古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十八章 「乍恐奉願口上書付」 其の五十四

2016年02月28日 08時00分22秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乍恐奉願口上書付」第十二頁、上の五行目以下

解読 之と奉存候。無據奉御願申上候。

    依之乍恐書附ヲ以奉願上候。以上

               田并上村

     午 十一月      吉次 印

読み これ有るべしと存じ奉り候。よんどころ無く御願い申し上げ奉り候。

    これに依って恐れながら書き附けを以て、願い上げ奉り候。以上

     以下省略

説明  「之と」・・・「可有之と」・・・これ有るべしと。有るだろうと。 「奉存候」・・・存じ奉り候。「候」が難しい。 「無據」・・・『よんどころなく』。やむを得ない。余儀ない。 「奉御願申上候」・・・御願い申し上げ奉り候。 「依之」・・・これに依り。 「乍恐」・・・恐れながら。 「書附ヲ以」・・・書き附けを以て。文書にて。 「奉願上候」・・・願い上げ奉り候。・・・「候」の形が又違います。 「以上」・・・この「以」も形が違います。文章の流れで読みます。 「田并上村」・・・「田並上村」の事。 「午十一月」・・・年号は解りません。当時はこれだけで解ったのです。