Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2017年4月2日(日) 曽爾の秘峰・紅ヶ岳西尾根を行く

2017年04月03日 | 山登りの記録
■メイン写真
瓜ヶ久保の青蓮寺河畔から仰ぎ見る紅ヶ岳(右の高いピーク)

■今回のコース
瓜ヶ久保林道→紅ヶ岳→国見山→P809→中山峠→瓜ヶ久保林道

曽爾の山々のうち登り残していた紅ヶ岳(860m)と、その隣にある国見山(863m)に
ついに登頂を果たした。
紅ヶ岳へは、中山峠から回り込めばルートが判然とせず、西尾根から直登すれば
険しい岩稜が立ちはだかることから、おそらく登る人はほとんどないと思われる。

資料も少ない中、万一を考えてヘルメット、ハーネス、ロープも持参して臨んだ。
結果的に、これら登攀用具はほとんど使うことなく登ることができたが、
後半のルートファインディングも含め、なかなか愉快なルートであった。



瓜ヶ久保の集落を抜け、狭い舗装林道をさらに上がっていく。
林道脇に「椿谷地区 砂防渓流」の地図付きの標識が立つ。

尾根への取付き点が分かりにくいのだが、この標識の「現在地」が
実際と微妙に異なることも一因かもしれない。実際は、もう少し奥まで
入っているのだ。



おそらく、ここだろうという場所から登り始める。いきなりの急登が現れる。
すぐに幅広の山道が現れ、前方に大岩が見えるところで、左へジグザグに登る。

息が弾み始めるころ、両側が切れ落ちた紅ヶ岳西尾根に出る。



尾根に出てしばらくしたところにある岩場を直登。
この日は写真をたくさん撮っておきたかったので、トップは経験豊富なI田さんに
お願いしたが、このルートはトップで歩くのも、さぞかし楽しいことだろう。



この岩場の上部に、1884年の日付がある小さなプレートが掛かっている。
えらい長持ちしているなぁ。



振り返ると、鎧岳が、樹木に見え隠れする。



1人なら雨宿りできそうな窟屋もある。


尾根の左側は蛇谷である。いい感じの水音がするので覗き見ると、
中山滝の連瀑帯が見えた。



これは上段の滝で、この滝のすぐ上部にも短いナメ滝がある。



中段の滝。長いナメだ。

うまく写真に撮れる角度ではなかったが、下段の滝も見えており、
中段の滝よりも角度があり、落下点(滝壺)は見えなかった。
いろいろ調べたら、これら3段で70mくらいあるらしいが。。。



西尾根は、まだまだ急登が続く。



岩場を登りながら、(大峰)鉄山の登り坂に比べ、スタンスを少し滑りやすくし、
立ち木の強度をちょっと頼りなくしたような感じだと思った。



唐突に現れた、炭焼き窯跡。



このあたりから雪が出てきた。4月で、しかも標高700mを少し超えた程度の
低山に、雪が残っている。今年の山は、春の到来が少し遅い。

小ピークに立つと、黄色テープに「紅ヶ岳→」と書かれていた。



標高800m手前で、2つ目の炭焼き窯跡に到着。
ここは若干、平坦な場所もあって、休憩適地。まわりはミズナラがみられる。

ヤセ尾根が終わると左が植林に変わり、幹に「K」の文字が書かれていた。



ここからわずかな登りで、待望の紅ヶ岳のピークに着く。
古い記録に見られたササは、ほとんど姿を消している。



続いて、国見山へ。曽爾村には、屏風岩の奥に、同名の山(標高1009m)があり人気だが、
こっちのほうは、あまり知られていない。
しかし、かつて三国山とも呼ばれ、大和、伊賀、伊勢3国の境界が、この山なのだ。
展望もなく、その物語がなければ、わざわざ立ち止まることもなさそうなピークだ。



国見山で左に90度折れる。布生への小さな標識を見つけた。
ここから先は、ルートファインディング力が要求される。



植林の中を下る。積雪は5㎝程度。アイゼンは全員、持参していなかったが、
凍結していなかったのが幸い。

次の830m小ピークの手前で右に鋭角ぎみに折れる。
このあたり、美しいミズナラ林が左側に広がる。

植林の中を一直線に下り、少し登り返すと809mピークに着く。
株立ちした古いリョウブの木に、「P809」の小さな札がかかるのみ。

主尾根を忠実に読み取り、北へ進路をとる。
ほどなく左へ大曲がり。尾根を少し北に外してしまったが、すぐにリカバーした。



最後の激下りの坂を、なかば小走りに下りると、静まり返った中山峠に着く。
数分歩いては地図見る、むずかしいルートファインディングもここで終わりか。
まだ正午前だったが、ここでランチタイムとした。

東(三重県側)は、ほどなく林道が現れるようだ。
西へも登山道が続いており、我々はこれをとるが、すぐに幅広の作業林道になり、
さらに、じきに簡易舗装の道となった。
地形図ではけっこう深いV字谷の、沢沿いの道となっていたので
もっとワイルドな下山シーンを期待していたのだが。



なんと、ものの20分ほどで、瓜ヶ久保林道に下り立つ。
曽爾村生活安全推進協議会の標識に「左 タコラ山小太郎岩山頂得て百々に至」と
ある。

もっと手こずるかなと思っていたが、終わってみたら3時間余りの小登山。
それでも、充実感はなかなかのものだった。



帰りに、麓から小太郎岩を見上げる。



動物の顔のような岩(ライオン岩)が印象的だ。

帰りは車窓から、香落渓第一岩壁にクライマーが取付いているのを見つけた。
アクセスは青蓮寺川を渡渉する岩場で、クラッククライミングが楽しめるようだ。



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