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ナカタニ某の個人ブログです。

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地球で最後のふたり

2007-05-18 01:45:27 | dailyvisions
■この間、夜中に新宿で食事をしていたら、隣に大学生風の3人組が座っていて、どういう流れでそんな話になったのかはよく知りませんが1人の女性が「ええ!!”ノルウェイの森”ってノルウェーが舞台じゃないの?それって、嘘じゃん!!」と大きな声で喋っていて少し笑いそうになりました。あの本の好き嫌いや評価は読んだ人それぞれが判断すれば良いと思いますが、あれだけ売れた本でも中身を知らない人は多いものです。

■突然ですが、”おそらく日本で一番有名な小説の書き出し”は何だと思いますか?リサーチしたわけではないので筆者の予想で書きますが、おそらく川端康成の『雪国』の書き出しでしょう。「好きよぉ、あなたぁ、今でもぉ今でーもぉ」って、それは吉幾三ね。ま、個人的には吉幾三と言えば「レーザーディスクは何者だ?」なんですけど。話を戻します。で、何だっけ?そうそう、小説「雪国」の書き出しですよ。ちなみに非常に有名な文章です。

『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった』

です。何となく聞いたことありますよね。じゃ、問題です。この後に続く文章は何でしょうか?ん?「名前はみどり」違う!!それ、夏目漱石の「我輩は猫である」の書き出しの続きである上に、いつの間にか「我輩は主婦である」とゴッチャになってるから!!正解は「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。」です。

■何で、こんな文章がスラスラと出て来るかと言うと先週の日曜日に「雪国」を読み直そうと部屋を探したものの、本の山から発見することが出来ず、買い直したからです。おかげで今、この文章を書いている机の上に文庫本が置いてあります。新宿にある大きな書店で買ったのですが・・・案外、「名前は知っているのにどんな話か知らない本」って多いものですよね。あなたは「真夏の夜の夢」を読んだことがありますか?「老人と海」は?先ほど少し出てきましたが「我輩は猫である」はどうでしょう?何となく名前は知っているのに実は読んだことがないという方も多いのではないでしょうか?

■世の中には繰り返し繰り返し姿を変えて語られる物語が多くあります。映画になったり、アニメーションになったり、テレビドラマになったりするので、いつの間にか「定番」とか「古典」とか呼ばれている物語たちです。しかし、その原点がどういう姿をしているかは案外、知らない人が多いのではないでしょうか?シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」はそれこそ数えきれないほど上演され、映画化され、ドラマ化されていますが、実は知名度ほど原作となった戯曲が読まれているとは言えないでしょう。他にも「フランダースの犬」という話がありますよね。よくテレビでアニメ最終回特集をやると必ず出てくる作品です。犬の名前は何ですか?はい、そうです、パトラッシュです。最終回のラストは?そうです、教会で主人公の少年と犬のパトラッシュが息絶えます。悲しい結末です。では、この「フランダースの犬」の原作本を読んだことのある人はいますか?

■先ほど書いた「雪国」の捜索中に偶然、本棚から「フランダースの犬」の原作本が出てきました。英国人ウィーダの書いた「フランダースの犬」の文庫本です。61ページしかない短い話ですが、これはいいですよ。内容を忘れかけていたので捜索の手を止めてパラパラとめくってみたのですが・・・・悲しい!!可哀想過ぎる!!何せ、「フランダースの犬」の書き出しは

『ネロとパトラシエはこの世に取残されたよるべない身の上だった。』

ですよ!!物語の最初から最後の2人だもん。で、ラストがまたアニメ版より泣かせるんですが、それはこれから本を読む方の楽しみにとっておきます。ちなみに本は文庫本でしたので362円でした。安い!!

■書店に行くと新しい本や話題になっている本が店の正面にズラリと並べられています。しかし、店を注意深く眺めて歩くと棚の中に大量の「名前は知っているが、読んだことはない本」が見つかるはずです。それは小説だけではなくマンガも同じこと。「有名なのに実際にマンガを読んだことのない作品」は意外と大量にあります。日本は特に「新しいこと」に価値を見出す人が多いからでしょうが、過去の名作というものの扱いがイマイチ大きくありません。無論、古典ばかりがもてはやされて、現代を描く作品が出にくい社会も困りものですが、数多くの新作の波を掻き分けて、ここまで名前の残っている古典・定番作品というのはやはり、何らかの力を持っている場合が多いです。これらの本は新作よりも安く買えたり、図書館でも「いつでも借りていけー!!」みたいな感じで放置されていますから、お休みの日あたりにでも是非、この種の「名前は知ってるんだけど、実際に読んだことは」という本を手にしてみてください。
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