松岡圭祐著"万能鑑定士Qの事件簿"のⅠとⅡを読みました。
二冊で一つの話になっています。
まだまだ続きがあります。
Ⅰでは万能鑑定士Qと看板を出して仕事をしている凛田
莉子の生い立ちや万能鑑定士として仕事をすることになった
経緯が語られます。
莉子は沖縄の波照間島の出身です。高校を卒業後東京へ
出てきました。
成績は1ばかりでした。就職の当てもなく出てきました。
就職は出来ずにチープグッズという買い取りをしてくれる
会社を知り持ち物を売ろうと出かけて行きます。
社長の瀬戸内陸と知り合い暗記の仕方、計算の仕方を
教わります。
莉子はその方法をものにしていろんな知識を吸収します。
万能鑑定士Qとして看板を出すにいたります。
週間角川の記者の小笠原は街に張られまくっている力士
シールというものを追っていました。
鑑定をしてもらおうと万能鑑定士Qの莉子の店に
たどり着きました。
二人の人物が書いていることがわかります。
科学鑑定は莉子の知り合いの大学の准教授の氷室が
行ってくれました。
まったく同時期に書かれていると鑑定されました。
莉子と小笠原はおかしな会社に出会いました。
不正な方法で事務所を借り料理教室を開いている男
たちです。
何か犯罪が行われていると知った莉子は知り合いの
刑事に知らせます。
犯罪者たちは逮捕されます。
ここからがⅡになります。
しかしこれには裏がありました。
犯罪者と思われていたのは財務省と公安の関係者でした。
押し込もうとしていた部屋の住人は紙幣のデザインを
する工芸員の藤堂です。
本物とまったく見分けがつかない紙幣が出回り藤堂が
マークされていました。
本物とまったく同じでどんなに調べても見分けがつかない
紙幣が出回っていることがわかって日本の経済は大混乱
になります。
日本円は信用されず品物の値段は跳ね上がりました。
日本円の受け取りは拒否されドルでの取引きが信用
されるようになります。
莉子は故郷に何かあるとやっと飛ぶ飛行機に高額を払って
乗ります。
そこで力士シールを描いていた兄弟を見つけます。
この偽札騒動の結末はなるほどとびっくりします。
こんなことは起こりえないことなんでしょうが、
ありえるかもしれないという気にさせます。
話の中に引き込まれていきます。
莉子にとって残念なのは大事な恩人を糾弾するはめに
なったことでしょう。
読み終わってしばらくするとずいぶん壮大で、ありそうな
気がする話ですごいなと思います。
しかし莉子という人が好きだという気になってきません。