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「ワシントンの危険な中東計画」by W. イングダール

2017-06-24 20:15:35 | アジア情勢複雑怪奇

日本の与党のあまりの下品さに呆れるというより笑いが出る今日この頃ですが、今後はきっと都議選でファーストが勝って、自民をちょっと改作するみたいな感じになるんだろうか。要するにファーストは維新でしょう。目先を変えられればなんでもいい、と。

それはそれとして、「マスコミに載らない海外記事」さんが昨日訳してらした、イングダールの記事が非常に重要だとおもいました。リンクさせてくださいませ。

ワシントンの危険な中東計画

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-3335.html

 

このへんが肝でしょうね。テロは、牧歌的に起こってるわけでなく、スポンサーがついて、資金と武器の供与、トレーニングをしている奴らがいるんだということ。

WE: あらゆる本格的テロ組織は国家に支援されていることに留意しなければなりません。全てがです。ダーイシュであれ、ヌスラ戦線であれ、アフガニスタンのムジャヒディンであれ、フィリピンのマウテ集団であれ。どの国が、どのテロリストを支援しているかというのは意味のある疑問です。現在、NATOは、連中の地政学的狙いの武器として、テロ支援に大いに加担しています。NATO内では、アメリカ合州国が第一のスポンサーで、サウジアラビアの資金と、最近までは皮肉にも、カタール資金を良く利用しています。

 

そして、テロリストを使いまわしてユーラシアをひっかきまわしているのはアメリカというよりNATO諸国と書いている点に、私も同意。

で、何もあの軍事ユニットだけがNATOのすべてではなく、Atlantic Councilなどのシンクタンクを束ねたような組織があって、その組織の子分組織、孫組織がある。この総体を研究したらどれだけになるのか誰も研究してないんじゃないかと思うんだな。アカデミアやジャーナリズムが「正史」しか語れないのは、こういう組織との癒着が原因だろうと私は思ってる。

過剰に、ソロス、ソロスと言いまくってる人は、ディスインフォーメーション(かく乱情報)の草の根部隊に使われてると思う。

だから、トランプがNATOに嫌な顔したぐらいでは、到底倒れる組織じゃないんですよ。多くの人が考えてる以上に、根が深い。なんでこんなことやってたんだといえば、それこそがアメリカ覇権の仕組みだからでしょう。

でもって、ポール・クレーグ・ロバーツとかのアメリカの右派は、ここらへんの根の深さにあまり気付いてないと思うんだな。アメリカ人だから。だから、プーチンは弱気だ、ロシアはなんでアメリカを信じるのだ、とかいうところで騒ぐ。

しかし、私が思うに、ロシアは、あるいは露中は、あるいは露中とごく一部西側の「レジスタンス」の人々は、現在を仕切っている認識に風穴を開けて、人々の考え方を解放しない限り、影でテロリストを動かしながら、表面ではそれを「人道」問題のように見せる、いわゆるリベラル帝国主義を終わらせられない、と考えているんじゃなかろうか。

だから、アメリカの動きが失敗をもたらすことを見せること、説明してやることが、手間はかかるが、最終的にはこのテロを使った恐怖政治に再び力を与えないために重要だ、というところ。プーチンがあれだけ始終しゃべっているのは、アメリカ人を目覚めさせるためなんだろうと思うんだな、私は。

イングダールも、ロバーツとかと年の変わらないアメリカ人なんだけど、色濃くドイツ人的なアメリカ人といっていいと思う(親の世代の移民)。だから、アメリカがこうしている時ドイツではこうした、アメリカ人からみればそれはこうだが、ドイツ人はそれをこう認識した、みたいな、認識のキャッチボール、認識のずれに気付く立場にいると思うのね。そのことが、彼の考察をより幅広いものにしている、っていうのが私の評価。

 

イングダールの本は、多分、テロを使った恐怖支配の構想に対する考察の一例として非常に重要だと思う。細部にはいろいろ異論はあるだろうし、事柄の性質上、まず絶対全部わかることもないでしょう。しかし、この人の構想から現代社会を見るというのは、スマートだと思うな。

私はこの本は未読なのだが、本人が去年ラジオやyoutubeインタビューであちこちで語りまくっていたので、聞いている限りなるほどとかなり納得してる。

私の新刊、The Lost Hegemon: Whom the Gods Would Destroyは、イギリス諜報機関と、第三帝国のヒムラー、そして1950年代以降は、CIAによる、特にムスリム同胞団と、1980年代、アフガニスタンでソ連を打ち破るための、CIAによるサイクロン作戦の一環、オサマ・ビン・ラディンのアフガニスタン・ムジャヒディンを含む、後の“分派”の利用に関する遥かに詳細な記録です。

この本。

The Lost Hegemon: Whom the gods would destroy (English Edition)
F. William Engdahl
mine.Books

 

ムジャヒディーンはぽっと出て来た話じゃなくて、イギリスが使ってたイスラム同胞団あたりに腐れ縁のルーツがあるとイングダールは言っている。ヒトラーもムスリムのユニットを持っていたという。

で、イングダールは書いてないと思うけど、大日本帝国のこの動きもここに含まて考えるといいと思うな。

帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」
関岡英之
祥伝社

 

防共とかいう名前でごまかしているけど、実はこれは中央アジアをつっきって、トルコまで出ていく、今問題になっている中央アジアのことだし、それは別に日本の発明品ではなくて、イギリスがインド支配している時に、対ロシアで支配しようとしたルートとも言える。

ということは、その時期にイギリス諜報部が開拓したイスラムルートを、ドイツと日本にも吹き込んだと考えることもできそうじゃないかろうか。イランまでをドイツに、中国を平定するにはその裏側の内陸アジアだ、お前らこそ、アジア人だぞ、なぁトルコと日本こそアジアの明日を担うのだ、とかなんとか吹き込む、と。

 

というわけで、現在ISなる名前で、傭兵部隊がアフガニスタンに運び込まれているようなのが非常に危険。シリアとアフガンにISを散らばして、それを掃討するという名目でNATOが出張る、という形。もちろん狙いはイラン。

しかし、イランを単体で倒すというより、ここを揺らせながら、なんとかしてイラン、中国、ロシアの枠組みを壊したい、ということだろうと想像。

日本はもちろん傭兵による恐怖政治の主たる賛同者には違いないんだろうが、しかし、イラン、サウジあたりがきな臭いとなったら、原油のルートはどうなるんでしょう。このへんの心配を本当にしているのだろうかと不安になる。

でもまぁ、原油を圧倒的に中東に依存しておきながら、その通り道たる南シナ海で一戦やってもいいかなと思えるほどアホな人々が国防を担ってるわけだかから、これぐらいでぶるってはいかんのだな。心頭を滅却すれば、自ずから原油は来る! なんとなれば日本は神の国だからである、とか言う練習をしてみようかと思う。

 

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4 コメント

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『バルバロッサ作戦を引き継ぐ武装カルトたち』 (ローレライ)
2017-06-24 21:51:22
『オウム真理国』、『イスラム国』などはナポレオンやヒトラーが耽溺した『バルバロッサ作戦を引き継ぐ武装カルトたち』でスポンサーが『西側戦争屋たち』で『十字軍戦争以来のビジネスモデル』と言う所。
鉄道の地政学 (蔵権)
2017-06-25 10:04:37
ttps://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5d/Rail_gauge_world.svg/800px-Rail_gauge_world.svg.png

やはり、ユーラシアの中央ラインが標準軌の最短距離で直結できる仕様なのは偶然ではない??
最後のミッシングリンクがアフガニスタンというのもなー。西側はシベリア鉄道のカウンターとして自分達が支配権を持つ形でこのラインを完成させたい。支配権を取れなければ混乱させて失敗させる、が、それが不可能なら、次善策としては、協力して食い込んでいく、という選択も悪くないと思う。

安部はパーなので、中国包囲網だと思ってカネだしてるが。
制裁して邪魔してる (ブログ主)
2017-06-25 10:57:12
蔵権さん、

アフガンが結節点なので、西側はここを破壊しているって話だと思います。
でもって、ロシアがらみの諸々の制裁は、結局ここらへんが開発されていくことを阻止しようとしているんだと思う。ところが、南アジア各国が西側についている風には見えないってところが今回と前回までとの違いじゃないですかね。
中央アジア (NNN)
2017-06-26 10:32:24
中央アジアって世界でも唯一、米海軍の影響を受けない土地です。
西側としては何としてでもこの土地を支配下に置きたいんだろうなぁ…

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