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あしひきのやまさんVSたくぞーさん

2016-12-13 16:23:01 | 日記

8月26日(金)22時~

 

相居飛車の一戦。

互いに角道を止め相矢倉・・と思いきや、

独特の感覚を必要とされる駒組みに進めます。

中盤のねじり合い、先手の鋭い攻めに注目です。

 

先手 あしひきのやまさん

後手 たくぞーさん

 

▲76歩△34歩▲26歩△44歩▲48銀△42銀▲56歩

△62銀▲68銀△84歩▲78金△32金(図)

 

 

▲69玉△64歩▲58金△63銀▲77銀

△43銀▲25歩△33角▲79角△74歩▲66歩(図)

 

 

先手は自然に矢倉を目指します。

対する後手、△63銀・△43銀と配置、

力戦の雰囲気を漂わせています。

この後の進行で、後手の作戦が明かされます。

 

△52金▲67金右△73桂▲68角△94歩

▲96歩△62玉▲79玉△81飛(図)

 

 

後手の作戦は「右玉」。

通常では角交換のちで用いられる作戦ですが、

矢倉と見せかけてこのように構えるのも

プロアマ問わず愛用されています。

 

ここで先手がやってはいけないのが

▲88玉(図)と入城する一手。

 

 

矢倉の完成形ですが、右玉には相性最悪。

というのも、ここから

△85桂~△54銀左~△45歩(図)

 

このような攻撃態勢を築かれてしまいます。

 

 

本譜はそれを踏まえた上で、

右玉に耐性の強い囲いに進展させます。

 

▲88銀(図)

 

目指すは、▲77桂~▲89玉の

「菊水矢倉」。

65の地点を桂馬でカバーし

仕掛けづらくさせるとともに、

深く囲えることで終盤戦で大いに活きる。

余談ですが、私も対右玉にはこれを用いています。

 

 

しばらくはお互いに動きづらい局面。

当面、駒組みの進展やけん制が続きます。

 

△72玉▲86歩(図)

 

△45歩▲77桂△54銀左▲57銀△62金▲89玉(図)

 

 

△14歩▲16歩△42金(図)

 

右玉において、「1筋の端」は大きな価値がある。

というのも、将来的な△13角の反撃、

△15歩から歩を入手し6筋方面で活用できるなど、

戦線拡大につながる心強い味方なのです。

 

一方先手は、本来の目標通りに囲いを組み換え

満足な展開だが、現在は角が守備的な位置。

攻防ともに利きの強い地点に移動させます。

 

▲36歩△52金左▲59角△42金▲37角

△52金左▲87銀△41飛(図)

 

 

対する後手も飛車を最大限に活用させるべく

△41飛、4筋の開戦に備えます。

後手番なので、仮にも千日手になるのは成功。

一方先手はさらに囲いの強度を高め、じっと待機。

互いに本格的な開戦に備えています。

 

 

▲68銀△43銀▲79銀△54歩▲26角

△44銀▲88玉△53銀▲37角(図)

 

△81飛▲89玉△44銀▲26角△53銀

▲48飛△41飛▲68銀△22角(図)

 

 

▲57銀△44銀▲98玉△31飛(図)

 

手数にして75手目。

長い駒組み・けん制を経て、いよいよ開戦。

先手によって戦いの火ぶたが切って落とされます!

 

▲46歩(図)

 

ここで△同歩は先手の勢いがついてしまう。

 

△41飛(図)

 

▲37桂△33桂(図)

 

 

ここから五手一組で先手が技をかけます。

 

▲45歩△同桂▲同桂△同銀▲44桂(図)

 

 

4筋の歩を切り、最後の▲44桂が好手。

どう応じても金・銀のいずれかを

桂馬を犠牲に獲得することができます。

 

 

この仕掛けがあるならば、

先手に▲46歩と突かれる前の段階で

△31飛ではなく△41飛と構えるべきだったか。

機敏に動いた先手が攻勢に立ちました。

後手は辛抱の展開が続きます。

 

△44同角▲45飛△43歩▲37角△53角(図)

 

 

▲49飛△44歩▲29飛△21飛▲46銀(図)

 

 

いったんは駒得を果たした先手ですが、

後手の大崩れしない慎重な指し回しにより

互角に引き戻されつつあります。

次の一手が先手の迷いを誘います。

 

△45桂▲28角△25歩(図)

 

このタイミングの△45桂が好手。

▲59角と引くのは将来性に欠けるので

▲28角と引きますが、△25歩と圧力をかけます。

しかし、最後の△25歩の瞬間、自陣に

スキが生じていました。

 

▲55歩(図)

 

 

角頭めがける▲55歩が厳しい一手。

一見は△同歩~△54歩で追い返せますが・・

 

△55同歩▲54歩△同銀▲55銀△同銀▲54歩(図)

 

取れる銀を後回しにして、拠点をつくる

▲54歩が好手。これにより

▲55角の直後に追い返されるのを防いでいる。

図まで進むと、いかに▲55歩と突いた効果の

大きさがうかがえます。

もどって、先ほど

 

 

ここで、△45桂▲28角に△25歩ではなく

△43桂(図)

 

桂馬をすべて手放すのでもったいないですが、

これならば本譜の仕掛けを防ぐとともに、

次に確実に△25歩~△26歩を狙えます。

一旦受けるのならば有力な一手です。

本譜に戻します。

 

 

△42角▲55角△63銀(図)

 

4筋に角の進出を許す代わりに、

▲65歩を防ぐべく6筋を徹底的に守ります。

先手はここで収まるわけにはいかない。

なおも厳しく迫り、いよいよ終盤戦に突入します。

 

 

▲44角△43歩▲62角成△同玉▲32金(図)

 

 

△81飛▲42金△同金▲25飛△52歩

▲22飛成△32金打(図)

 

△52歩~△32金打が、自陣の被害を

最小限にとどめる辛抱強い一手。

ここで▲82銀もありますが、

△同飛▲11竜△41桂と防ぎ、

△44角の応援もあるので容易ではない。

 

 

一旦は引き下がり、後手の出方をうかがいます。

 

▲25竜(図)

 

長期に渡って先手のターンが続いていましたが、

ここでようやく後手の手番。

満を持して先手陣にアヤをつけます。

 

△85歩▲同桂△同桂▲45竜(図)

 

△33桂(図)

 

手順を駆使して先手陣に迫り、竜に

働きかけますが、△33桂が

次の先手の踏み込みを与えてしまいます。

 

▲85竜(図)

 

桂馬を奪いながら飛車交換を迫る▲85竜が

強手。陣形の差、駒の損得を考えると

ここで飛車交換に応じる事が難しい。

もどって、先ほど

 

△95歩(図)

 

 

このタイミングで端を突くのはどうか。

本譜と同じく▲85竜には△84歩と追い返し、

つぎに△96歩と取り込めると良し。

問題は▲95同歩ですが、

△69角や△96歩のたらしなど、

端を活用した反撃が可能になります。

本譜に戻ります。

 

 

△84歩▲55竜△37角(図)

 

 

角を先手陣に放ち、攻防ともに利かし

容易には崩れません。

馬を作られてはまだまだ大変な形勢。

それを許さず、かつ冷静に狙いを封じます。

 

▲46角△同角成▲同竜△28角(図)

 

 

▲49竜△37角成▲46角△同角成▲同竜

△28角▲57竜△19角成(図)

 

後手は手順を尽くして馬の成り込みに成功しましたが、

ここで先手からの厳しい反撃があります。

 

▲55桂(図)

 

この桂打ちが後手陣を揺るがす急所の一手。

金の二枚の連結にはいったん相手にせず、

銀一枚の守りの弱点を的確に突いた攻めになっています。

これまで一生懸命に辛抱をつづけた後手、

耐えがたきを耐え、チャンスを待ちます。

 

△51桂(図)

 

▲63桂成△同桂▲65歩△45桂▲58竜(図)

 

△85歩▲同歩△65歩(図)

 

ここで、後手の馬を完全に封じめる

手堅い一手がありました。

 

▲28歩(図)

 

先手にとっての脅威は、のちの△64馬引き。

この引きを防ぐとともに、64の地点に

攻めの拠点を作ることが可能になりました。

一歩一歩、先手がゴールに進んでいます。

 

△66桂▲同金△同歩▲64銀(図)

 

▲28歩を生かした▲64銀が

決め手の第一歩。

後手にとってはここが最大の急所であり、

これまでつないだ粘りと受けを、

幾度とない技・手数をかけて、先手が食い破りました。

 

 

△72金▲73銀△51玉▲72銀成△85飛

▲86歩△65飛(図)

 

▲53歩成△57香▲62成銀△41玉

▲52成銀△同金▲同と△31玉▲42金

△同金▲同と△同玉▲51角(図)

 

 

図の局面で終局となりました。

手数にして177手。

両者の持ち味と情熱が存分に発揮されたであろう

本局。総括するまでもなく、大熱戦かつ名局でした。

 

特に70手付近まで続いた駒組みとけん制、

一手一手腰を落として考えると、両者ともに

慎重をきわめ、最善の形を保っているのが

お分かりになると思います。

 

あしひきのやまさん、たくぞーさん、対局お疲れ様でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

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