虎の門針灸院ノート

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コレステロール代謝改善薬で認知症になるのか

2008-05-17 17:54:14 | 薬の問題点
 スタチン系薬剤は、コレステロール代謝異常の改善、動脈硬化性血管障害の進展抑制により、心臓血管系の保護に働くことは知られています。しかしながら一方で、脳内のコレステロール量を減少させ、ミエリン生成やシナプス機能維持を阻害して記憶障害を引き起こす可能性が指摘されています。

 脳内のコレステロールの大部分は、脳神経細胞のミエリン構造や細胞末端の細胞膜の構成成分として蓄積されているだけではなく、脳神経の機能に大きく関与しています。

 脳内のリポ蛋白はHDLのみで、脳内のコレステロール輸送はapoE-HDL複合体粒子が担っています。このapoE-HDL複合体粒子は、アルツハイマー病の中心的な役割を果たすとされる脳内Aβ重合体形成を防いでいると考えられています。脳内のHDLは、脳神経細胞へのコレステロールの供給源として、神経細胞やシナプスの修復に関連しています。

 これまでには、血清脂質レベルと認知機能との関連性は不明です。この要因として、血清脂質値が脳内のコレステロール代謝を反映しないことにあります。脳・中枢神経系は体全体の20%を超えるコレステロールを含有していますが、その代謝は、脳血液関門によって血液中のものとは独立した特異性を示しています。

 カナダにおける1990年のスタチン発売開始から2005年5月31日までに、Health Canada(アメリカのFDAに相当)はスタチン治療との関連が疑われる健忘・記憶障害の報告を19件受けているとしています。現在のところ、スタチンによる認知機能への影響に関する、臨床研究のエビデンスには一定の見解はありません。その原因として、脳内のコレステロール代謝の特殊性、スタチンの多面的な作用、認知機能の評価の難しさなどがあります。

 それでも言えることは、本来、高脂血症を始めとする生活習慣病の予防・改善は、生命予後とQOL(生活の質)の向上を目的とした治療であるはずです。治療によって、認知症などを引き起こしQOLを損なうとしたならば、本末転倒と言えます。
 

 
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キーワード
生活習慣病 エビデンス 中枢神経系 アルツハイマー病
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3 コメント

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はじめまして (ookinahituji3)
2008-05-18 07:25:43
母が高脂血症で新薬を飲まされていたんです。
今母は認知症です。
失禁の薬は認知症に-になるというし、薬は良く調べて飲ませた方がいいですね。
スタチンの過剰投与 (丸花清子)
2011-08-26 21:25:08
スタチンが記憶障害や抑鬱を引き起こすらしいという記事をどこかで見たので探していたのですが、見つかりません。通りすがりです。日本には潜在的にたくさんの被害者がそうと気付かないでいるような気がします。認知症の母に与えられているスタチン剤をやめにしたら、明らかに症状が軽快しました。高齢女性で心臓疾患のない人にスタチンを投与する意味は殆ど無いのにやぶ医者め、自分のふところに効く薬ばかりだしやがって。
スタチン (やまんば@糖尿病)
2011-12-24 14:19:23
何度か読み返しましたが、むずかしくて機序を理解できませんでした。
しかしスタチンが認知症と関係があると言う事はよくわかりました。
わたくしは医師に「安全な薬だから、サプリメント感覚で飲んだらいい。」とスタチン系のお薬を薦められましたが、1月ほどでやめました。お薬110番で調べてみましたら黄門筋融解?作用があると言う事を知って筋肉が減り基礎代謝が悪くなる事を恐れたからです。
 糖尿病がありましたので、基礎代謝が落ちる事や筋力の低下は悪循環に陥る。と考えたからす。
それでなくとも記憶力が人並み以下の私です、やめておいてよかったとつくずく思います。
 

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