蹴球男児

スポーツを中心に九州男児が一言物申す

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最悪の責任の取り方

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駒大苫小牧高校が甲子園出場を辞退しました。
原因は卒業式当日の3年生部員による飲酒・喫煙。夏の大会後で事実上引退している3年生ですが、高野連によるルール改正で、今では卒業式までは野球部員として監督・部長の指導下におかれるらしいです。これが災いして、野球部員としての最後の日に3年生は不祥事をおこしてしまったわけです。
高野連はこれを受けて処分を検討、連帯責任を問わない最近の傾向と卒業生による不祥事ということで厳重注意で済むのではないか、という憶測がされていました。しかし、学校側が処分を待たずに先手を打って対応し、センバツの辞退と監督・部長・校長の辞任を発表しました。世間に対して道義的に責任を取ったわけです。学校だけに限りませんが、なんでこんな対応を取ってしまうんでしょうか。学校長は会見で「心技体そろった学校が甲子園にでるべきだ」みたいなことを言いました。うちの学校は心ができていませんでした、と。
心技体なんて横綱にようやく求められるものだと思ってました。どう考えても高校生で心技体の完成を求めるのは無理があるでしょう。彼らは色々と間違いを犯します。だからこそどうやって対応してきたか、またこれからどう対応するつもりかを具体的に学校長は提示しないといけなかったし、それを示さずに辞退で事を終わりにしようという態度は最悪としか言いようがありません。

また、駒大苫小牧は甲子園のブランド校で全国から有望な選手が入学してきます。彼らは甲子園に出場することだけを目的に北海道まで来たわけではありません。昔は甲子園に出られることがゴールという選手も多かったかもしれませんが、今の高校生たち(特に強豪校の生徒たち)は、プロ野球をはっきりと意識しています。メジャーという選手もいるでしょう。そういう選手が数少ない大きな大会でプレーする機会を失うということ、あるいは何ヶ月も対外試合を禁止されることの意味を日本人はどう考えているんでしょうか。「選手たちがかわいそうだ」とはよく言われます(そんなことは当たり前で、言う必要もないんですが)。しかし、こういうところに無頓着だから冬季五輪でメダル1個みたいなことになるということを誰も言いません。90年代後半から金メダリストや一流スポーツ選手は長期的な育成プランと充実した環境で生まれる時代に突入しています。サッカーのストライカーなんかはスラムから輩出されると言われますが、日本には貧乏から脱するためにプロになるとか自分がプロになって親戚一同を養うとかいう切迫した状況はありません。だったら育成環境を整えて才能を潰さないように伸ばすしかないと思います。

実際のピッチングは見たことありませんが、新3年生の田中投手は松坂大輔(西武)を超える逸材と言われているみたいです。プロ野球は客を呼べる選手が少なくなっているので、こういう選手こそ大事に育てるべきです。甲子園で見られなくて残念という短期的な話じゃないですよ。
もうそれより甲子園は今の日本に必要ないということにまで触れるべきなのかもしれません。田中投手が甲子園に出たとしても連投に次ぐ連投で肘・肩を消耗するでしょう。こんな出鱈目な登板をさせる大会はなくていいというのが1つ。さらに、野球留学による地域性の消滅が問題にされています。これは、留学を制限させて地域性を復活させるというより、地域別というこだわりを捨てた方がいいんじゃないかということがもう1つです。選手の育成を第一に考えた大会方式を考えるべきです。オレはそういう大会だったら見たいですね。地元や出身県の活躍する姿を見て、田舎を誇らしく思いたいという大人の事情なんて無視していいんです。高校生の側からぜひ言ってほしいですね。
「オレたちには与えられた甲子園なんていう舞台は必要じゃない。もっと野球がうまくなりたいだけなんだ」と。
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チャンピオンズリーグレビュー③

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レアル・マドリード 0-1 アーセナル

レアル・マドリード              アーセナル
GK カシージャス              GK レーマン
DF セルヒオ・ラモス            DF センデロス
  ウッドゲート                トゥーレ
 (9分 メヒア)               フラミニ
  ロベルト・カルロス             エブエ
  シシーニョ               MF ジウベルト・シルバ
MF グラベセン                 フレブ
 (76分 ジュリオ・バプチスタ)       (76分 ピレス)
  ジダン                   リュングベリ
  グティ                   レジェス
  ロビーニョ                (80分 ディアビ)
 (63分 ラウール)              セスク
  ベッカム                 (90分 ソング)
FW ロナウド                FW アンリ

得点
47分 アンリ


ベンゲル監督が熟成してきた、高い位置での積極的な守備とパスサッカーが持ち味のアーセナル。それに対して個々の力で局面を打開してゴールをこじあけるレアル・マドリード。しかし、個人技で強引にゴールを奪ったのはアーセナルの方でした。
結果としてアンリのスーパーなプレーでゴールを奪ったアーセナルでしたが、この試合では素晴らしい連携で何度も危険なパスを通してレアルゴールを脅かしました。これまではアーセナルもレアルに負けず、ビエラ、ピレスのフランス代表コンビやベルカンプといったビッグネームを擁していて、それでもチャンピオンズリーグで勝ち進めないジレンマを抱えていました。しかし、彼らがスタメンから去り、若い選手が台頭してきた今季はいい意味でアウェーでも思い切ったプレーができているようです。特にセスクとレジェスの2人はスペイン代表に抜擢されるほどの成長を見せていて、海外クラブで育てられた代表選手という新境地を開拓しています。(スペインは国内リーグのレベルが高いのでほとんど海外組はいません)

それにしてもレアルの中盤での守備はお粗末すぎました。(この数年同じ問題を抱えていますが)。1人がボールを奪いにいっても軽くかわされ、しかもそのあとの守備が続かないためにアーセナルの選手に簡単に前を向かれてしまっています。アーセナルは必ず2人で対応にいくようにしているので、1人がかわされただけで前がぽっかりあくというシーンはほとんどありません。これはコミュニケーションの問題です。毎日の練習で培われる連携がレアルの守備には全くありません。言うなら滅多に集まらない代表チームのそれに近いかもしれません。レアルは2002年にボランチのマケレレを放出した後、中盤での守備ができる選手がいなくなったといわれていますが、これはそういう次元の問題じゃないですね。こんな状態ではどの選手を連れてきても特効薬にはなりません。「ブラジル人」と「下部組織育ち」と「それ以外」で今のレアルは大きく分かれているのでそれをまず何とかしないといかんでしょう。ロベルト・カルロスがオーバーラップした跡地なんか当然のように放置してあって、それがレアルスタイルみたいになってますけど、あんなのは監督だったら即修正しないといけないところです。

守備のできないチームのサッカーは絶対に美しくない。それは目立たないプレーに目を光らせる玄人が言うような意味ではありません。つまり、ディフェンダーが裏方としてがんばってるからフォワードが目立ってるんだ、みたいなどうしようもなくくだらない見方です。そうではなくて、サッカーを全く知らない未開の地の部族が言うようなこと。美しいサッカーをするチームは、攻撃時も守備時も含めてチーム全体としてのリズムがあるものです。音楽(それはロックかもしれないしジャズかもしれないし、もしくはクラシックかもしれませんが)を裏で流していたらピッタリとシンクロする瞬間があるような。森の中で鳥がさえずり、猿が金切り声をあげ、鹿が繁みをかきわけている部分を切り取ってきたような。残念ながらテレビではボールを蹴る音や芝を削る音までは伝わってきませんが、人を気持ちよくさせるリズムが目に見える形で提示されて、それを「美しい」と受けとってるんじゃないか。そう思います。
レアルのサッカーは楽しいけど美しくはない。この何年かははっきりとそう感じます。          
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チャンピオンズリーグレビュー②

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ACミラン 1-1 バイエルン

ACミラン               バイエルン
GK ジダ               GK レンジング
 (69分 カラッチ)         DF イスマエル
DF カラーゼ               ルシオ
  ネスタ                ラウム
  セルジーニョ             サニョル
  スタム              MF デミチェリス
MF ピルロ                ゼロベルト
  セードルフ             (77分 ショル)
(84分 フォーゲル)          サリハミジッチ
  ガットゥーゾ            (58分 カリミ)
 (89分 ヤンクロフスキ)        バラック
  カカ               FW マカーイ
FW ジラルディーノ           (79分 ゲレーロ)
  シェフチェンコ            ピサロ

得点
23分 バラック(バ)
57分 シェフチェンコ(PK)(ミ)

チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1stレグの見本です。
どちらも名門中の名門、毎年チャンピオンズリーグには顔を出しています。経験のないチームは良くも悪くも目の前の試合で精一杯になりますが、ミランやバイエルンクラスになるとホーム&アウェー2試合トータル180分で勝負を考えてきます。この駆け引きがどうもミラン対バイエルンのポイントになりそうです。
ホーム&アウェーの場合、通常ホームチームはできるだけリードを奪っておきたいと思うものです。ただ、チャンピオンズリーグには「アウェーゴール2倍」という絶妙なルールがあります。これが大きな意味を持つのは2試合が終わって同点だった時です。たとえば初戦が3-1で、次節が0-2だったとすると、トータル3-3ですが、初戦のアウェーで1点とったチームが勝ち抜けとなるわけです。つまりホームとはいえ、失点を避けながら慎重に戦うことが要求されます。だから強豪同士があたる場合の1stレグは僅差で終わることが多いんでしょう、たぶん。「最初の90分」として考えると両者ともそんなに無茶はしてきません。(だから第2戦ホームでできるチームは結構有利なんですが)
この試合も、ドイツ代表バラックの素晴らしいミドルシュートで先制したバイエルンが後半に微妙な判定のPKをとられ、同点に追いつかれます。このまま1-1で30分を過ぎるんですが、ここでかなり試合が膠着しました。まあ、ミランからすれば同点でホームに帰れば大満足なんですからそれはわかります。ただ、バイエルンからすればアウェーゴールもとられての引き分けは痛い。ここは前がかりで勝ち越しを狙うべきじゃないか。そういう場面なんですがバイエルンは攻め切れませんでした。というより目の色を変えてまでは攻めてきませんでした。これは難しいところなんだと思います。前がかりになり、カウンターを食らって1-2になる、このリスクは負えないという判断だったんでしょう。1-2になると第2戦で1-0で勝利しても突破できません。かなり状況は厳しくなります。アウェーで1-0というのはまだ狙いやすいものです。1点ならアクシデントでけっこう入ってしまうものですから。

まあ、こんな計算が働いて後半の残り時間は出来レースのように時間が消費されました。それでもクオリティーの高いサッカーが見られるからすごいんですけどね。どこかの国の代表みたいにバックパスばかりにはならないし、シュートが20分も30分もないなんてこともありません。どこかで少しでもミスが出るのを虎視眈々と狙っていて、見ている客が「ちょい馬鹿騒ぎ」できるくらいの見せ場は作ってくれます。ただ、バランスを著しく崩してまでプレーをしないというだけです。どちらも正GKが負傷で欠場・途中交代していたので大きくスコアが動くこともあるかなと思って見てたんですけどね。
このまま終わるんだろうな、という退屈さは確かにあるのになぜか惹きつけられる。「幸福な倦怠感」というあってはいけないものを見た気分になりました。

第2戦、バイエルンはアウェーで1点をとりにいかないといけません。(0-0だとアウェーゴールでミランが勝ちです)早い時間帯で入れば、ミランにとってかなりのプレッシャーになるでしょう。しかも次の試合では、ミランの中盤の守備を担うガットゥ-ゾが累積警告で出られません。汚れ役も引き受け、戦う気持ちの強いムードメイカーなだけにミランとしては頭の痛いところです。ミランのボランチの位置に入るピルロは守備の得意な選手ではないので、この試合でもバラックに主導権を奪われていました。ここを誰がケアするのか。適任がいないだけに勝負を分けるかもしれません。


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チャンピオンズリーグレビュー①

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チェルシー 1-2 バルセロナ

チェルシー               バルセロナ
GK ツェフ               GK V・バルデス
DF カルバーリョ            DF マルケス
  テリー                 プジョル
  デルオルノ               ファンブロンクホルスト
  パウロ・フェレイラ          (68分 シルビーニョ)
MF マケレレ                オレゲル
  ランパード             MF エジミウソン
  グジョンセン              モッタ
FW クレスポ               (64分 ラーション)
 (45分 ドログバ)            デコ
  ロッベン               (84分 イニエスタ)
 (78分 ライトフィリップス)     FW エトー
  J・コール               ロナウジーニョ
 (37分 ジェレミ)            メッシ

得点
59分 (チ)オウンゴール
71分 (バ)オウンゴール
80分 (バ)エトー


事実上の決勝戦とまで言われたカードが去年に続いて今年もベスト16で実現しました。去年は、バルセロナのライカールト監督がハーフタイムに主審と密談したとチェルシーのモウリーニョ監督が告発、主審が引退する事態にまで発展しました。その遺恨を引きずる形で今年は試合前から両チーム関係者による舌戦が繰り広げられてきました。日本ではこんなことは滅多にありませんが、海外では大衆紙に話題を提供する意味でも相手チームへの辛辣なコメントは日常茶飯事です。(時にはシャレにならないものもありますが…)
とにかくベスト16とは思えないほどのピリピリした雰囲気にスタジアムは包まれました。ホームのチェルシーはバルセロナのパスサッカーを封じる意図からか芝を荒れた状態でキープ。裕福なチームとは思えない、下部リーグのようなピッチコンディションで試合は行われました。テレビを通して遠目から見てもボールが不規則にはねるのが確認できるほどです。それでも、ダイレクトプレーは控えめになりながら、選手の足元で強いパスがピタッと止まるあたりはさすがバルセロナです。チェルシーもそうですが、このレベルの選手になるとピッチのコンディションにかかわらず、常にボールを自分が扱いやすいところにおいておくことができますね。テレビで海外選手のすごいパスやシュートがよく放送されますが、あれはその前のパスを受け、ファーストタッチでボールを絶好の位置にもってきてるからできるんですね。日本人もボールが止まってさえいればいいボール蹴れるわけですから。

このレベルの高い試合の勝敗を分けたのは両翼の出来でした。
チェルシーはロッベンとJ・コール。バルセロナはメッシとロナウジーニョ。
どちらもドリブラーとゲームメイカーの組み合わせでエースストライカーをサポートしています。この2人がゴールに近いところでプレーできないとどうしても真ん中のクレスポでありエトーが孤立することになってしまいます。
この4人の中で抜群に出来がよかったのが、弱冠18歳でバルセロナとアルゼンチン代表の右サイドに君臨するリオネル・メッシでした。見た目はどこか頼りなさげなお坊ちゃんという感じですが、ボールを持たせるととにかく危険。スピード、バランス感覚、そして何よりシュートセンスが優れています。この日も5本打ったシュートの内、3本がゴールの枠をとらえました。しかも1本はポストを直撃する惜しいシュート。それに何よりの大仕事は前半37分という早い段階で相手DFデルオルノを退場に追い込んだドリブルでの仕掛けです。一度は相手に支配されかけたボールを果敢に奪いにいったことでチャンスが生まれ、これを体当たりでブロックしたデルオルノは一発退場になってしまいました。この判定が辛いかどうかは別として、溢れんばかりの闘争心とファウルでしか止められないようなテクニックはすごく魅力的です。レアルマドリードのロビーニョも若くしてビッグクラブに所属し、同じようなタイプですが、個人的にはメッシの方が器がでかい気がしますね。W杯の大舞台でも十分にその実力を見せてくれるタイプだと思います。(その時に疲労が蓄積されていないかは心配ですが)
チャンピオンズリーグという大舞台も因縁の対決というジメジメした設定もこの才能ある若者の前では意味をなしませんでした。とはいえ第2戦は後がなくなって壮絶な試合が予想されます。チャンピオンズリーグ制覇は棘の道、まだまだ経験の浅い柔な脚で渡ることが出来るのか、要チェックです。
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W杯プレビュー②

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セネガル 1-1 デンマーク

セネガル                デンマーク
GK シルバ            GK ソーレンセン
DF ダフ             DF ヘンリクセン
   M・ディオップ           ラウルセン
   ディアッタ             ハインツェ
   コリー               ヘルベグ
MF サール            MF テフティング
   (46分 S・カマラ)        トマソン
   (83分 バイエ)          ロンメダール
   ファティガ            (89分 ロベンクランス)
   エンディアイエ        FW グラベセン
   (46分 H・カマラ)       (62分 ポールセン)
   ディアオ              グロンケア
   B・ディオップ          (50分 ヨルゲンセン)
FW ディウフ              サンド

得点
トマソン 16分(PK)
ディアオ 52分

初戦でフランスを下して勢いに乗るセネガル。
メンバーを変更することなく、この日も組織的なプレスとスピード感あふれる攻撃で試合を支配しようとしました。対するデンマークも縦へのスピードをウリとするチーム。ロンメダールとグロンケアの2人は欧州のトップチームで活躍しており、ちょっとやそっとでは止められません。
まず試合の主導権を握ったのはデンマーク。立ち上がり微妙に集中力を欠くセネガルDFを押し込み、16分にはトマソンがペナルティーエリア内でディアオに後ろから倒されてPKを獲得。これをトマソンが自らきっちり決めてデンマークが先制点を奪いました。
セネガルは全ての攻撃がMFファティガを経てFWディウフへというワンパターンしかなく苦しい戦いを強いられます。それでも、何度かに1回はファティガがファウルを受ける、あるいはディウフがドリブルでDFをふりきるといったチャンスを作ります。この2人のコンディションの良さはグループリーグで目立ちました。
セネガルの同点ゴールは典型的なカウンターから生まれました。自陣ゴール付近でヨルゲンセンのドリブル突破を止めたH・カマラがすぐさま縦パス、戻りながら受けたディウフがヒールで軽く横に流して、ディアオが大きく前に出す、受けたファティガはパスを出した後に長い距離を走ってきたディアオへスルーパス、ディアオはこれをゴール隅に流し込みました。この間わずか10秒あまり。デンマークのDFはどうしようもありませんでした。このゴールのポイントはいくつかあります。少ない手数のダイレクトプレーでゴール前まで一気に詰め寄ったこと、これでデンマークDFが後ろに戻りながらの対応を強いられました。さらにディアオのスピード、自陣付近でパスを出して50m以上をものすごい速さで駆け上がり、誰もこれについていけませんでした。そしてS・カマラの囮の動き、ディアオが走りこむスペースをあけるためにS・カマラがゴールから遠ざかるような動きを見せ、これに2人のデンマーク選手がつられてしまいました。FWとして基本の動きです。このまま教科書に載せてもいいカウンターでセネガルは試合を振り出しに戻し、流れを一気にもっていきました。
ところが80分、ディアオが危険なタックルをしたとして一発退場。せっかく得た流れをみすみす手放してしまいます。このタックルや前半のPKの原因となったファウルも含め、セネガルの選手の守備には成熟と幼稚さが同居していました。ブルーノ・メツ監督のもと、アフリカのチームには珍しく、フランスさえ自由にプレーできないほどの統率のとれたプレスをやってのけたかと思えば、全く急ぐ必要のない場面でタックルをしかけてファウルを犯す。状況判断という面では日本人の高校生の方が優れているといえるでしょう。
ディアオは自分のファウルでPKを献上し、その失態を同点ゴールで挽回したにもかかわらず、再びファウルを犯して退場になるという一人舞台を演じてしまいました。W杯という場でやってのけるのだから大したもんなんですが…
セネガルを相手にしてはどんなチームも自分のペースで試合をさせてもらえない。このチームに勝てるのは明確なスタイルを持たず、パッシブな試合をするチームなのかもしれません。
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W杯プレビュー①

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ドイツW杯にむけての予習です。今後何回かにわたって日韓W杯をふりかえろうと思います。(ぶっちゃけ自分が最近W杯のビデオを見返しているだけなんですが)
まあ今大会にも出場するチーム・選手も多いですし、「ああそういえばこんな試合だったな」と思い出してもらえればいいかなと。
今回はグループリーグ第2戦、フランスvsウルグアイです。

フランス 0-0 ウルグアイ

出場選手(括弧内は交代選手)
フランス代表          ウルグアイ代表
バルテズ            カリーニ
リザラズ            レンボ
デサイー            モンテーロ
ルブフ             ロメロ
(カンデラ)          (デロスサントス)
テュラム            ソロンド
ビエラ             パブロガルシア
プティ             ダリオロドリゲス
ウィルトール          (ギグー)
(デュガリー)         バレラ
ミクー             レコバ
アンリ             ダリオシルバ
トレセゲ            (マガジャネス)
                アブレウ

追い詰められたフランス。
ともに1敗でこの試合をむかえたにもかかわらず、フランスには尋常でない緊張感が満ち満ちていました。この試合で負ければ、前回チャンピオンがあっさりと敗退決定してしまう。キックオフとともにすぐトップギアでウルグアイゴールへ襲いかかった攻撃陣には、早い時間帯にゴールしたいという意志がはっきりと見えました。あまりにもオーバーペースの立ち上がりは、競馬でいえば「かかっている」と表現される状態でした。
たぶん並のチームなら勢いにおされてゴールを割られていたかもしれません。しかし、そこは南米の古豪、危険な形になる前にファウルで芽を摘んでいきます。球際は自然に激しくなり、序盤からあちこちで小競り合いがおこっていました。主審も最初の5分こそ際どいプレーを流していましたが、ただならぬ雰囲気を感じて、試合をコントロールしようとし始めます。11分には、ビエラに対して足の裏を見せてチャージにいったP・ガルシアにイエローカードが出されました。足の裏…
そして、事件は24分におこります。ウルグアイが得た左サイドからのFK。レコバがトリックプレーで短く横に出したボールにアンリが猛然とつっこみました。しかし、スライディングタックルはボールには届かず、ウルグアイ選手が派手に宙を舞って倒れました。すぐさま寄ってきた主審が手にしたカードの色は赤。フランスはこの瞬間プレミアリーグ得点王を失いました。足の裏を見せていたことが、この日の主審の判断基準に触れてしまったということでしょう。あまりに痛い。テレビ中継は主将のデサイーの気落ちした表情をとらえていました。
フランスの攻撃はここから停滞します。まず、これまでアンリがスピードにのってスペースを走っていた左サイドが全く機能しなくなりました。そして、真ん中でプレーするジダンの代役であるミクー。このミクーもなかなか前を向いてプレーすることができませんでした。パルマで中田をおしのけて司令塔になるくらいの選手なので決して下手ではないんですが、やはり急遽代役に抜擢されただけに周囲との連携不足は否めませんでした。結局攻撃は右サイドに偏ることになってしまいました。再三右サイドでしかけるウィルトールやカンデラ。彼らのクロスでチャンスは生まれるものの、どうしてもゴールには結びつきません。逆に後半10分あたりでは、ウルグアイのするどいカウンターからレコバに何度も決定機を作られヒヤっとする場面も。
時間の経過とともにフランスの焦りの色は濃くなります。1人、また1人と攻撃参加の人数が増していき、必然的に守備のリスクも上がっていきます。それでも、攻撃に人数を割くようになって、ビエラやリザラズが左サイドを徐々に使うようになり、ウルグアイDFの対応に乱れが生じてきました。狭いスペースをダイレクトパスで突破するあたりは本気のフランスの凄味が出ていました。

それでも結局フランスがウルグアイゴールをこじあけることはありませんでした。
W杯とは少し歯車が狂えば、フランスでさえ2試合で勝ち点1しか奪えない。得点も奪えない。そんな大会だという厳しさを改めて感じた試合でした。
この試合のロスタイムに意図もわからないまま投入されたデュガリーがフランスのパニックをよく表しています。打つ手はもう満身創痍のジダンしかない。そこに希望がある限り、それを追わずにはいられないという、そんな惨めな状況でジダンを見なければならない。それだけはここではっきりとしました。
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誰がメダルをとるのやら

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もうすぐ冬季五輪が始まります。
毎度のことながら、放映するテレビ局はメダルを期待させるような煽りを入れまくってますね。巨額の放映権料が動いているわけだから当然といえば当然なんですが、現場の見解とはかなりかけはなれているようです。
スポーツ紙その他の特集を見ても、選手・コーチ・協会から景気のいい声は聞こえてきません。女子フィギュアスケートと男子スピードスケートくらいじゃないでしょうか、メダルを取れなかったら意外なのは。

やっぱりウィンタースポーツは衰退しているんでしょうか?
スキーブームやスノボブームで競技人口は一時的にかなり増加しました。長野オリンピックでは、ある程度日本人選手の活躍があって軌道にのるチャンスもありました。やはり、そこで何らかの手を競技団体がうてなかったことが現状につながっている。そう言うことができるんじゃないでしょうか。
長野五輪後、何かウィンタースポーツの国際大会が日本に誘致されたでしょうか?若年層育成に力が入れられたでしょうか?
うちの地元では、オレが小さい頃通ったアイススケート場が閉鎖されました。佐賀だけじゃなく、どこもこんな感じだと思います。今回日本が惨敗するようなことがあれば、ますますウィンタースポーツの衰退に拍車がかかるのではないか。そのことを少し心配しています。たぶんボブスレーなんかはスポーツ界の中でも特に冷遇されている代表選手たちだと思うので、愛国心のあるなしにかかわらず、応援してあげましょう、ぜひ。

まあ、個人的にはウィンタースポーツってあまり見るのは好きじゃないんですけどねw
なんかウィンタースポーツは「戦闘」というより「芸術」の側面が強いでしょ?フィギュアもモーグルもハーフパイプも。スキージャンプだって「飛形点」なるものが存在するわけで、これはスポーツの本質と違うんじゃないかという違和感をオレは持っています。(極端にいえば、着地した後で倒れようがどうしようが遠くに飛んだ方が勝ちなのがスポーツのはずじゃないかということです)。
バルセロナは美しいサッカーをしますが、そのスタンスは「美しくプレーして勝てればベター」であって、サッカーは決して「美しくプレーすれば勝つ」競技ではありません。美しくプレーしてなお負けることがある。それがオレのスポーツ好きな理由なんです。ボレーシュートが2点、バイシクルシュートが3点みたいなルールになったら、オレはサッカー見るのやめます。

オランダ代表で活躍したヨハン・クライフはこんな言葉を残しています。
「美しく敗れることを恥と思うな、無様に勝つことを恥と思え」
ウィンタースポーツには、この素敵なジレンマがないんじゃないでしょうか?
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レンタル移籍

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プロ野球のオーナー会議が開かれ、レンタル移籍の導入が話し合われました。
レンタル移籍とは、選手の所属球団が保有権を手放さないまま、一定期間他チームへ選手を移籍させる制度のことです。すでにJリーグではこの方法が主流になっています。
たとえば、J2のサガン鳥栖は昨季からJ1セレッソ大阪の濱田武選手をレンタルしており、またセレッソはサガンの宮原裕二選手を同じようにレンタルしていました。これは交換トレードではありません。別のチームでプレーしている間も濱田の保有権はセレッソ、宮原の保有権はサガンがそれぞれ握っています。
この方法のいいところは、何といっても格安で選手を加入できるということです。強いチームの余剰戦力を有効活用して戦力均衡をはかる(J2→J1)、下位チームで活躍する優秀な選手に高いレベルで通用するかを試すチャンスを与える(J2→J1)ということがこれで可能になっています。

ところが、野球ではそう事は単純ではないようで…
・移籍期間中に球団の機密が漏洩することが心配だ
・選手の年俸査定とレンタル先での成績がどう関係するか明確でない
・レンタル先で選手が故障したらどうするんだ
というような難癖がつけられ、どうも今季中の導入が難しくなりそうな状況のようです。

機密漏洩っていったい何なんでしょうね?サインのことでしょうか。それが何を指していたとしても、移籍という制度を認めるならそのリスクは常につきまとうものでしょう。レンタル移籍を否定する材料にはなりえません。
障害になるとしたら、やはり金銭関係ということになります。野球は元々移籍が活発ではない上に、交換トレードかが主で移籍金の発生するような移籍が成立しにくい環境にあるようです。1つのチームに尽くすという美学があるので、この状態が不健全だという指摘はこれまでされてきませんでした。
でも、結局これは人気のある、伝統のある、金のあるチームの既得権益を守ることにしかなりません。ドラフトもFAもつきつめれば既得権益を守るためのルールでしかないでしょう、どう見ても。プレーオフは何とか力の弱いチームのチャンスを増やそうという苦肉の策でした。今の野球界では、新規参入チームが頭を使って戦えるチームを作ることなんてできないとオレは思っています。それほど、チーム作りに対して制約がかかっているということです。「野球が面白くない」1番の要因はそこなんでしょうね、おそらく。

何とかレンタル移籍を取り入れて欲しいもんです。
今年、横浜の古木選手が出場機会増を求めて移籍志願するということがありました。そういう選手を借りることができればどのチームにも優勝のチャンスが巡ってくるんじゃないかと思います。そのチャンスがなければやっぱりファンは増えていかないでしょうからね。戦力補強に大きな差ができる制度を採用しているのに自前で選手を育てなさいというのは暴論です。レンタル移籍の選手はチーム愛がないんじゃないか、なんて意見も全くのナンセンスです。全ての選手がそうである必要がどこにあるんでしょうか。
プロ野球はエンターテイメントなんだから。
せめてどのチームにもうまくやれば優勝できるような制度設計を目指してほしいものです。
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ホリエモン

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ライブドアの堀江社長が逮捕されました。
なんかテレビでは「これまで散々うまいもの食べてたホリエモンが、拘置所ではどんなものを食べているんでしょうか」なんていう下らない特集もしていていましたね。(例の8チャンです8チャン)拘置所メニューの再現までして、女子レポーターが「麦ごはんは噛み応えがありますね」とか「肉があるので思ったよりも豪華に見えます」とか言っているのを見てると、天敵が逮捕されてはしゃいでいるテレビ局の様子がうかがい知れて嫌な気分になりました。こんなんだったら本当にホリエモンに買収されればよかったのに…

オレは経済について知らないので事件についてわからないことも多いんですが、みんなどう思ってるんでしょうか?どういう罪なのかピンときてないから、まだ擁護する人も多いんですかね?
オレは堀江社長が旧来のシステムをぶち壊そうとしたことは評価しつつも、今回のことには何の同情の余地もない気がしています。
どうも今回の事件は捜査当局が、ライブドアが不正を指示したメールを早めにつかんだことで急速に展開していったようです。新聞によると、逮捕された岡本容疑者がグループ幹部に出したメールで、疑惑の取引について「リスクも思いのほか少ないことが、堀江社長との会話でわかりました。LD(ライブドア)からの出資に関しては、5社くらいの国内外ファンド、個人を通しており、99.9%発覚することはないと感じました」と語っていたそうです。(1.24 日刊スポーツより)

この内容をメールでやりとりするのは、あまりにも杜撰でしょう。いや、いくらなんでも危険性を知らなかったわけではないでしょうから傲慢だったという方が正しいかもしれません。自分たちの考えることは他人の考えつかないようなことだ、という妙な自信がそうさせたんじゃないでしょうか。もしも、もしもですよ、こういうことをするんだったら、この文面は文書にしてシュレッダーにかけるでしょ?間違いなく。こんな世間をなめたようなことして捕まったんだから同情しようがないというのがまず1点。

もう1つは、完全に法を犯しているという点です。法の隙間をつくっていうやり方を肯定するわけではないんですが、旧来のシステムを壊して新しいものを作る時にはそうやって革命を起こすことが必要なのだと思います。でも、革命を起こす人間は旧来のシステムに精通していなくてはいけません。今の世界を支配しているシステムを把握して、その手が届かないところで事を進めなくてはいけないのに、ライブドアはそこを完全に無視しました。旧来のシステムを否定するだけなら誰にでもできます。
たぶん今のシステムで既得権益を貪っている人間たちは、これをきっかけに、それ見たことかと新しいモデルの出現を否定するでしょう。でも、それは違います。この事件があったからといって、社会が変化しなくていいという錯覚がおきるのが1番恐いなと思います。もう全国民中産階級という時代が戻ってこないのは事実であって、ライブドアはそういう社会の一部分を象徴していたはずです。

次の挑戦者はいつ現れるのか。そこに希望が見出せるのか。
株にはあまり興味がないので、オレはそっちを楽しみにしています。
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松井大輔と前園真聖

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松井大輔(ルマン)がトロワ戦で2ゴールをあげて評価を急上昇させています。
去年の日本代表対アンゴラ代表でも同点ゴールを決めた松井は今年大ブレークが予想される1人なので、W杯前に注目して人に差をつけておきましょう。
フランス紙はこの2ゴールを「スマートでエレガントなゴールだ!!」と絶賛したそうです。「スマート」っていう表現は何かいいですよね。日本語でいうと何なんでしょうか?いい言葉が思いつきません。でも、すごく上品で特別な香りのする言葉で、松井のプレーにぴったりだと思います。やたら外来語を使うのはダメだって言われてますけど、スポーツを表現する言葉は外来語の方がしっくりくることが多いんじゃないですかねえ。
それにしても、2年前までJ2にいた男がすっかり世界のトップリーグに馴染んでます。京都パープルサンガは松井だけでなく、朴智星(マンチェスター・ユナイテッド)も輩出してるし本当にすごい!!

さて、松井の優れているところといえば何と言ってもテクニックです。それも、ゲームの中で出すことのできるテクニックという意味では現在日本人NO1なんじゃないかとオレは思っています。小野よりも俊輔よりもです。小野も俊輔も高いレベルのテクニックを持っていますが、試合ではチームのためにシンプルなプレーに徹する傾向があります。それは、彼らがゲームメイクを任せられているからでしょう。好き勝手しなくても、彼らは十分に海外でプレーできる選手なのです。
松井は今のところテクニックを発揮することを期待されていて、それをやってのけています。しかし、この幸せな関係がいつまでも続くとは限らず…
いつか、松井がチームの舵取りを任せられるようになると、プレーの仕方を変えざるを得なくなる時がくるかもしれません。でも、オレは今のこのスタイルが維持できないと、松井は才能を潰される危うさも持っていると思います。
ちょうど鹿児島実業の先輩である前園真聖がそうだったように…

前園という選手も素晴らしいテクニックを持った選手でした。ドリブルで果敢に相手を抜きにいくスタイルはどこか松井と通じるものがあります。
前園は横浜フリューゲルスで活躍し、アトランタ五輪日本代表に選ばれましたが、その後大きな活躍をすることはありませんでした。前園のプレーする位置には「司令塔」がおかれたからです。今もそうですが、日本サッカーは司令塔=パスを出す選手というイメージが強すぎます。でも正直、あんなにゴールに近い位置でパスしか出せない選手というのはいらないでしょう。フランス代表のジダンなんかも日本で言えば司令塔の部類に入るんでしょうが、ジダンのすごさはパスというよりもキープやドリブルにあります。

前園は日本の「司令塔」像を変えることができませんでしたが、オレは松井ならそれができるんじゃないかと思っています。ドリブルが上手い選手はサイドで使いたいところですが、あえて中村や小野、そして中田英が君臨しているあの位置に松井大輔を投入です。松井は抜群のキープ力があり、シュートセンスも十分にあるのでできるだけゴールに近い位置でプレーさせた方が相手にとって脅威が増します。中田もそれに当てはまりますが、何をしてくるかわからないという恐さでは松井の方が上でしょう。
松井が相手DFを翻弄して、大黒が決める。
そんなのはどうでしょう?ジーコ監督。
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