6ヶ月以上痛みが続く、慢性腰痛患者250名(25歳以上)に対する無作為化二重盲検試験(A double-blind, randomized, placebo-controlled trial)で、グルコサミンには全く効果が無かったと報告されています(at Oslo University Hospital Outpatient Clinic)。
治療群(n=125)へは1日1500mgのグルコサミンを6ヶ月間経口投与し、プラセーボ群(n=125)と比較しています。痛みの評価は、Roland Morris Disability Questionnaire (RMDQ)
で行っています。
RMDQ scoresは、グルコサミン投与で 4.8 (95% CI, 3.9-5.6)、プラセーボで 5.5 (95% CI, 4.7-6.4)と、統計学的有意差無し。慢性腰痛を十把一絡げにして良いかは問題ですが、それ以上に、医学的根拠が無いまま、グルコサミンの宣伝が氾濫している現状には大きな問題があります。
Philip Wilkens, MChiro; Inger B. Scheel, PhD; Oliver Grundnes, PhD; Christian Hellum, MD; Kjersti Storheim, PhD
Effect of Glucosamine on Pain-Related Disability in Patients With Chronic Low Back Pain and Degenerative Lumbar Osteoarthritis, A Randomized Controlled Trial
JAMA. 2010;304(1):45-52.
この他にもグルコサミンの効果を否定する報告があります。変形性膝関節症の疼痛に対する、多施設二重盲検プラセボ化celecoxib治療コントロール試験で、グルコサミン・コンドロイチンに効果は無かったことが示されています。
Daniel O. Clegg, M.D., et al.
Glucosamine, Chondroitin Sulfate, and the Two in Combination for Painful Knee Osteoarthriti
N Engl. J Med. Vol. 354:(8) 795-808 Feb. 23, 2006
グルコサミン(Glucosamine、C6H13NO5)は、グルコースの一部の水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つです。動物では、アミノ基がアセチル化されたN-アセチルグルコサミンの形で、糖タンパク質、ヒアルロン酸などグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の成分となっています。
N-アセチルグルコサミンは、アスパラギンにマンノースを中心とするオリゴ糖鎖が結合した、N結合型糖タンパク質の骨格をして(キトビオース構造)複雑な構造を持つ糖鎖の主要な構成糖となっています。
グルコサミンは、自然界ではカニやエビなどのキチン質の主要成分として多量に存在しています。単一成分、またはコンドロイチン(コンドロイチン硫酸)との混合物として、サプリメントや健康食品として販売されていますが、宣伝に見られる効能には根拠があるとは言えません。
ヒアルロン酸は、軟骨に大量に存在するプロテオグリカン複合体(アグリカン、ヒアルロン酸、リンク蛋白質の3成分を中心とする複合体)の中心を占める巨大なグリコサミノグリカンです。ヒアルロン酸は、保湿物質として、あるいは軟骨のようなクッション作用を持つ組織の成分です。この機能から、整形外科などでも変形性の関節痛に良く使われています。
しかしながら、グルコサミンもヒアルロン酸にしても、関節軟骨の成分であることと、関節痛に効果があることとは別問題です。実際に、炎症を悪化させるとする多くの研究結果や、発癌性が有ることも報告されています(以前に紹介)。
有名なメーカーの宣伝であっても信用してはいけません。私の印象では、飲料メーカー・製薬会社に倫理観があるとは思えません。
治療群(n=125)へは1日1500mgのグルコサミンを6ヶ月間経口投与し、プラセーボ群(n=125)と比較しています。痛みの評価は、Roland Morris Disability Questionnaire (RMDQ)
で行っています。
RMDQ scoresは、グルコサミン投与で 4.8 (95% CI, 3.9-5.6)、プラセーボで 5.5 (95% CI, 4.7-6.4)と、統計学的有意差無し。慢性腰痛を十把一絡げにして良いかは問題ですが、それ以上に、医学的根拠が無いまま、グルコサミンの宣伝が氾濫している現状には大きな問題があります。
Philip Wilkens, MChiro; Inger B. Scheel, PhD; Oliver Grundnes, PhD; Christian Hellum, MD; Kjersti Storheim, PhD
Effect of Glucosamine on Pain-Related Disability in Patients With Chronic Low Back Pain and Degenerative Lumbar Osteoarthritis, A Randomized Controlled Trial
JAMA. 2010;304(1):45-52.
この他にもグルコサミンの効果を否定する報告があります。変形性膝関節症の疼痛に対する、多施設二重盲検プラセボ化celecoxib治療コントロール試験で、グルコサミン・コンドロイチンに効果は無かったことが示されています。
Daniel O. Clegg, M.D., et al.
Glucosamine, Chondroitin Sulfate, and the Two in Combination for Painful Knee Osteoarthriti
N Engl. J Med. Vol. 354:(8) 795-808 Feb. 23, 2006
グルコサミン(Glucosamine、C6H13NO5)は、グルコースの一部の水酸基がアミノ基に置換されたアミノ糖の一つです。動物では、アミノ基がアセチル化されたN-アセチルグルコサミンの形で、糖タンパク質、ヒアルロン酸などグリコサミノグリカン(ムコ多糖)の成分となっています。
N-アセチルグルコサミンは、アスパラギンにマンノースを中心とするオリゴ糖鎖が結合した、N結合型糖タンパク質の骨格をして(キトビオース構造)複雑な構造を持つ糖鎖の主要な構成糖となっています。
グルコサミンは、自然界ではカニやエビなどのキチン質の主要成分として多量に存在しています。単一成分、またはコンドロイチン(コンドロイチン硫酸)との混合物として、サプリメントや健康食品として販売されていますが、宣伝に見られる効能には根拠があるとは言えません。
ヒアルロン酸は、軟骨に大量に存在するプロテオグリカン複合体(アグリカン、ヒアルロン酸、リンク蛋白質の3成分を中心とする複合体)の中心を占める巨大なグリコサミノグリカンです。ヒアルロン酸は、保湿物質として、あるいは軟骨のようなクッション作用を持つ組織の成分です。この機能から、整形外科などでも変形性の関節痛に良く使われています。
しかしながら、グルコサミンもヒアルロン酸にしても、関節軟骨の成分であることと、関節痛に効果があることとは別問題です。実際に、炎症を悪化させるとする多くの研究結果や、発癌性が有ることも報告されています(以前に紹介)。
有名なメーカーの宣伝であっても信用してはいけません。私の印象では、飲料メーカー・製薬会社に倫理観があるとは思えません。










