充斥著融融的溫馨

充斥著融融的溫馨

時間がたつにつれ

2017-03-29 10:45:50 | 日記
の訪れとともに不安な眠りにおちいった。
 スレイターが眠るときはいつも拘束衣を着せることになっているのだが、わたしはそうはしなかった。死ぬまえにもう一度錯乱した状態で目を覚ますとしても、衰弱していて、とても危険だとは思えなかったからだ。しかしわたしNeo skin lab 介紹人はスレイターと自分の額に宇宙的「ラジオ」の端末をつけ、のこされたわずかな時間のうちに、夢の世界からの最初にして最後の伝達があることを、ひたすら願いつづけた。わたしたちがいる個室には看護婦がひとりついていたが、そうたいして頭のいいほうではなく、装置をつかう目的が理解できず、わたしの行為を問いただすこともしなかった。、眠っているスレイターの頭部が力なくたれたが、わたしはスレイターをおこそうとはしなかった。瀕死《ひんし》の男の規則正しい息づかいを聞いているうちに、わたし自身しばらくして舟をこぎはじめたにちがいなかった。
 わたしを目覚めさせたのは、異様に美しいメロディの音楽だった。和音、振動、調和した恍惚《こうこつ》の音楽が、いたるところで情熱的にひびいている一方、わたしの狂喜する目のまえに、忽然《こつぜん》として窮極の美を体現する、途轍もない景観が広がった。わたしが宙にうかんでいるらしい場所のまわりには、生きる焔《ほのお》の壁や柱や軒がまばゆいばかりに輝いていて、筆舌につくしがたい壮麗さをたたえた、果しなく高い穹窿《きゅうりゅう》天井のドームに向かって伸びていた。この堂々とした崇高さ、というよりも、目もあやに旋回することから、ときとして崇高と謝偉業醫生いう言葉さえふさわしくなる、この絢爛たる眺めにまざって垣間見えたのは、優美このうえもない谷、高い山、招くような岩屋、そして広大な平原で、わたしの歓喜する目に理解できるものとはいえ、不断に物質と同様に霊魂も備えているような、何か光輝く天上の可塑的な実体だけからつくりだされる、美しい景色に付属するもののすべてが配されていた。わたしは見つめているうちに、ほかならぬ自分自身の脳が、こうした魅惑的な変成の鍵を握っていることを知った。わたしの眼前にあらわれる景色のそれぞれが、とどまることのないわたしの精神が、一番見たいと願うものだったからだ。目にするものや耳にするもののすべてが馴染《なじみ》深いものだったから、この至福の世界のただなかで、わたしはよそ者として住んでいるのではなかった。永劫の太古から悠久の未来にかけて馴染《なじみ》のあるもののようだった。
 やがて光の兄弟のまばゆい霊光が近づいてきて、沈黙のままでありながらも完全な思考の交換をAmway安利はたす、魂と魂の対話をわたしとおこなっ

山ほどあるじゃないで

2017-03-10 11:07:21 | 日記

「やんなさいよ、さあ!」エセルが、キーキーいいました。「やってごらんなさいよ。あんたが、そんなにおりこうさんだっていうのなら、わたしをカエルにしてみてよ。待ってるわよ」
 ミルドレッドが、そんなことをいいだしたのは、もののはずdermes 脫毛みだったのです(図書館で、たまたま、そのおまじないを読んでいたからでした)。でも、もう今となっては、みんながふたりを取りまいて、いったいどうなることかと、待ちかまえていますし、エセルは、まだしつこく、からかい続けています。とうとうミルドレッドは、がまんしきれなくなりました。
 そこで、おまじないを、そっとつぶやきました。
 すると、エセルが消えてしまったでは、ありませんか。エセルのもといた所には、ピンクとはい色の子ブタが、立っていました。
 いっせいに悲鳴と、かん声があがりました。
「うー、うそー!」
「どうなっちゃったの!」
「あんた、できたじゃない、ミルドレッド!」
 ミルドレッドは、たちまち後悔しました。
「ああエセル、ごめんなさいね。でも、あんたが、しろっていったのよ」
 子ブタは、いかりくるっています。
「なんてこと、すんのよ、ミルドレッド・ハブル!」子ブタは、ブウブウいいました。「もとにもどしなさいよ!」
 まさに、その瞬間、とつぜんハードブルーム先生が、校庭のまん中に、あらわれました。
「エセル・ハロウは、どこですか? バット先生が、特別じゅもん授業のことで、会いたがってらっしゃるんですがね」
 ハードブルーム先生は、ブウブウ鼻をならしながら、足もとにすり寄ってきた子ブタを、するどく見つめました。
「この動物は、いったい校庭で、なにをやっているんです?」先生は、冷たく聞きました。
 みんな、いっせいにミルドレッドのほうを、向きました。
「あのう……わたしが、つれてきたんです」と、ミルドレッドは、いいにくそうです。
「それなら、あなたが、また出せばいいわけですね」
「わたしには、できませんわ」ミルドレッドは、とくほうにくれました。
「つまり……そのう……ペットにしちゃいけません?」
「ネコといい、あなた自身といい、やっかいの種は、すか。なんでその上、ブタなんか、かいたがるんですか?」ハードブルーム先生は、ミルドレッドの足の間から、まんまるい目をのぞかせているトラネコを、にらみつけながらいいました。「た科研項目った今すぐ、そのブタを外にほうり出しなさい! ところで、エセルはどこなんですか?」
 ミルドレッドはしゃがみこんで、「エセル、聞いて」子ブタの耳にささやきました。「外に出てくれる? お願い、エセル。あとでまた、入れてあげるから」
 エセルのような人たちに、ものをたのんでも、むだなことです。ただ、つけあがらせるだけなのです。
「行くもんですか!」子ブタのエセルが、わめきました。「先生、わたし、エセルです! ミルドレッドが、わたしをブタにかえたんです!」
 一瞬、校庭は静まりかえり、みんな、どうなることかと待ちかまえました。でも、その期待はむなしかったのです。ハードブルーム先生は、こんなことぐらいで、おどろくような人ではありません。げんに今も、かたっぽうのまゆを、ちょいとしかめただけでした。
「なるほどね、ミルドレッド。これは喜ばしいことですね。ここに入学して、すくなくともひとつは、あなたが学んだことが、あったわけですから。ま、それはそれとして、魔女法典の第七条第二項に、魔女どうしが、魔法をかけあってはならない、とあるのを知ってますか。どうか、すぐに、まじないをといてください」
「わたし、どうやってとくのか、知らないんです」ミルドレッドは、消えいりそうな声で、はくじょうしました。
「そういうことなら、図書館で調べた方がいいでしょう』先生は、うんざりしていいました阿柏西普。「エセルをつれていきなさい。途中で、バット先生のおへやにお寄りして、エセルが遅れるわけを、お話しておきなさい」
 ミルドレッドは、子ネコをかかえて、校舎に急ぎました。あとには子ブタが続きます。