老人と竜

2016年11月8日
僕の寄り道――老人と竜

青果店で買い物をしてレジに並んだら、足もとのおぼつかないおばあさんがガマグチを開けて勘定をしている。かなり高齢で身体も弱られているようだけれど、それでも自分で食材を買い出しに来て、帰ったら自分で台所に立つのだろうか、えらいなぁ、いやそうせざるを得ないなら気の毒だなぁと思う。

支払いに時間がかかっているので何を買ったのかと覗いたら、けばけばしい色合いをした物体を三個買われていた。見かけたことはあるけれど食べたことのない果実で、おばあさんに続いて会計を済ませ、店頭で確かめたらベトナム産のドラゴンフルーツだった。

そうか、あのおばあさんはこんなものが好物なのか! そう思ったら、実は食事の世話はすべて嫁にやらせ、自分の好物を買って木の枝に登り、真っ赤な口の中を見せてドラゴンフルーツを食べている爬虫類が思い浮かんだ。人は他人の暮らしを勝手に想像している。


コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
紅白揃い踏み (春の海)
2016-11-11 10:25:20
ドラゴンフルーツは沖縄でよく売られています。
中が真っ赤なのと白いものがあります。
白いのは黒い種がごま塩みたいに見えます。
ごま塩お握りをおばあさんが食べているところを想像すると微笑ましいですね。
 
 
 
ごま塩 (石原雅彦)
2016-11-11 13:31:55
どんな果物なのだろうとネットで見たら、確かにキウィの種のようなものがあるそうで、ゴマがダメだった祖母やキウィがダメだった義父のように、歯茎と入れ歯の隙間がある人はきついだろうなと思いました。きっと歯のいいおばあさんだったんでしょう。
ビデオ届きました、眼を大切に。
 
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