歩けば世界が見えてくる

2017年9月17日
僕の寄り道――歩けば世界が見えてくる

「歩けば世界が見えてくる」という歌詞の出て来る歌があったような気がするけれど思い出せない。歩くにつれて前方の景色がどんどん変わって行く視覚的な楽しみは、歩くことを楽しいと感じる人の喜び、そのかなりの部分を占めていると思う。歩けば眼前にひらけてくる世界が楽しいのだ。

ちょっと中山道板橋宿に興味がわいたので、昼休みとその前後を利用して、岩槻街道経由で歩いたら 12.247 km で、そう妻に言ったら呆れていた。「あまり無理して歩かない方がいいわよ」と言うので、「歩くのは心を愉快にするし、意欲こそ健康の証拠なんだから、楽しくて健康にもよくて一挙両得」と言うと「確かにそうだけど」と笑う。

恋愛対象となり得る女性を探していた学生時代、「遠距離を歩くのが大好きです」という女性に会ったことがない。クラブ活動でもやっていたら登山好きな女性はいくらでもいたと思うけれど、登山はあまり好きではないので山登りに誘われても嬉しくない。探したところで、平地をだらだらと歩くのが好きなどという若い女性がいたかは疑問である。

そもそも世の中に、だらだら歩くのが好きな女性などいないのではないかと思いそうになるけれど、妙齢の女性たちが連れ立って楽しげにだらだら歩きしている光景はよく見かける。すべての女性がだらだら歩き嫌いというわけではないらしい。

思うに、対となる男性のいる女性は平地をだらだらと歩くのが嫌いであるように見える。「せっかく異性同士で対になれたのだから、だらだらと歩いてなんかいるよりほかに、やるべきこと、有意義なこと、もっと楽しいことがあるでしょう。電車や飛行機や自動車に乗るか、さもなければ家にいましょうよ」と言いたいのかもしれない。女性が連れ立ってのだらだら歩きは、さまざまな事情ですすむオヤジ化の現れかもしれない。

その証拠に「こんど一緒に○○でも歩いてみない?」と誘えば「いいねえ」とのってくる男友だちならすぐに見つけられる。同性同士で歩けば集中したぶん多くの世界が見えてくる、意気投合できる。それが楽しくて歩いたり船を出したりして、遠くの町や国まで何ヶ月もかけて行ってきてしまった昔の男たちの話が、民俗学の本によく載っている。


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