人間学 人生や魂に役立つブログ 「魂の人間学」

人間学や 人生や魂の糧になるブログ 
     魂の人間学 読書記録、随筆、探訪記・旅行記など
     

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

伊藤博文と井上馨の生涯にわたる真の友情 「友情に涙す」 伊藤博文直話から 

2017年05月12日 | 魂の人間学
新人物往来社から出版されている「伊藤博文直話」を読んでいる。以前も手に取ったことがあったが、幕末明治の本をよく読むようになってから再度読み直すと、話の背景や詳細がよくわかり、大変面白かった。
憲法の章も時節柄、大変有益だったが、「友情に泣く」という井上馨との友情の話も大変感銘深かった。井上が志道聞多と名乗っていた若い時から伊藤との上は仲が良く、幕末の身分制度の中で、井上の方が武士階級で身分が上なのにもかかわらず、井上は伊藤と対等につきあった。

幕末の長州ファイブとして5人の中に入った英国への密航の際にも(伊藤は井上の勧めで一緒に渡航した)、船上で水夫同様の相当ひどい待遇の中で特に2人は艱難辛苦を共にしたのだった。井上と伊藤は英国留学中に長州が下関で1864年5月10日に異国船に砲撃したという、現地での新聞報道を見て、このままでは長州が滅び、国が亡びる、という危機感を持ち、まだまだ留学期間があるのに、あとは3人にたのんだと言い残して2人は急遽帰国した。

長州は当時攘路線の真っ只中で、英国の繁栄を実感して開国を主張しても最初は当然誰からも受け入れられなかった。その中で、井上は斬られてしまう。虫の息で、もうもたないと思ったが、奇跡的に助かる。井上は虫の息の中で、伊藤に「今お前も死んでしまっては、国が滅びてしまう。お前だけは絶対に生き延びろ。ここからすぐ離れて逃げるんだ。」と伊藤を気遣っていた。

その後も、天下国家のことでは言い争いは何回もあったが、個人的な友情は、ずっと続いたままだった。そして年齢がいってから、井上が病気で入院し、若い時に井上が斬られた時のように、もうこれで会うのも最期だろうと思って看病していたが、奇蹟的に回復した後の会合で、伊藤が素直な気持ちを開陳したのだった。

話の最後は聴衆の面前で涙を流して嗚咽していたという。若いころにAボナールの「友情論」に感銘を受けたものだったが、この伊藤と井上の友情は、実際現実の例で、幕末明治の本を読んでいると、いつもこの2人が要所も登場してくる。幕末明治の日本の新国家建設の中に、こういう真の友情があったということがまたひとつの、人生の妙味、歴史の妙味を感じさせてくれる。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 人工知能(AI)の進化する社... | トップ | 幕末長州を中心とした「攘夷... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。