かまくらdeたんか   鹿取 未放

「かりん」鎌倉支部による渡辺松男の歌・馬場あき子の外国詠などの鑑賞

 

馬場あき子の外国詠248(中国)

2016年10月11日 | 短歌一首鑑賞

     馬場あき子の旅の歌33(2010年11月実施)
      【砂の大地】『飛天の道』(2000年刊)192頁
       参加者: N・I、Y・I、佐々木実之、T・S、曽我亮子、藤本満須子、渡部慧子、鹿取未放
       レポーター: 藤本満須子
       司会とまとめ:鹿取 未放

          
248 ただ一つ訪ひたるパオにカザフ居り銭取りてその住みか見せたり

     (レポート)
 一軒だけおとずれたパオにはカザフ人が住んでいて観光客には料金をとって見せている、というのだ。カザフ族は天山の麓で羊の群と暮らし冬になると低地におりてくらす。
 カザフスタンは中央アジアの真ん中に広がる世界で9番目に広い国で国土の26%はステップ。広大な穀倉地帯を形成している。南東部には天山山脈、アルタイ山脈、タルバガイ山脈が走り、西はカスピ海に接している。石油、天然ガスに恵まれた資源大国である。1991年12月ソ連の崩壊により独立した。(藤本)


     (意見)
★「銭取りて」のところ、かつて学習したサハラ砂漠の歌を思い出した。貧しい民が「銭取りて」
 観光客に何かを売るさもしさとも、哀しさとも言えないある感情、またそれを受ける側の感情、
 その双方に流れる名付けがたい感情の淀みを思うと苦しい。馬場はそれを次の歌では「愛(かな)
 し」と歌っている。(鹿取)

   ベルベル族の少年は沙漠に手を広げ友よと言ひてなよるならずや
       「阿弗利加」『青い夜のことば』
   料金のありてそれだけの友情を買ふことも砂を行き愛(かな)しうす

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