「漂流外国物語」第七十七ページ、上の一~二行目
現在の文章は、メキシコ滞在中の出来事で、カタカナが多く、それほど
勉強する必要が無いと思われますので、誠に勝手乍らカットさせて戴きます。
便を貰い、マカオ到着のところから始めます。
解読 一、マサタランニ而ロソン国之舟へ便貰ひ候太吉伊之助両
人、七月上旬之頃當地江着岸之由ニ候得共、一向不存
読み 一つ、マサタランにてロソン国の舟へ便貰い候太吉・伊之助両
人、七月上旬の頃、当地へ着岸の由にそうらえども、一向存ぜず
説明 「ロソン国」・・・ルソン国、現在のフィリピン国の事。「国」は形で覚える字。
「便貰ひ候」・・・ついでに乗せて貰う事。「へ」は「一」に見えますが、「一便」では
意味が通りません。 一番下の字は「両」で「両人」、二名の事。 「之頃」・・・「頃」が
難解です。形で覚える字。 「當地江」・・・当地へ。「當」は旧字体。 「着岸」…「岸」は
全く読めません。 「由ニ候得共」…ここも読むのは無理です。文章の流れで読みます。
「一向不存」・・・一向存ぜず。」