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既に試験なぞ終わった気になっている奴がここにいる(ハヤテ考察その2です)

今日は休みのはずのお仕事が、どういうわけか入ってたことになってて、微妙に大騒ぎでした。

……いや、多分自分が忘れてただけですけど。

最近は仕事以上に、仕事中に腰と首筋に妙な痛みが走るのが困りもの。首を回すたびに何かがゴリゴリ言いますなあ。腰痛の方も筋が伸びてしまうような非常に解消しにくい感覚に襲われてるもんで、今日もそのストレスのせいで(そういうことにしておこう)、いろんなものに殺意を覚えながら仕事をしてた覚えが。

まあ、結局そそくさと家に帰ってきたので、サンデーでハヤテを読むのは明日(てかもう今日だけど)以降の話になりそうです。
しっかしどうしてここまではまり込むことになっちゃったんだろうねえ、ハヤテに。

いやね。そりゃあ、咲夜いいんちょさんも可愛いよ、すっごく……

……ていうかむしろ、それが最大の理由か。それ以上でもそれ以下でもなく。

そんな咲夜&いいんちょ贔屓が、今日もハヤテの考察をいたします。


今回は昨日取り上げた「異邦への闖入」の項目の2回目です。

ここから読み始めても一向に問題はないんですが、興味のある方は昨日の記事から読んで頂けると幸いです。風車が泣いて喜びますんで。

〈昨日の記事へ〉

まあ、そんなわけで今回も参ります。



「舞台演劇にも似た、ハヤテの世界観」~「ハヤテのごとく!」に見る演劇論~

Ⅰ:異邦への闖入~作品の致命的な矛盾~②


 前回はハヤテという作品が舞台演劇に親和性を持っているという、表題の仮説の根拠を示す上で、ハヤテという作品の持つ「異邦への闖入」という要素の存在について述べた。演劇において重要な意味を持つ「情報の格差」を最も効果的に利用できるのが、この舞台設定なのである。ハヤテにおいて言うなら主人公である一般人のハヤテが、三千院家の屋敷という異邦に放り込まれたという状況に当てはめることができる。
 また、この考え方についてはtanabeebanatさんがご自身のブログでも詳細に説明をされているので、参考にしていただきたい。

 そしてこの「異邦への闖入」という考え方は、何も演劇作品のみに留まるものではないのだ。

「異邦に闖入した一般人」という概念を利用した作品において、私が最もオーソドックスかつ代表的だと考えているのは、小野不由美の「十二国記」である。ここでは一般人であったはずの主人公の陽子が、十二国という異邦にいきなり連れて行かれるわけだが、連れて行かれた十二国という世界に困惑する陽子の様が、一作目にあたる「月の影 影の海」の上巻においては非常にシリアスな形で描かれていく。また下巻では、より詳細な十二国についての情報が読者にはっきりと公開され、上巻の裏付けを取る形になっている。それ程にこの作品は「情報の格差」を徹底的に描き出しているのだ。
 また筆者自身があとがきで書いているのだが、十二国記とは対照的に「我々の世界に闖入してきた異邦人」という完全に逆の発想によって、外伝ともいえる「魔性の子」が書かれたそうだ。

 話が逸れてしまったが、いずれにせよこのように「ある世界にいた登場人物が突然別の世界に放り込まれる」というパターンを利用することで、ハヤテは登場人物間の情報の格差を生み出しているといえる。

 しかしながら「異邦への闖入」という一連の手法にも欠点、というか弊害は存在する。というのも、そもそも主人公が異邦に闖入するということそのものが「普通では考えられない状況」だからである。こと現代を舞台にしたような演劇では、いきなり前触れも無く異邦に闖入するワケにもいかないし、逆に異邦からこちらに誰かがやってくるという設定にも、やはり普通では起こりにくいという前提がある。だから異邦への闖入も、異邦からの闖入者という設定も、そう何度も簡単に繰り返せるシチュエーションではない。だからこそ、これをストレートにやった「十二国記」や「魔性の子」は、片や異世界ファンタジー、片やホラー作品として「普通では起こらない出来事」という大前提を、その小説のジャンルをもって示しているのである。
 内容を見ても陽子が異邦に闖入するのは十二国への一度だけだし、異邦からの闖入者も基本的に高里要一人きりである。これは「普通では起こらない特別な出来事」だから何度も繰り返すことができないという背景、というか大前提が考えるまでもなく存在している証拠であろう。
 ハヤテに関しても同様で、ハヤテにとって異邦というべきものはナギのいる三千院家の屋敷のみだろう。そこに闖入するということ自体が、普通ではあり得ないことであると同時に、借金返済という名目上、そこから離れて別の場所に闖入するということもできない(伊澄の屋敷に行ったりもしていたが、これはまた別問題だろう。実際戻っているし)。

 結果として、これらの作品では異邦における「情報の格差」についてを徹底的に追求し、この異邦において主人公がどのような立ち振る舞いをしていくか、そして異邦に居つくのか、あるいは離れるのか、居つくのであればそれによって主人公はどのように変化するのか、といった点をより詳細に語っていくという描写のスタンスを取らざるをえない。
 他の面でこれ以上の情報の格差を求めることはできないのだから、当然といえば当然だが。
 実際、その後「十二国記」シリーズでは、王となった陽子が十二国にどのように居つき、立ち振る舞って異邦の一員として定着していくかについてが、シリーズ全体の骨子にもなっている。

 この弊害の考えがハヤテに通用するかという点では、作者である畑先生のバックステージに根拠を求めることができないかと、私は考えている。バックステージにおいて畑先生は、当初「屋敷での執事としてのストーリーが上手くいかなかった場合に備え、白皇学院での学園モノという予防線を用意していた」と語っている(バックステージvol37参照)。

 屋敷という異邦にハヤテが闖入したことで起こる情報の格差。しかし執事というハヤテの設定上、いつまでも屋敷において闖入者としての位置づけでいるわけにはいかないのだ。これは異邦への闖入というスタンスにとって、致命的な問題点ではないだろうか。ハヤテが執事として屋敷に居つくにつれ、ここでの情報の格差を求めることは難しくなっていく。執事である以上、屋敷というプライベートな空間の構成員として彼を捉える必要があるからだ。結局執事といえど、家族同然にナギやマリアと関わっているこの作品においては、早かれ遅かれハヤテにとって「異邦としての屋敷」であるはずの舞台設定が「家族の集うお茶の間」へと帰着してしまう可能性がある。確証はないが、当初の畑先生や編集者の方はそのように踏んでいたのかもしれない。
 十二国記とハヤテでこうした違いが出てきてしまうのは、単純に異邦と呼ぶべき場所の広さと、それを構成する人やモノの数という物理的な面で、ハヤテの方がはるかに規模が小さいというのが最大の原因だろう。
 無論これはtanabeebanatさんの論を借りれば、ハヤテやナギが成長しているという証でもあるので、あながち悲嘆することではないというのも確かなのだが、しかし異邦への闖入という名目が弱まってしまうのは、この作品のコンセプトそのものに大きな矛盾を発生させる恐れがある。これがかなり長いスパンで徐々に進んでいくのならいいのだが、畑先生や編集の方々は、バックステージを鑑みると比較的早い段階での「異邦のお茶の間化」を危惧していたのかもしれない。

 ゆえに畑先生はその予防線として、白皇学院での学園モノとしてのストーリーを、早い段階から模索していたのではないだろうか。
 まあ実際は杞憂に終わったわけだが、これは屋敷という異邦が作者の予想以上に長期的に働いただけでなく、いくつかの要因が重なっていると私は考えている。

①:ひとたび屋敷の外に出れば、今度は「普通の世界」というナギにとっての異邦が存在しており、この逆方向の構造が効果的に働いたこと。

②:ハヤテ自身も我々読者からすると一線を画した特殊な人物であり、ここでも情報の格差が存在していたこと。

③:上記2点の情報の格差を解消していく意味合いも含めて、作品そのものの時間的な進行速度が極めて遅いため「異邦のお茶の間化」という現象そのものもゆっくりと進行せざるを得ない。

 そして何より私が重要だと考えているのが次の点である。

④:プライベートな空間であるはずの三千院家の屋敷が、同時に「セミパブリックな空間」としても機能することが可能となったこと。

 この④において、私はtanabeebanatさんとはハヤテの世界観において多少異なる見解を有しているかもしれない。というのも、三千院家の屋敷という異邦は、更にハヤテ・ナギ・マリアの三人の「お茶の間」としてのプライベートな核空間と、他のキャラクターの進入を許容している「セミパブリックな空間」との両面性を所有しているのではないか、と私は考えているのだ。

 そしてこの「セミパブリックな空間」という概念こそ、この作品が舞台演劇に親和性のある作品だと私が考察した最大の根拠であり、同時にハヤテという作品がこの2年間連載を続けてこられた最大の要因であると考えている。

(次回に続く)

〈今回参考にさせていただいた、ハヤテ関連のサイト様〉

「tanabeebanatの日記」

「ハヤカレ」

「ぷらずまだっしゅ!」

どうもありがとうございます。


 前回の記事を字数制限の結果ブツ切りにしたせいで、今回は少し短めになりました。しかも今回も相当尻切れトンボです。
 で、次回がいよいよ(というか、やっと)本論です。私が贔屓している咲夜嬢についてもいろいろ話をします。
 というわけで、咲夜ファン必見の次回(笑)も、どうかよろしくお願いします。

 それでは。
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