ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月29日(金)~10月1日(日)]

2017-10-04 01:18:26 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸韓国は9月30日から秋夕連休に入りました。それも10連休という超大型連休。映画業界も稼ぎ時ということで、強力ラインナップを打ち出しています。
 9月29日の「朝鮮日報」に、その興行成績の予測記事が大きく載っていました。
 【 左から「南漢山城」(10月3日~)、「キングスマン: ゴールデン・サークル」(9月27日~)、「アイ・キャン・スピーク」(9月21日)。】
 見出しは「英国産スパイ、‘秋夕は時代劇’興行という公式を飛び越えるか?」ですが、結果ははたして? 過去5年の秋夕1位ヒット作も載っています。2012年=「王になった男」(1232万)、2013年=「観相師」(913万)、2014年=「タチャ 神の手」(401万)、2015年=「王の運命-歴史を変えた八日間-」(624万)、2016年=「密偵」(750万)と見ると、やっぱり時代劇? そしてあいかわらずソン・ガンホイ・ビョンホン? 今年ソン・ガンホは夏に「タクシー運転手」というメガヒットを飛ばしているから、秋夕はビョン様の「南漢山城」か? ただ「朝鮮日報」には各作品の弱点も書かれていて、この作品には「複雑な今の時局に、暗いドラマを観たいか?」って、そりゃそうだな。※内容は後述。

▸この1週間はいろいろ忙しくて映画館には行けず・・・と書き始めてなんとなく映画館情報を見ると、109シネマ川崎で21:30~23:15に「ソウル・ステーション/パンデミック」の上映があるではないの。「行こうと思えば行けるな」という考えが「行くゾ」に代わるまで3分とかからなかったです、はい。そのため、この記事の完成が何時間か遅れました。このアニメはなかなか以上の高評価がついている「新感染 ファイナル・エクスプレス」の前日談ですが、コチラは<ぴあ映画生活>では55点と対照的な低評価。韓国社会の問題が(いかにも、いった感じで)描かれたりしていて、思ったほどには悪くはなかったですが、「新感染」のような感動的シーン&エピソードが乏しいので点数が低くなるのもむべなるかな、です。
    
「朝鮮日報」9月30日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「キングスマン:ゴールデン・サークル」
   スマートな活劇の続編 ★★★☆



 「20センチュリー・ウーマン」

   美しかったね、当時は ★★★




 「バースデーカード」

   大切な物は常に近くに ★★☆


 上記3作品は以下の記事の中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(10月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) 扮装(韓国)  9.60(55)
②(-) ナッツジョブ 2  9.58(31)
③(-) テンポガールズ(韓国)  9.48(50)
④(-) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国)  9.46(120)
⑤(-) ぼくと魔法の言葉たち  9.44(27)
⑥(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.41(224)
⑦(4) アイ・キャン・スピーク(韓国)  9.37(6,370)
⑧(5) 貯水池ゲーム(韓国)  9.31(2,370)
⑨(7) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.26(633)
⑩(-) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.21(531)

 ①~⑤の上位5作品が初登場というのは当ブログ初めてのことです。
 ①「扮装」は、韓国のドラマ。売れない演劇俳優だった男性ソンジュン(ナム・ヨヌ.監督も担当)が、ある日世界的に有名な性的少数者の演劇「ダーク・ライフ」の主人公に抜擢され、一躍スターダムに登ります。ソンジュンは、自分の性的アイデンティティとは異なる性的少数者を演じるために性的少数者の集まりに参加し、クラブにも通い、役作りのために最善を尽くします。しかし、思いも寄らなかった事件によってソンジュンは簡単には終わらない人生の舞台に上がることになります・・・。原題は「분장」です。
 ②「ナッツジョブ 2」(仮)は、日本でも2015年に公開された米・カナダ・韓国合作のファミリー・アニメの続編。前作でピーナッツ取りに成功した後悠々と生活を楽しんでいたリスのサーリーとネズミのバティたち。ところがある日、突然ピーナッツ店が爆発するとは! サーリーと友人は仕方なくリバティ公園に戻りますが、ここも悪徳市長の遊園地建設計画的により破壊される危機に。サーリーたち、はたしてどうする? 韓国題は「넛잡 2」です。
 ③「テンポガールズ」は、韓国のドキュメンタリー。韓国語では<構造調整>、つまりリストラの始まった造船所への就職を準備中の巨済島の女学生の中で、彼らとは違う夢を追っている女学生たちがいます。その夢とはダンススポーツ。タイトルの<テンポ>の<テン>はダンスの<ダン>、<ポ>はスポーツの<ポ>を強めた音。はたして彼女たちの挑戦は成功するのでしょうか? 原題は「땐뽀걸즈」です。
 ④「再び生まれ変わっても、私たち」は、韓国のドキュメンタリー。チベット人の9歳の少年アントゥは、前世を憶えている、ちょっと特別なランポチェ(転生による生き仏)。そのアントゥのために、師匠のウルギャンは自らの全てを投げ打って献身しています。何度も冬を共に過ごし、人生の同伴者となった2人は、新しい春に向かって旅立つ決意をするのですが・・・。原題は「다시 태어나도 우리」です。
 ⑤「ぼくと魔法の言葉たち」は、自閉症のため2歳で言葉を失ってしまった少年が家族の愛情に支えられ、大好きなディズニー・アニメを通じて言葉を取り戻していくというドキュメンタリー。日本では今年4月に公開されていて観た人の評価もけっこう高いのにさして話題にもならなかったようなのは作品の認知度の問題? 韓国題は「인생을 애니메이션처럼(人生をアニメーションのように)」です。。

     【記者・評論家による順位】

①(1) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
②(2) それにもかかわらず(韓国)  8.00(1)
③(3) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7.75(8)
④(4) ベイビー・ドライバー  7.67(9)
⑤(-) 南漢山城(韓国)  7.50(6)
⑥(-) オクジャ(韓国・アメリカ)  7.33(15)
⑦(5) ウインド・リバー  7.33(6)
⑧(6) アイ・キャン・スピーク(韓国)  7.25(8)
⑨(7) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑩(-) 夢のジェーン(韓国)  7.00(8)
⑩(-) ザ・ビガイルド  7.00(8)

 今回の新登場は⑤「南漢山城」だけです。17世紀初め、中国では明が衰えを見せ、女真族の後金が台頭してきます。そして1636年、後金の太宗ホンタイジは清王朝を樹立し皇帝に即位します。その清が朝鮮に臣従するよう要求すると、朝鮮の朝廷では主戦論が大勢を占め、仁祖(パク・ヘイル)は要求を拒絶して清と対峙します。10万の兵が朝鮮に侵入し漢城に向けて進撃すると、仁祖は江華島へ逃れようとしますが清軍に道をふさがれ、やむなく1万3千人の将兵と共に立て籠った城が南漢山城でした。寒さと空腹、絶対的な軍事的劣勢の中、まさに四面楚歌・孤立無援の状況の中で大臣たちの意見も激しく対立します。一時の恥辱に耐えても国と民を守るというチェ・ミョンギル(イ・ビョンホン)と、最後まで戦うことを主張するキム・サンホン(キム・ユンソク)。清の無理な要求と圧迫はさらに強まり、仁祖の焦燥は深まるばかりです。その47日間の物語。・・・って、何かカタルシスとか感動がどこかに見いだせるのでしょうか? 結局は、屈辱的な和議(三田渡の盟約)を結んでオランケ(野蛮人)と蔑視していた女真に膝を折ることになるのですが・・・。原題は「남한산성」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月29日(金)~10月1日(日) ★★★

         「キングスマン」の続編が予想通り1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(69)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・9/27・・・・・・・・・1,584,335 ・・・・・・・・2,350,509・・・・・・・・18,908 ・・・・・・・1,677
        :ゴールデン・サークル
2(1)・・アイ・キャン・スピーク(韓国)・・・9/21 ・・・・・・・・・・549,428・・・・・・・・1,649,343・・・・・・・・12,768 ・・・・・・・・・937
3(51)・・映画 妖怪ウォッチ・・・・・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・81,951 ・・・・・・・・・・93,111 ・・・・・・・・・・688 ・・・・・・・・・485
        空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!(日本)
4(2)・・殺人者の記憶法(韓国)・・・・・・・・・9/06 ・・・・・・・・・・・72,797・・・・・・・・2,622,939・・・・・・・・21,110 ・・・・・・・・・460
5(21)・・レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー・・9/28・・・・・・・・67,100 ・・・・・・・・・・75,054 ・・・・・・・・・・566 ・・・・・・・・・458
6(3)・・ベイビー・ドライバー ・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・35,954 ・・・・・・・・・801,602・・・・・・・・・6,534 ・・・・・・・・・305
7(4)・・ヒットマンズ・ボディガード ・・・8/30 ・・・・・・・・・・・30,440・・・・・・・・1,645,640・・・・・・・・13,570 ・・・・・・・・・162
8(52)・・ちいさなプリンセス ソフィア・・9/28 ・・・・・・・・・・16,574 ・・・・・・・・・・17,783 ・・・・・・・・・・126 ・・・・・・・・・129
        :神秘の島
9(6)・・インビジブル・ゲスト・・・・・・・・・・9/21 ・・・・・・・・・・・16,514 ・・・・・・・・・・81,574 ・・・・・・・・・・656 ・・・・・・・・・109
        悪魔の証明
10(12)・・キム・グァンソク(韓国)・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・14,888 ・・・・・・・・・・82,945・・・・・・・・・・654・・・・・・・・・・129
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 冒頭に書いたように9月30日から10連休に突入。観客動員数はとみると、3位以下はアレレ?のひくい数字。大勢の人たちは連休の最初は郷里に向かう大渋滞の車中で過ごしたのでしょうか?
 今回の新登場は1・3・5・8位の4作品です。
 1位「キングスマン:ゴールデン・サークル」は、世界で4億ドル超の興行成績を記録し、日本でも2015年に公開されヒットしたイギリスのスパイ・アクション「キングスマン」の続編です。世界の安全に守るため任務を遂行してきた国際情報組織キングスマンですが、ある日国際犯罪組織ゴールデン・サークルによってキングスマン本部が無惨に破壊されてしまいます。エグジー(タロン・エガートン)とマーリン(マーク・ストロング)は、キングスマン<最後の日>規約に基づいて発見されたウイスキーのボトルからキーワードを得て、兄弟組織であるアメリカのスパイ組織ステーツマンの存在を知ります。全世界を掌握するために脅威的なビジネスを推進しているゴールデン・サークルとその首長ポピー(ジュリアン・ムーア)。彼らの計画を食い止めるためのキングスマンとステーツマンの作戦が始まります・・・。あ、ハリー(コリン・ファース)は今回も主役として最初に名前が出てるからには当然活躍するのでしょうね。韓国題は「킹스맨:골든 서클」です。
 3位「映画 妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!」は、韓国でも昨夏の前作に続いて公開。・・・って、私ヌルボは例によって語る資格ナシ。韓国題は「잃어버린 도시(失われた都市)」です。
 5位「レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー」は、日本でも9月30日公開されています。韓国題は「레고 닌자고 무비」です。
 8位「ちいさなプリンセス ソフィア:神秘の島」(仮)は、ディズニーのアニメ。日本では<ディズニーチャンネル>で放映されてきた「ちいさなプリンセス ソフィア」中の新作のようですが、未放映なのかな? 全世界を冷たいクリスタルに変えようとするクリスタル・マスターから魔法を守らなければならないソフィアとアンバーが、新しい友人たちとともに妖精たちの島など神秘の島々へ向かうファンタジー大冒険、とのことです。韓国題は「리틀 프린세스 소피아: 신비한 섬」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・インビジブル・ゲスト 悪魔の証明・・9/21 ・・・・・・・・16,514・・・・・・・・・・・・81,574・・・・・・・・・・・656・・・・・・・・・109
2(5)・・キム・グァンソク(韓国) ・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・14,888・・・・・・・・・・・・82,945・・・・・・・・・・・654・・・・・・・・・129
3(56)・・20センチュリー・ウーマン・・・・・・・9/27 ・・・・・・・・・・・6,356・・・・・・・・・・・・11,378・・・・・・・・・・・・89・・・・・・・・・・96
4(43)・・バースデーカード(日本) ・・・・・・・・9/28 ・・・・・・・・・・・3,273・・・・・・・・・・・・・4,731・・・・・・・・・・・・37・・・・・・・・・・81
5(3)・・モンスター・コール・・・・・・・・・・・・・・9/14 ・・・・・・・・・・・2,780・・・・・・・・・・・・82,912・・・・・・・・・・・649・・・・・・・・・・38

 3・4位の2作品が今回の新登場です。
 3位「20センチュリー・ウーマン」は、日本ではすでに今年6月公開されています。韓国題は「우리의 20세기(私たちの20世紀)」です。
 4位「バースデーカード」は昨年10月橋本愛と宮崎あおいが娘・母役で初共演した作品ですが、私ヌルボは観てないのでなんとも・・・。韓国題は「해피 버스데이(ハッピー・バースデー)」です。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« <地理のテスト形式> 日韓の... | トップ | 韓国内の映画 NAVER映画の人... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

韓国内の映画の人気ランク&興行成績」カテゴリの最新記事