観察と名前

2016年10月15日
僕の寄り道――観察と名前

女の中に男ひとり混じって自治会の会合に出たら、年上の女性が小さな花瓶に小さな花をさして持ってこられた。女性はそういう思いがけないことをし、女性たちはそういうことについてもすぐに話の花が咲く。

ひと枝に小さな花と赤い実がたくさんついており、ベランダに置いたプランターの中で咲いているという。午後三時頃に咲くので「三時草(さんじそう)」と呼ばれ、種を落としてはどんどん増えるたくましい帰化植物らしい。

別名を「花火草(はなびぐさ)」とも言い、細い枝についた赤い実が線香花火の火玉に似ているから、もしくは枝ぶりの全体が火花に似ているのでそう呼ばれるのだろう。線香花火の火玉は松葉と呼ばれる火花を飛ばすが、花火草は赤い実が弾けて種を飛ばす。

種を飛ばす時に赤い実が爆ぜるので「爆蘭(はぜらん)」とも呼ばれる。爆蘭といっても蘭ではなく、北の地方では食用にもするスベリヒユの仲間だが、見た目に蘭を想像させてその名があるのだろう。

いずれにせよこの花には、三時草、花火草、爆蘭という観察に基づいた名前がついている。近所で見かけた記憶があるので来客のための買物時に注意して歩いたら、六義園沿いの本郷通りに咲いており、確かに時刻は三時をちょっと過ぎていた。


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