Mr.Dashのぶろぐ館

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2016年9月25日(日) 愛宕山鉄道ケーブルカー軌道跡をたどる

2016年09月29日 | 山登りの記録
■メイン写真
荒廃が進むケーブル愛宕駅跡の1階部分。崩壊が怖いので階段の移動は1人ずつ。


■今回のコース
清滝バス停→(愛宕山鉄道軌道跡)→ケーブル愛宕駅跡→愛宕山ホテル跡→表参道合流→
愛宕神社(愛宕山最高点)→大杉谷分岐→堂承川沿いの林道合流→清滝バス停


かねてより気になっていた愛宕山鉄道の軌跡を、岳友たちと探検してみた。

愛宕山鉄道は、昭和4年に操業を開始。現在の嵐電・嵐山駅から平坦線が
清滝まで延び、清滝川駅からはケーブルカーが愛宕山の標高約710m地点まで
通っていたが、太平洋戦争で不要不急の施設とされ、昭和19年に廃止された。

ケーブル愛宕駅の先には、リゾート施設として愛宕山ホテル、飛行塔があった遊園地、
キャンプ場などがあり、たいへん賑わったという。

軌道跡は、さすがに老朽化が進み、6カ所あるトンネルは2か所が落盤で埋まっている。
橋梁は崩壊こそしていないが、ところどころ、ほころびがみられる。
清滝川駅跡から歩行するの通行禁止。よって、途中から軌道に合流してみた。
もちろん、あくまで自己責任である。



清滝川駅跡。手前の石段や、ホームの階段が残る。



軌道跡に入って間もなく、1号トンネルが現れた。
ヘッ電を装着し、おっかなびっくりトンネルをくぐる。



2号トンネル。これは短い。



橋梁。崩落しないか、ちょっと緊張しながら渡る。
当たり前のことだが、ルートは直登。なかなかの急坂が容赦なく続く。



3号トンネル。これは入って30mほどで落盤し、抜けられないため、右手から巻く。
急斜面を登っていたら、ノブちゃんが直径5mほどの窪地を発見。
「これ、落盤の跡とちゃうかな?」
GPSと地形図を照合して、その可能性が高いと確信。



4号トンネルは短いが、この出口あたりで軌道が複線化する。
ケーブルカーの中間点、すれ違い地点のようだ。



トンネルを出たところ。複線になっている。



最長の5号トンネル。これも途中で落盤しており、抜けられないため、右から巻く。



すごい急坂に、フィックスロープが張ってある。



表参道の水口屋跡(30丁)休憩舎から分岐する登山道と合流する。
ここは登山道を無視して直進する。



最後の6号トンネル。これは短い。



トンネルを抜けると、軌道中、最長の橋梁がある。



橋梁の上から京都市街の北端が覗く。



そしていよいよ最後の直線を登る。
やがて前方に、駅舎跡が迫ってきた。感動の瞬間である。
当時、営業距離と標高差が東洋一とされただけあって、なかなかの登りだった。



駅舎の前に回ってみた。



半地下室となっている機械室跡。



2階は食堂があったという。



2階には柱がない構造なので、かなり危なっかしい感じだったが、
注意深く、フラットな屋根の上に登ってみた。



ちょうど大文字山が見えた。

岳友のY井氏は、こうした近代廃墟にも関心が高い。彼の萌えぶりは、
横から見ていてもバシバシ伝わってきた。
Y井氏がこの日撮った写真の半分は、駅舎跡と、この先の愛宕山ホテル跡の
ものだった。



愛宕山ホテル跡。地形図の745mピーク付近にある。
和室1室、洋室15室の、こじんまりとしたホテルだったという。
ピーク付近にありながら、浴場もあり、トイレは浄化槽つきの水洗だったという。



ホテルの展望デッキ側に回り込んでみた。中世のヨーロッパの城のよう。



745mピークに、なにやら石垣のようなものがあったので行ってみた。
石のフタが一部外れていたので中を覗いたら、貯水槽だった。
浅く溜まった水の中に、アカハライモリがいた。



ホテル跡のすぐ西側が、愛宕山遊園地跡。
飛行塔もあったというが、今では何もない平原。

表参道には、すぐ合流する。水尾分岐の少し上に出る。



花売り小屋を過ぎ、ガンバリ坂を経て黒門へ。



愛宕神社に参拝。火伏の神様だ。
奥の院は、縁結び祈願ということで、若手2人は神妙に柏手を打つ。



下山は、大杉谷道をセレクト。
手入れの行き届いた杉の植林地。つづら折れに急坂を下る。

空が暗くなってきたと思ったら、ぽつっと雨粒。
足早に清滝バス停に戻ったら、雨が降り始めた。

バスで嵐山に戻り、ビールで乾杯。あんかけ湯葉丼に舌鼓!

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