記している。試験に参加した施設の多くは400床以上だった。

 ガイドラインではまた、胸部CT検査を受けることのマイナス面として、偽陽性の増加、確定診断に伴う組織検査の際の合併症の増加、過剰診断の増加、被曝、診断時の不安、高額な検査費用などを挙げ、肺がんCT検査を行う際はベネフィットとリスクの可能性について事前に説明すべきとしている。

 さらに、肺がんCT検診を受ければ禁煙しなくてもよいというわけではなく、「肺がんを予防するために最も重要なことは喫煙しないこと」とも強調している。(医療介護CBニュース 2012年5月24日(木))

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120524-00000004-cbn-soci

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半身まひ患者のトイレ、どこに設置する?−病院建築の専門家が議論(日本医療・病院管理学会)

2012年05月23日 23時43分00秒 | 医療

 日本医療・病院管理学会はこのほど、東京都内で例会を開き、病院建築の専門家が最近気になっている建築実例を紹介した。半身まひの患者にとって使いやすいトイレのレイアウトや、患者との距離を近づけるナースステーションの配置などが話し合われた。

 工学院大デザイン学科の筧淳夫教授は、病院建築の質の評価について講演し、回復期リハビリテーション病棟におけるトイレやベッドのレイアウトについて取り上げた。

 回復期リハ病棟には、脳梗塞などにより右半身や左半身にまひの生じた患者が入院する。右まひ用と左まひ用にそれぞれベッドを用意する必要があるが、限られたスペースの中で、患者に配慮したレイアウトを実現するのは難しい。

 個室に、右半身まひの患者が入院した場合、右まひ患者用のトイレが用意されていたとする。しかし、ベッドについては、患者はまひしていない側(この場合、左半身)を使うことになるため、右半身まひの患者には使いにくいものになる。

 筧教授は、このような個室のレイアウトは、病院でも典型的なものと言い、半身まひの患者が使いやすい病室を考える必要があるとした。

 左半身と右半身まひの患者にとって、それぞれベッドが使いやすいように、4床室を用意している病院もある。ただし、この部屋にトイレは1つであり、それが左まひ患者用のトイレであれば、右半身まひの患者は隣の病室にある右まひ用のトイレを使うことになる。
 当然、右まひと左まひのどちらの患者が入院してくるかは予想できない。ある病院では、患者のまひの状態に合わせてベッドの向きを変えられるようにした=図3=。ただ、ここでもトイレはやや奥まった場所に1つであり、やはり隣の病室のトイレを使う患者もいる。

 筧氏はこれまでの事例を踏まえ、近年設計指導を行った病院では、集合トイレを採用した=図4=。男子トイレには右まひと左まひ用のトイレをそれぞれ2つずつ設置。女子トイレも同様に配置し、8つのブースから成るトイレが完成した。

■病棟の中心にナースステーションを置く利点
 このほか、同大建築学科の山下哲郎(てつろう)教授は、自身が関心を寄せるナースステーションの事例などを紹介した。

 岐阜県立多治見病院では、電子カルテ端末を備え、看護師が1人座れるコンパクトなナースステーションを、病棟の各所に配置している。患者との距離を縮め、より近い場所でケアをしようという発想から生まれたものだが、それぞれの看護師が1人で自立して活動する必要がある。このため山下教授は、上司や先輩の指示を頻繁に仰がなければならない若手などには、ややハードルが高いとみている。

 これに対し、病棟の中心にナースステーションを配置したケースとして、久留米大医学部附属医療センターや杏林大学医学部付属病院の事例を紹介。看護師が病室をよく見渡せるほか、病室からも看護師の様子がよく分かるオープンなナースステーションによって、患者とのつながりも強まるかもしれないと語った。【大戸豊】(医療介護CBニュース 2012年5月23日(水))

日本医療・病院管理学会:http://www.jsha.gr.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120523-00000004-cbn-soci

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肺疾患にはり治療効果=息切れなど改善(明治国際医療大学)

2012年05月23日 20時54分16秒 | 医療

 たばこの吸い過ぎなどが原因の慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)の症状緩和にはり治療が効果的であることを、明治国際医療大鍼灸学部の鈴木雅雄准教授らの研究グループが臨床試験で実証したと23日、発表した。

 COPDを発症すると、首や肩などの筋肉が呼吸を補助するため常に収縮を繰り返し、筋肉疲労が蓄積するという。

 研究グループは、12週間にわたって30人以上の患者にはり治療を行い、息切れの緩和や血液中の酸素量増加などの症状改善を確認した。(時事通信 2012年5月23日(水))

明治国際医療大学:http://www.meiji-u.ac.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120523-00000140-jij-soci

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岡山大病院 7例全て幹細胞移植で心機能向上(岡山大病院新医療研究開発センター)

2012年05月23日 20時51分28秒 | 医療

 生まれつき重い心臓病を持つ乳幼児への心臓の幹細胞移植に取り組んでいる岡山大病院新医療研究開発センター(岡山市)の王英正教授(心筋再生医療)らのグループが23日、これまでに移植した7人全員の心臓機能の向上を確認した。これを受け、7月にも治療費の一部に保険が適用できる「高度医療」の承認を厚労省に申請する。

 王教授によると、治療の対象となるのは、全身に血液を送り出す心臓の左心室が小さい「左心低形成症候群」の患者ら。治療にあたっては患者の心臓から幹細胞を取り出し、培養後にカテーテルで心臓に戻すという方法で行う。自分の細胞を使うため、通常の移植にみられるような拒絶反応もみられないという。

 王教授は昨春、同大の佐野俊二教授(心臓血管外科)らとともに、1歳の女児にこの治療法を実施。3カ月後の検診で心筋が増え、心臓のポンプ力が強くなったことを確認した。

 その後も同じ病気を持つ6人の乳幼児に移植し、順調に推移。この日、7人目の心臓機能向上が確認されたのを受け、王教授らは学内の倫理委員会に諮った後、厚労省に申請する。(産経新聞 2012年5月23日(水))

岡山大病院新医療研究開発センター:http://shin-iryo.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120523-00000599-san-soci

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東日本大震災による健常人のPTSDと脳萎縮の関連を解明(東北大学加齢医学研究所)

2012年05月23日 20時45分45秒 | 医療

 東北大学(東北大)加齢医学研究所 脳機能開発研究分野の関口敦氏らの研究グループは、外傷後ストレス障害(PTSD)と様々な脳部位の萎縮の関連性を解明したことを発表した。同成果の詳細はNature出版による分子精神医学誌「Molecular Psychiatry」に掲載された。

 これまでの脳研究において、PTSDで生じる脳形態の変化として様々な脳部位の萎縮が指摘されていたが、これらの基礎研究をPTSDの予防・早期発見に活用するためには、脳萎縮がPTSD症状の原因なのか結果なのかの解明が必要となっていた。しかし、過去の研究ではストレス暴露後の脳画像評価が主であり、ストレス暴露前後の縦断研究による解明が求められていた。

 今回研究チームでは、東日本大震災以前に東北大学加齢医学研究所でMRI装置を用いた脳画像計測を行っており、仙台周辺に在住して軽度の被災をしていると思われる東北大の学生を再募集し、脳画像の再計測を実施、震災前後の脳画像と震災後3〜4カ月時点でのPTSD症状の評価を行った。

 脳形態画像解析の結果、右前帯状皮質においてPTSD症状と震災前の脳灰白質量が有意な負相関を、左眼窩前頭皮質においてPTSD症状と震災前後の脳灰白質変化量と有意な負相関が示された。また、これら脳領域が震災後PTSD症状の48%を説明することが明らかにされた。

 この結果から、震災前から前帯状皮質の脳体積が減少している被災者にPTSD症状を生じやすく、PTSD症状出現に伴い眼窩前頭皮質の脳体積が減少することが明らかとなった。

 前帯状皮質の機能として、恐怖や不安の処理に関与することが知られており、恐怖や不安の処理の機能不全がPTSD症状の誘因として関与することが示唆された。また、眼窩前頭皮質は条件づけ恐怖記憶の消去に関与していることから、恐怖記憶の処理の機能不全が震災後早期のPTSD症状の出現の背景にあることも示唆された。

 なお、研究チームでは、これら成果は、大規模災害直後の心的外傷体験への生理反応に対する理解を深め、PTSD症状の早期発見・予防に資する基礎研究として意義深いものであるとコメントしている。(マイナビニュース 2012年5月23日(水))

東北大学加齢医学研究所:http://www.idac.tohoku.ac.jp/index.ja.php

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120523-00000021-mycomj-sci

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アクネ菌、難病の原因か=臓器にしこり、死亡例も(東京医科歯科大学大学院)

2012年05月19日 13時21分46秒 | 医療

 臓器や皮膚に肉芽腫と呼ばれるしこりができ、死亡するケースもある難病、サルコイドーシスがニキビの原因でもあるアクネ菌によって引き起こされるとみられると、江石義信東京医科歯科大大学院教授らの研究チームが発表した。18日付の米国・カナダの病理学会誌(電子版)に掲載された。

 江石教授は、ステロイドを用いる現在の治療は副作用も大きいとして、「アクネ菌への抗菌剤を使う新治療の臨床研究を行いたい」としている。

 肉芽腫は、体内に入った細菌などの拡散を防ぐため、免疫細胞が菌を取り囲むように集まってできる。内部にある菌が、肉芽腫が形成されるきっかけとなる物質と考えられており、研究チームは肉芽腫内にアクネ菌を確認した。

 患者のリンパ節からアクネ菌が検出されることは分かっていたが、皮膚に常在する他のアクネ菌が混入した可能性が否定できなかった。江石教授はアクネ菌に反応する抗体を開発し、患者196人から採取したリンパ節と肺の組織に添加して顕微鏡で観察。肉芽腫内に、抗体が反応する円形の物体が多数存在することを突き止めた。(時事通信 2012年5月19日(土))

東京医科歯科大学:http://www.tmd.ac.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120519-00000013-jij-soci

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心筋梗塞後の心不全、たんぱく質IL11で予防(大阪大学大学院薬学研究科)

2012年05月18日 00時01分16秒 | 医療

 心筋梗塞の治療後、発症が懸念される慢性心不全が、造血作用のあるたんぱく質「インターロイキン(IL)11」で予防できることが、大阪大薬学研究科(大阪府吹田市)の藤尾慈(やすし)教授らのグループによる動物実験でわかった。

 IL11は米国では別の病気の治療薬として承認されており、グループは今秋にも、研究と保険診療が併用できる高度医療の認定を国に申請。国内の病院数か所で、75歳以下の24人に実施を目指す。

 厚生労働省によると、心筋梗塞による死者は年間約4万人。心臓表面を取り囲むように走る冠動脈が詰まるため、その部分をステント(金属製の筒)で広げる治療が行われる。この治療後、血流を再開すると活性酸素が心筋から放出され、細胞が壊死(えし)する。このため、治療成功後に約2割の患者が心不全となって体力が大幅に低下。死に至る例もある。

 藤尾教授らは、IL11が、活性酸素の発生を抑えるなどの心筋保護作用も持つことに着目。心筋梗塞の治療後と同じ状態のイヌ6匹にIL11を注射すると、心筋細胞が壊死する範囲は、注射しなかった8匹の半分程度にとどまった。(読売新聞 2012年5月17日(木))

大阪大学大学院薬学研究科:http://www.phs.osaka-u.ac.jp/index.cgi

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120517-00000715-yom-sci

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「ブラッド・パッチ療法」が先進医療に−将来の保険適用に光(厚生労働省先進医療専門家会議)

2012年05月17日 22時59分20秒 | 医療

 交通事故などが原因で、激しい頭痛やめまいに襲われる「脳脊髄液減少症」。その治療法として知られる「ブラッド・パッチ療法」(硬膜外自家血注入療法)は、これまで全額自己負担で行われてきたが、その保険適用に光が見えてきた。厚生労働省の先進医療専門家会議が17日、入院費用など一部で保険を適用する先進医療として承認した。2014年度の診療報酬改定での保険適用に向け、早ければ7月1日から、国の施設基準を満たす医療機関での症例データの収集が始まる。

 脳脊髄液減少症は、交通事故やスポーツなどでの外傷によって脳脊髄液が漏出し、頭痛やめまい、耳鳴りといったさまざまな症状が起きる疾患。ブラッド・パッチ療法は、硬膜の外側に患者自身の血液を注入し、その漏れを止める治療法で、欧米では一般的に行われている。
 一方、日本では、ブラッド・パッチ療法の適応疾患を脳脊髄液減少症として議論してきたが、脳脊髄液の量を臨床的に計測できないこともあり、医療界で疾患の概念が定まらなかった経緯がある。

 今回の先進医療では、脳脊髄液減少症の中でも、特に立っている状態で激しい頭痛が起こり、患者の脳脊髄液の漏出が検査で判断できる「脳脊髄液漏出症」と呼ばれる病態が対象。昨年秋、厚労省の研究班が画像診断基準を定め、それを国内の関連学会が承認したため、先進医療への道が開けた。

 先進医療を行う医師に関しては、▽脳神経外科▽神経内科▽整形外科▽麻酔科―のいずれかで経験が5年以上、対象となる技術の経験が1年以上必要とし、術者として4例以上(このうち1例は助手でも可)の症例数を要件とした。一方、施設基準では、1床以上の病床数を有することなどを義務付けている。

■「漏出症」は1割程度、適応疾患の拡大を―患者団体などが会見
 この日の会議後、脳脊髄液減少症の患者団体などが厚労省内で記者会見を開いた。各団体からは、「大変うれしい」「一歩大きく前進した」といった喜びの声が上がったが、その一方で、各団体は脳脊髄液漏出症の患者は全体の1割程度として、適応疾患の拡大を求めた。(医療介護CBニュース 2012年5月17日(木))

厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120517-00000009-cbn-soci

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「幻肢痛」仕組み一部解明=切断後、早期に神経変化―治療法確立に(北海道大学、東京女子医科大学)

2012年05月17日 10時36分12秒 | 医療

 事故などで手足を切断した患者が、既にない手足の痛みを訴える「幻肢痛」と呼ばれる症状は、体の部位に対応した脳の神経回路(脳地図)に変化が生じるのが原因と言われている。東京女子医大と北海道大などの研究チームはマウスを使い、切断から早い時期に神経回路の組み替えが起きていることを、直接確認するのに成功した。

 幻肢痛は基礎的なデータが少なく、リハビリで対応しているのが現状で、研究成果は有効な治療法の確立につながると期待される。論文は16日付の米科学誌ジャーナル・オブ・ニューロサイエンスに掲載された。

 日本では年間5000人前後が事故や病気などで手や足を失うが、うち50〜85%が幻肢痛を発症するという。鎮痛剤は効かず、治療はリハビリが中心だが、症状の度合いを客観的に示す指標もなく、有効な治療法は確立されていない。(時事通信 2012年5月16日(水))

東京女子医科大学:http://www.twmu.ac.jp/

北海道大学:http://www.hokudai.ac.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120516-00000013-jij-soci

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インドの病院ベッド、使用率は約半数:テクノパック調査(テクノパック・アドバイザーズ)

2012年05月16日 14時35分10秒 | 医療

 コンサルティング大手テクノパック・アドバイザーズは、インドの医療事情をまとめた報告書を発表した。

 同社によると、現状では病院のベッド数、医師や看護士などの医療従事者の数が不足した状況が続いているという。政府は事態の打開に向け、医科大学の入学定員数を倍に増やしたものの、入学した学生が実際に医療現場で働くまでには9年の年月がかかることから、問題の早期解決にはつながらないとしている。

 テクノパックはまた、医科大学の約半数が南部の州に集中し、高度な医療技術を持つ大規模な病院は主要12都市に集まっている点を問題視している。

 同社によると、こうした医療機関の偏在により、治療を受ける人の45%が医療機関に行くために100キロメートル以上の移動を余儀なくされているほか、全国にある137万床の病院ベッドのうち、実際に使用されているのは半数にとどまっているという。

 さらに、8割の医療機関が小規模な私立の診療所で占められているうえ、医療機関同士のネットワークが整備されていないことにも懸念を示した。(インド新聞 2012年5月7日(月))

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120507-00000002-indonews-int

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ハイヒールの小股歩き、義足作りの大ヒントか 英研究(ロンドン大学王立獣医カレッジ)

2012年05月15日 22時45分46秒 | 医療

 ピンヒールを履いた女性やダチョウの歩き方に、歩きやすい義足のデザインを開発するヒントがあるとする研究が、9日の英国王立協会(British Royal Society)の学術誌「Journal of the Royal Society Interface」に発表された。

 英ロンドン大の王立獣医カレッジ(Royal Veterinary College)のジム・アッシャーウッド(Jim Usherwood)氏らの研究によると、膝よりも高い位置までの義足や人型ロボットの脚部として最適なのは人間の脚の形状ではなく、ダチョウや、「ブレードランナー」の異名で知られる南アフリカの陸上選手オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)さんの義足のような形だという。

 アッシャーウッド氏はAFPの取材に、「少なくとも歩行に適した義足を作る上では、人間の脚そっくりにデザインするのは間違いかもしれないことが分かった」と語った。足首の位置が高ければ「足部を重く、硬くしなくても前後に動かす力が得られる」として、「見た目を気にしなくても構わないなら、足首をできるだけ高くするべきだ」と提言している。

 アッシャーウッド氏の研究チームによれば、かかとから接地し、その脚を軸に体を前に出し、爪先で蹴り出すという人間の歩き方は、人間の脚の形状からみれば最も合理的だが、その形状そのものは幾つかの点で「合理的でない」という。これは人間と類人猿以外では「極めて独特な」歩き方で、ダチョウなどの他の2足歩行動物は、かかとを地面に付けることなく、長い腱をバネのように使って歩く。

 研究によると人間の足の形状は、人類が進化する初期の段階で、生き延びるため歩くことと速く走ることを両立させる必要性から今の形になったまま、獲物を追ったり外敵から逃げるため全力疾走しなくて済むようになった後も変わらなかった。また研究チームは、ハイヒールを履いた女性は、この「接地、前進、蹴り出し」をするために尻を振る必要があるのだと指摘した。

 研究チームによると、人間の足と「かかと―足裏―つま先」という歩く動作には、前進の際に、蹴り出す力を生む筋肉(ふくらはぎ)と、衝撃を緩和する筋肉(すね)の負担を減らすという利点がある。筋肉は力に抵抗するときにエネルギーを消費するため、このことは利点となる。

 それゆえ、筋肉のない「義足やロボットの脚は人間の脚を模倣するべきではない」と研究チームは指摘。「人間の脚と似つかない形状のほうが、より自然に人間らしい歩き方が可能になり、狭い歩幅で素早く歩くことができる」と結論付けている。(AFP 2012年5月13日)

http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2877229/8917532

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セルフメディケーションは医療に対峙せず−フォーラムでサンキュードラッグ社長(日本OTC医薬品協会)

2012年05月15日 14時07分00秒 | 医療

 軽い病気などに対し、一般用医薬品(OTC医薬品)などを活用して、自分自身の健康を管理する「セルフメディケーション」をいかに普及させるか―。日本OTC医薬品協会が14日に東京都内で開催したメディアフォーラムのパネルディスカッションでは、パネリストを務めたサンキュードラッグの平野健二代表取締役社長が、普及の利点として、医療費の抑制に加え、さまざまな病気の早期発見につながると指摘。「セルフメディケーションは医療に対峙する存在ではなく、早期発見により、必要な人を医療機関に誘導するきっかけ」と強調した。

 また、普及に向けた課題として、「OTC医薬品で病気を改善できる、治せることを知らない。そもそも自分の病気に気付いていない人が多い」ことなどを挙げた。さらに、誤った用法・用量でOTC医薬品が使用されているケースが多いと指摘した上で、店頭活動などを通じて客の情報を把握し、適切な情報提供を行っていく必要があるとした。

 また、同じくパネリストを務めた東京医科歯科大大学院の川渕孝一教授は、「国民皆保険制度があるのだから、医師にかかるべき人はそうすべきだが、そうでない場合は、セルフメディケーションというか、『自衛』で頑張ってもらわないと、皆保険制度は維持できない」と、セルフメディケーションの重要性を強調した。(医療介護CBニュース 2012年5月14日(月))

日本OTC医薬品協会:http://www.jsmi.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120514-00000004-cbn-soci

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重度脳性まひ防止策、3つのテーマで提言(日本医療機能評価機構)

2012年05月15日 13時49分20秒 | 医療

 分娩に関連して一定の条件下で重度脳性まひを発症した新生児に対して補償金を支払う「産科医療補償制度」を運営する日本医療機能評価機構は14日、補償対象となった事例のうち、原因の分析結果を昨年末までに公表した79例を基に、3つのテーマに沿って再発防止策を提言する報告書を公表した。

 報告書は、これが2回目の公表で、前回の報告書で扱った15例(2010年末までの公表)に64例を追加。「常位胎盤早期剥離の保健指導」「吸引分娩」「診療録などの記載」の3つのテーマに沿って原因の分析結果を取りまとめ、それぞれ関係者への提言を示した。

 常位胎盤早期剥離は、79例中20例で起こっていた。しかし、その発症原因は明らかになっておらず、予防が難しいため、妊産婦に保健指導して、適切な時期や間隔で健診を受けてもらうよう産科医療関係者に求めた。妊産婦に対しても、定期的に健診を受け、腹痛や性器出血などの症状が起きた場合には早急に分娩機関を受診するよう求めた。

 19例で行われていた吸引分娩をめぐっては、産科医療関係者に対し、診療ガイドラインが吸引分娩を推奨している状態でも、成功しなければ分娩方法を見直すよう求めた。さらに、吸引分娩を経て生まれた児は、生後4時間以内に出血性ショックと診断された事例があったことから、一定の時間は注意深く観察するよう提言した。

 診療録などについては、31例で記載内容が不足。同機構が補償制度に加入する医療機関に対し求めている記載内容のうち、新生児の状態や蘇生方法(8例)や胎児心拍の評価(7例)などの漏れが多かった。報告書では、産科医療関係者に対し、記載を求める内容を満たすほか、妊産婦や新生児に異常が見られた際は、分娩時の処置や新生児の蘇生状況などを特に詳しく記載するよう求めた。

 同機構は、ホームページで報告書を公開するほか、補償制度に加入する医療機関や学会などにも送付し、周知を図る。(医療介護CBニュース 2012年5月14日(月))

公益財団法人日本医療機能評価機構:http://jcqhc.or.jp/

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120514-00000006-cbn-soci

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東日本大震災、聴覚・視覚障害者の死亡率は2倍 避難所でも大きなハンディ負う

2012年05月15日 13時44分33秒 | 医療

 目や耳に障害があると、日常生活に苦労する。ましてや、2011年3月の東日本大震災のような状況ではどうだったか。一般からはなかなか想像できない大震災下の聴覚・視覚障害者の困惑ぶりが12年4月21日、東京で開かれた医療・福祉関係者の交流会で語られた。

■「移動と情報の不自由」強いられる
 財団法人全日本ろうあ連盟事務局長の久松三二さんは救援活動に取り組んだ。NGO団体などは、岩手、宮城、福島3県の聴覚障害者1671人の安否を調べ、17人 (1%) の死亡を確認した。一方、NHK調査によると、3県には聴覚障害者が3753人おり、2%の75人が犠牲になっていたとわかった。安否確認や支援活動では個人情報保護法が支障になった。聴覚障害者の死亡率は健常者を含めた全体の死亡率の2倍だった。

 最大の情報源であるテレビでは、字幕や手話通訳が重要だ。欧米ではかなり多くの番組に手話通訳が付いている。また、お隣の韓国でも放送法を改正し、聴覚障害者の支援を義務づけ、2016年までに字幕は100%、手話は5%の達成目標を定めた。

 一方、日本のテレビでは総放送時間の4割強に字幕が出るが、くわしく内容を追える手話通訳付きはNHK教育放送が2%ほどで、他はほとんどなく、「努力目標」にすらなっていない。久松さんは手話通訳の必要性をこんこんと訴えた。

 視覚障害者の支援団体・神戸アイライト協会会長の新阜(におか)義弘さんは「移動と情報の不自由」を訴えた。視覚障害者は慣れない場所では動けず、とくに避難所でのトイレは、後の処理をだれかに頼まざるをえず、苦労した。

 ラジオ、テレビの情報は、ラジオ所持が少なく、テレビのテロップが音声化されない場合が多かった。また避難所のさまざまな情報が張り紙であったことで疎外された。

 障害者手帳を持つ視覚障害者の66%は65歳以上で、中高年になってから障害が深刻になったケースが多く、見えない状況を家族にもはっきりいっていない場合もあった。「視覚障害は災害時の大きなハンディキャップだ」との新阜さんの叫びが耳に残った。(医療ジャーナリスト・田辺功)(J-CASTニュース 2012年5月13日(日))

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120513-00000004-jct-soci

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