Gibson Les Paul Deluxe '75

2017-03-06 20:52:54 | Other Guitars


ギブソンのレスポールに対しては色々と複雑な思いがあることは、トーカイのレスポールタイプのLS-80について記事にしたことがあり、そこで私はギブソンのレスポールを今後も手にすることはないのではないか、とまで書いていた。

場合によれば、トーカイは木材の質はいいわけだから、配線を変え、ピックアップを変えれば、物理的にもギブソンのものよりよいレスポールにできるとも思っていた。

にも関わらず結局私はギブソンのレスポールを手にしたのである。あの消えそうに燃えそうなワインレッドのレスポールデラックス、1975年製である。



このギターの特徴などについては今さら何か書くことがあるわけでもなく、ボディがパンケーキ構造だということも、ネックがマホガニー3ピースだということも、ピックアップがミニ・ハムバッカーであることもほとんどの人が了解していることだろう。こうした仕様が嫌で、70年代のレスポールを認めない人もいるし、ネックの強度が増した、重くなってサスティンが増した、ミニハム特有のサウンドでカッティングにも使えるからよいなどという人もいるわけで、要するに弾きこむことによる慣れの問題なのだ。いずれにしても目くじら立てて議論するようなことでもないと思うわけ。

バーストは別格として、レスポールではブラックかチェリーレッド(ルーシーみたいなやつ)、そしてワインレッドがいいと思っていた、しかし前述したとおり、複雑な事情により手に入れるのをためらっていたら、中古市場での価格はどんどん上がってくるし、市場に出回るものもどんどん減少してくるしで、このへんでとりあえず手を打っておかないと大変なことになるとほんの少し慌てたところでの入手だったというわけだ。



このギターはバインディングの黄ばみが少し強く出てしまっているが、それ以外は大きな傷もないし、外観上の問題もないし、そのサウンドも、ああ、私は今レスポールを弾いている、と実感させてくれるものだ。矛盾したことを言うようだが、私もちょっと前までは70年代のレスポールなど、つくりも雑で大したものではないと思いこんでいたし、それを買うくらいならヒスコレの中古でも買った方がいいくらいに思っていたわけで、そうした経験からすると、何事にも先入観を強く持つのはよくないということを改めて思う次第である。



最後に、トーカイのLS-80について書いた記事の中から、一部を変更して引用しようと思う。

「三谷幸喜脚本の大河ドラマに『新選組!』というのがあり、私は大好きなのだが、そのなかにこんなエピソードがある。
浪士組の一員としてこれから京に上ろうとする近藤勇に兄が刀を渡すのだが、それは天下の名工『虎徹』のものだという。勇はありがたくいただくが、それが贋物の虎徹だということに気づいていた。そして『俺がこれを本物の虎徹にする』と宣言し、京で名を上げることを誓うのだ。そもそも近藤勇自身が農民出身であり、試衛館という天然理心流の道場に養子に入ったことで武士の身分を得たため、彼の心の中には常に『武士よりも武士らしく生きたい』という気持が強く、こうした近藤勇自身と贋物の虎徹がシンクロするところがこのエピソードの眼目である。 」

「まあ、要するに、私がトーカイのレス・ポールを『俺がこれをギブソンのレス・ポールよりもいい音で鳴らしてやる』と思いながら意地になって弾いていた高校時代とシンクロするなあ、と思ったわけである。実際はそううまくはいかなかったが、この頃のこうした思いがあるために、ギブソンのレス・ポールのオーナーにはなかなかなれないという気持ちもあるにはあるのである。妙なこだわりといえばそれまでだが、それでいいじゃないかとも思う。」

ずいぶんと大げさに書いてしまっているが、今の気分としては、妙なこだわりは持たなくてもいいじゃないか、と思っているのである。肩に力を入れてギブソンよりもいい音で、などと言ってるくらいならギブソンを手に入れちまえばいいだけのことなのである。
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