Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2017年6月4日(日) 新緑の金剛山・丸滝谷は、崩壊で難易度がちょびっとアップ

2017年06月06日 | 山登りの記録
メイン写真
固定ロープが張られていた登路の上部が崩壊した上ノ丸滝


■今回のコース
葛城登山口バス停→石筆橋→林道終点(丸滝谷取付)→石ブテ東谷との二股→
7m斜瀑→6m斜瀑→下ノ丸滝→上ノ丸滝→中尾ノ背分岐→六道ノ辻→大日岳→
転法輪寺→国見城址→(千早本道)→千早神社→千早城址→金剛登山口バス停


所属する奈良山岳自然ガイド協会の主催山行で、お客様を金剛山・丸滝谷にご案内した。
徐々に存在を知る人も多くなってきている丸滝谷。(自分を含め)わざわざ沢中を歩いて、
沢登りの入門コースとして利用する人も多いが、すべての滝には巻きルートがあり、
基本的には登山路の範疇である。

道中の、金剛山とは思えないワイルドな雰囲気は健在だったが、この冬の気候が
過酷だったのか、下ノ丸滝、上ノ丸滝とも崩壊が一気に進んでしまったのが残念だ。

下ノ丸滝は右側の急斜面がかなり上部から滑り落ち、大木が数本、下ノ丸滝の
手前に倒れかかっていた。まだ葉が青く、痛々しかった。

上ノ丸滝は、右の固定ロープのところから登るようになっているが、ここの上部が
崩れ、固定ロープの一部(中間支点など)が樹木もろとも谷底に落ちていた。
かろうじて1本の固定ロープが健在だったが、最上部と最下部の2カ所だけが
固定され、しかも斜めに張ってあるため信頼性は非常に低く、スタンス、ホールドも
脆く崩れやすくなっていた。今回はMr.Dashが先登し、上からザイルを張って
安全を確保し対処したが、これからの大雨などで、さらに崩壊する可能性も
あるように感じた。

前置きが長くなったが、、、

この日は、沢登りのパーティもいて賑やかだった。
林道終点で、単独行の男性が私の名を呼ぶので話をしたところ、ウチの山岳部長・
IM川氏のご友人で、かつて私の講演会においでになったMa氏だった。



みごとな晴天のもと、時折、本流に絡みながら登山道を進む。



石ブテ東谷との分岐にある6m直瀑。ここをシャワークライムで登ると気持ち
いいんだが、今日はパス。
冬の高見山北尾根以来のご一緒となるMiさんは、ふだんからハイレベルな山に
親しんでおられ、この日もマイヘルメット、マイハーネスを持参されている。
直瀑を前に、ちゃめっ気のある視線で、ちょっと登りたそうな感じだった。

沢登りのパーティは、この滝の上流、石ブテ東谷を遡行していった。
われわれは、右の丸滝谷を進む。



7m斜瀑が出てきた。



新緑がまぶしい中、岩場絶賛訓練中のChさんが果敢に挑戦。決して無理な動きを
せず、慎重なところがいい。



しばらくは山道とも沢とも区別がつかないようなところを歩く。
そして、次の斜瀑群へ。カメラアングルのイタズラだが、ずいぶん大きな滝のように
撮れてしまった。



小滝も含め、左右どちらかに必ず固定ロープが張られた巻き道がある。
現実的には、少し靴が濡れても、流れの中を突破する方が安全で、楽な場所も多い。



午前中の日差しが岩盤に反射してきらめく。あー、きれい。

下ノ丸滝は、倒木が立ちはだかって直下まで近づけなかった。
写真的にも酷くなるので割愛。



上ノ丸滝も、右側上部が崩落していた。
もはや水が滴る左側の階段状の岩を登るほうが安定しているのかもしれないが、
水苔でけっこう滑った記憶があるので、やはり右側から登り、お客様をザイルで
引き上げて通過した。Chさんは、ヘルメットもハーネスも初めて装着された
記念の山行だ。難所だが、根性で突破に成功された。



滝の上で昼食を済ませ、あとは沢の詰めにとりかかる。
見上げると、新緑の自然林が美しい。
向こうから、さっき分かれた沢登りのパーティが下ってくる。



アリジゴクの巣のように滑りやすい土の急登をこなし、野草の群生地に出る。
エンレイソウはすでに結実していた。



中尾ノ背との分岐に上ってきた。ワンダーランドの終了点だ。
ここからは、一般登山道といってもよい道になる。



樹林の切れ目から、まだヤマツツジの赤が残る、大和葛城山の山頂部が見える。



六道ノ辻に到着。もはや「大通り」に見える。
ヘルメット姿のわれわれを見て、ここで休憩していたハイカーが驚いていた。



大日岳を通過。
「金剛山」という名のピークはなく、金剛山は主に「葛木岳」「湧出岳」「大日岳」
などのピークからなる。

突然、喧騒が聞こえてきたかと思うと、転法輪寺の横にいきなり出る。
このギャップがたまらない。「ああ、いつもの金剛山だ~」



ひさご池では、クリンソウが待っていてくれた。



国見城址で記念写真。山頂ウエブカメラの記録時間にはちょっと合わず。
個人的には、この標識に「標高1125m」と書いてあるのには疑問がある。
1125mは、最高点の葛木岳の標高であり、葛木神社の御神体のため現在は
立入禁止になっているのだが。。。
標識に書かれているため、ここが1125mあると思っている人も多い。



もはや黄砂の影響もなく、遠くまでバシッと見えた、この日の国見城址。
目を凝らせば、明石海峡大橋が見えた。



千早本道の新道側を、談笑しながらゆっくり下る。
ブナの大木が本当に美しい。



千早神社、千早城址に立ち寄ってみる。ちょっとルートを変えるだけで、
ほとんど誰にも会わない金剛山を楽しめる。
金剛山、なかなか奥が深いのである。


※奈良の山を登るガイド山行は、「ここをクリック」!!

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2017年6月1日(木) 沢沿いの... | トップ | 2017年6月5日(月) [山城三十... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

山登りの記録」カテゴリの最新記事