掃除の心得

2017年4月22日
僕の寄り道――掃除の心得

母親は掃除好きな人だった。小学生時代の日曜日は朝ごはんが済むと
「さぁ掃除を始めるよ」
と言い、はたきかけ、ほうきはき、ぞうきんゆかふきなど、午前中いっぱいをかけて手伝いをさせられ、遊びに行きたくても行けないので閉口した。

「ほら、スッキリした。きれいになって気持ちいいでしょ!」
などと言うのだけれど、どこがどう気持ちいいのか実感がわかなくてうんざりしたものだ。

汚れや散らかり状態は、掃除しなくては、片付けなくては、と思う人にしか見えにくい。母親がいかに掃除・片付けを頑張っていたかは、母親がいなくなったことで汚れ放題、散らかり放題になって初めてわかった。

春になって明るくなるのが早くなった。未明に目が覚めて眠れないと本を読み、外が明るくなり始めるとウォーキングやラジオ体操をするかわりに家の掃除をすることにした。少しずつ場所を変えながら丁寧にやると結構な運動になる。

きれいになって汗だくになり、朝食のとき「今朝はあそこを掃除した」と言うと、妻は「あ、そう」とそっけない。掃除前の汚れ具合を思うと奇跡のようにきれいになったと自分では思うのだけれど、そもそも掃除を思いつかない人に汚れは意識されないのだから仕方ない。

そういうものだと思って、褒められようなどと思わないのが掃除の心得だと思う。どうしても汚れの落ち具合に自分で納得がいかなくて、母は重曹を使っていたなぁと思い出したのでネット検索したら、重曹と炭酸ソーダを半々に混ぜたセスキ炭酸ソーダスプレーというのが良さそうだったので、530ml のを 2 本注文した。


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