可愛がっていた猫が、死んでしまったという。
ペット葬儀社で火葬にしてもらい、
骨は庭に埋めたが、
死んでもなお、家中でニャーと鳴く声がしたり、
カーペットでばりばり爪を研ぐ音がしたそうだ。
不気味とか、こわいという感覚はなく、
家族は皆、
「死んでも、ここにいたいんだべ」
「めんこいもんだな」
などと言い合って、
「フクや、フク」と名を呼び、
死んだ猫を恋しがった。
ところが。
いちばん猫を可愛がっていた婆さまだけは、
「いくらこの家が恋しくても、あの世さ行かねばだめだ」
いつまでもこの家にいたら成仏できないと、
フクのことを心配したそうだ。
そのうち。
婆さまは風邪をこじらせ、あっけなく死んでしまった。
死ぬ前、苦しい息の下から
「おらが死んだら、フクもあの世さ一緒に連れて行くからな」
そう、家族に告げたとか。
その婆さまの葬儀で。
棺桶に横たわった遺体が、
キャットフードの大袋をしっかり抱えているので、
親類は皆、仰天したそうだ。
なんでも、フクを連れてあの世に行ったら
エサをやりたいからという、婆さまの遺言だったそうだ。
これは、葬儀場へ出入りしている、女房のいとこ
(例のクレセントホールの噂を教えてくれた
仕出し屋でパートをしているおばちゃん)
から聞いた話。
なんでも、婆さまがキャットフードを抱えて
あの世に旅立ってから、
そこの家で感じられた猫の気配は
不思議に消えたという、おまけもついている。
★★★★
参加しております。できればご協力を。
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今年は雪っこが多いよんですな。
雪わらしが夜ごと、雪の町にあらわれます。
ペット葬儀社で火葬にしてもらい、
骨は庭に埋めたが、
死んでもなお、家中でニャーと鳴く声がしたり、
カーペットでばりばり爪を研ぐ音がしたそうだ。
不気味とか、こわいという感覚はなく、
家族は皆、
「死んでも、ここにいたいんだべ」
「めんこいもんだな」
などと言い合って、
「フクや、フク」と名を呼び、
死んだ猫を恋しがった。
ところが。
いちばん猫を可愛がっていた婆さまだけは、
「いくらこの家が恋しくても、あの世さ行かねばだめだ」
いつまでもこの家にいたら成仏できないと、
フクのことを心配したそうだ。
そのうち。
婆さまは風邪をこじらせ、あっけなく死んでしまった。
死ぬ前、苦しい息の下から
「おらが死んだら、フクもあの世さ一緒に連れて行くからな」
そう、家族に告げたとか。
その婆さまの葬儀で。
棺桶に横たわった遺体が、
キャットフードの大袋をしっかり抱えているので、
親類は皆、仰天したそうだ。
なんでも、フクを連れてあの世に行ったら
エサをやりたいからという、婆さまの遺言だったそうだ。
これは、葬儀場へ出入りしている、女房のいとこ
(例のクレセントホールの噂を教えてくれた
仕出し屋でパートをしているおばちゃん)
から聞いた話。
なんでも、婆さまがキャットフードを抱えて
あの世に旅立ってから、
そこの家で感じられた猫の気配は
不思議に消えたという、おまけもついている。
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今年は雪っこが多いよんですな。
雪わらしが夜ごと、雪の町にあらわれます。










