虎の門針灸院ノート

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頚椎減圧術による麻痺発生率は6.7%との報告

2012-02-03 15:42:50 | 医学一般の話題
 後方椎弓切除術および椎弓形成術を受けた患者についての調査研究(Retrospective review)で、C5レベルの麻痺の発生率が6.7%と報告されています。

 頚椎手術における、C5レベルの麻痺はよく知られている潜在的な合併症で0〜30%の報告があるようです。その原因は必ずしも明らかではありませんが、手術時の何らかの医原性損傷に起因しています。

 頚髄は極めて鋭敏で、僅かな振動などの刺激でも麻痺を引き起こします(例えば、脳は以外にも鈍感で、誤って器具を落としたり指で突いてしまったとしてもほとんど影響しません)。

 750人の患者のうち、調査対象は630名(120名は、フォローアップデータの欠如や、手術がC5レベルを伴わないなどの理由で除外)。患者は、女性292名、男性338名、平均年齢は58歳(範囲、19−87)でした。手術は、後方椎弓切除術と融合したcorpectomyと、椎弓形成術です。

 グループ全体のC5神経麻痺の発生率は6.7%(42 of 630) でした。また、男性で有意に高く、男女の発生率は8.6%vs 4.5%(P = 0.05)でしたが、術式には有意な差はありません。

 この数値を高いと見るか、この程度なら手術を受けたいと思うかは、患者さんの考え次第です。

 麻痺の発生率など、報告そのものは目新しいものではありません。但し、要約のせいか研究目的によるのか、病名や麻痺の程度・転帰などが全く記されていませんので不明です。減圧術ですので、恐らく、頚椎後縦靱帯骨化症や脊柱管狭窄症が考えられます。

 頚椎の手術はその難しさから、よほど重症であるか、危険性以上のベネフィットが有る場合のみ勧められます。例えば、頚椎症性神経根症や頚椎椎間板ヘルニアなどによる肩や腕の痛み・シビレでしたら、ほとんどの場合手術する必要はありません。

Nassr, Ahmad , Eck, Jason C, Ponnappan, Ravi K., et al.
The Incidence of C5 Palsy After Multilevel Cervical Decompression Procedures: A Review of 750 Consecutive Cases
Spine: 01 February 2012 - Volume 37 - Issue 3 - p 174–178 doi: 10.1097/BRS.0b013e318219cfe9
ジャンル:
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キーワード
椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 後縦靱帯骨化症
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