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何もかも未確定の 核廃棄物 地下処分問題

2016-10-18 23:50:44 | 記事
◆◆ 報告:何もかも未確定の 核廃棄物 地下処分問題 ◆◆
      ~「地層処分セミナー」に参加して~


去る9月11日に大津市内の「ピアザ淡海」において原子力発電環境整備機構(NUMO)の主催で核廃棄物の最終処分についての「地層処分セミナー」が開かれ、私も参加しました。参加者は約40人、私の他にも市民ウォークの参加者が数人参加されていました。

国が現在計画している「地層処分」というのは、原発の使用済み燃料を再処理して再利用可能なウランとプルトニウムを回収し、回収後に残された高レベル廃棄物を液状のガラスと混ぜて金属の容器に収め固体化してから周囲を粘土で固め、地下300メートルの処分場に埋設し、人間が近づけないように埋め戻して完全に閉鎖し10万年間保管するというものです。

主催者側からはNUMOの関係者8人、説明役の専門家二人(産業技術研究所の関係者、埼玉大教授)が出席、前半の約1時間半、ビデオやスライドなどを用いて地層処分計画の全体的な説明が行われ、後半の約1時間半、四つのグループに分かれての質疑が行われました。各グループにNUMOの職員2名が付き、参加者の質問などに答え、ときおり説明役の専門家が加わるという形式で行われました。原発問題で国の機関の関係者と直接話を交わし議論することができる機会は稀にしかありませんので、参加者は次々に疑問点をNUMOの職員に尋ねました。私などが行った主な質問と答の内容を以下に簡単に記します。

【果たして使用済み燃料を六ヶ所村に建設中の再処理工場で処理できるのか?】

使用済み燃料を再処理したあとの核廃棄物を処分するという計画とされているが、現在青森県に建設中の再処理工場は建設開始から20年以上も経過しているもののトラブル続きで22回も稼働開始時期が延期され未だ稼動するに至っていない。このため今後、再処理後工場が稼働しないため処理ができない、あるいは稼動しても予定の処理能力を大幅に下回り計画通りに処理できないという事態が生じる懸念がある。その場合、計画を根本から見直さなければならないことになるが、そのような事態も想定しているのか?
この質問には確たる回答は示されませんでした。ただ「現在、全国の原発の敷地内にすでに溜まっている使用済燃料(約2万トン)を処理することを考えている」と答えたに過ぎませんでした。

【果たして日本国内に地層処分に適した場所が存在しているのと言えるのか?】

NUMOの説明では、今年度中に「科学的有望地」を発表するとしている。しかし、はたして日本国内に地層処分に適した場所(地層)が存在していると言えるのか。欧州大陸や米大陸には5億年以上安定している「安定陸塊」とわれる地層が広く存在しているため、地層処分に適した場所が存在しているかもしれないが、日本は大部分が火成岩などであり、欧州や米国のような安定した古い地層は存在していないことを考えるならば、日本には欧米におけるような「適地」は存在していないのではないか?このことをどう考えているのか?

この質問に対しても直接的な科学的な答が示されなかったばかりではなく、NUMOが言うところの上記の「科学的有望地」は曖昧な意味しか有していないことが明らかになりました。

すなわち「科学的有望地」というのは処分場建設に適している地質を有している土地を意味しているのではなく、単に処分場の建設に最も適していない火山地帯や活断層地帯を除いた部分を意味しているに過ぎないのです。火山地帯や活断層地帯を避ければ、どこでも「科学的有力地」であるというのがNUMOの考え方であると思われます。NUMOが配布した資料には「科学的有望地」に関して「火山や活断層などの影響を考慮しても、地層処分に明らかに適さない場所が国土の大半を占めているわけではない。逆に少なくとも調査してみる価値がある地域は、全国的に広く存在することが示されることになるはずである。そのことで火山国の日本では地層処分はできないのでは、といった不安解消に役立ち、日本での地層処分の実現可能性に関する理解が進むことを期待している」と科学的根拠に欠けるあいまいな展望が記されています。このようなやり方で、果たして国内での地層処分の可能性に関する理解が進むのか、疑問を感じざるを得ません。

【果たして10万年も安全に管理できると言えるのか?】

地層処分後10万年ものあいだ保管するとしているが、日本学術会議は「現在の科学では数十万年の安全は証明できない」としている。安全性が証明できないまま地層処分を実行してよいのか?

この質問に対する答は核廃棄物を収めた容器は地中で長期期にわたり安定しており破壊されるような可能性は小さいという一般論的説明に終止しており、何らかの十分な科学的な証拠やデータを伴った答や考えは何も示されませんでした。

【可逆性を有する処分方法を考えるべきではないか?」

地下深くに処分し人間が近づけないように埋め戻した場合は、処分後に地中で大きなトラブルが生じた場合に何も対応できないことになる。このため、万一のトラブルに対して人間が対応できるような方法、すなわちフランスで考えられているような「可逆性のある地層処分」を考えるべきではないか?

この質問に対しては、「新たな基本方針で、地層処分を前提としつつ、将来世代が最良の処分方法を選択できるよう、基本的に《可逆性》を担保することにしており、そのために処分場を最終的に閉鎖するまでの間《回収可能性》を確保することがNUMOに求められている」(NUMOの配布資料より)としていました。

【核廃棄物をこれ以上生じさせないために原発の稼働を中止すべきではないか?】

片方で依然として原発を稼働させることにより核廃棄物をあらたに生み出していながら、他方で最終処分場の建設を計画するようでは、際限なく問題が続くことになる。それより、まず使用済燃料をこれ以上増やさないために原発の稼働を今後中止することが必用ではないか?この疑問にはまったく答がありませんでした。

以上に記しましたことから分かりますように、様々な問題点のほとんどに不確定要素が存在しており、そのため参加者の質問に対する答はつねにあいまいなものでした。核廃棄物の最終処分問題は未だ五里霧中と言わざるをえません。しかし、国は様々な不確定要素をそのままにして、今後「科学的有力地」を国民に提示するなど、計画を推し進める姿勢を強めることになるものと思われます。まことに厄介な問題ですが、今後市民の立場から国のやり方をしっかり見守り監視していくことが必用です

2016年10月17日

《脱原発市民ウォーク in 滋賀》
 呼びかけ人のひとり、池田 進
 電話:077-522-5415
携帯:090-5653-2391
 Eメール:ssmcatch@nifty.ne.jp


♪ お知らせ ♪
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10月は独自の取り組みをおこなわず、
「さいなら原発10.23びわこ集会」に合流します。 → コチラ

11月の予定 → コチラ


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