かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

渡辺松男の一首鑑賞 406

2017年04月25日 | 短歌一首鑑賞

  渡辺松男研究48(2017年4月実施)『寒気氾濫』(1997年)
    【睫はうごく】P163
     参加者:T・S、A・Y、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:渡部 慧子
     司会と記録:鹿取 未放


406 秋晴れのつづく天気図君と見て嘴つつきあうごとき快

      (レポート)
 「嘴つつきあうごとき快」がなんとも若々しい。口づけを戯れのように繰り返しているのかもしれない。秋晴れのつづく天気図をみながら気分は鳥。(慧子)


     (当日発言)
★「嘴つつきあうごとき快」の表現が面白いですね。なんかじゃれ合っているというか。(T・S)
★そうですね、前の歌よりも小さいところに入ってきていて、「いいかげんにせい!」という気 
 もするけど。天気図見ながら次の休日はその山に登ろうか、とか言っているんでしょうね。でも
 壮大な歌ばかり続いてもダメだから、これもテクニック、連作の妙かもしれませんね。(鹿取)


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