DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ボクシング 10年 (フライ級編)

2004年07月07日 21時11分17秒 | ボクシングネタ、その他雑談
ボクシング階級別に、ここ10年の変化を比較している「10年」、今回は日本でも伝統階級の呼び声高いフライ級(112ポンド/50.8キロ)である。
日本からは9人もの名王者達が誕生(白井、原田、海老原、大場、花形、大(小)熊、小林光二、玉熊、勇利)。
この階級は俗にいう「オリジナル 8階級」の一つである。歴史がある、そう、まさしく伝統の階級なのだ。
ここ10年間の同階級の動きを見てみよう。まさしく「古き良き階級」と化した感は見逃せない。もしかしたらこの階級こそ一番日の当たらない道を歩いているのではないか?と思うような脱落ぶりである。
名王者は定期的に輩出はしているのだが。
勇利 アルバチャコフ(WBC 9度防衛)、セーン ソープルンチット(WBA 9度)、ダニー ロメロ(IBF、スーパーフライも獲得、アメリカに同階級王座を43年ぶりにもたらす)、マーク ジョンソン(7度防衛、IBFスーパーフライ獲得、現WBOスーパーフライ)、マニー パッキャオ(WBC 1度、3階級上げ2階級制覇、バレラをも倒す)、ポンサクレック シンワンチャー(現WBC王者 9連続防衛中)、エリック モーレル(前WBA王者)等。
これらを見てもスター選手達は継続的に輩出されている。
ここで考えさせられるのは、1つの階級をどのようにすれば活性化する事が出来るかだ。
誕生した王者たちの出身地を見て見ると、アジア、そして中南米が主体となっている。ロメロ、ジョンソン、モーレルなど優れた選手は本場アメリカからも誕生している。しかし彼らの対戦者達は実力は備えていても本場では無名な選手達ばかり。アメリカの選手達もより大きな試合、報酬を求め転級、上の階級へと去って行く。
アメリカの専門紙等でも勇利などの評価は未だに高い。しかし本場のファンは彼の勇姿を1度も見たことがないことが大半だ (トグチ、あなた絶対負けるね)。

フライ級と言うのは時代の流れに取り残された階級なのかも知れない。
確かにスター選手を輩出しても、そのライバル育成までは達成されていない。ボクシングは相手、良きライバルがあってこそ人気を呼べるスポーツだ。フライ級の1つ下、ライトフライ級ではこの「10年」の間にマイケル カルバハルとウンベルト ゴンザレスという、軽量級初の100万ドルライバル対決を実現させた。小さくともファンを納得させる事は出来ると実証済みだ。ライバルなくしてファン、そしてビッグ マネー ファイトは動かず。
時が解決するのを待つしかなさそうだ。
しかしその「時」は案外早く来るかも知れない。シドニーオリンピック組み、ハワイのブライアン ビロリア、そしてフランスの金メダリスト、「星の王子様」ブラウム アスルムが世界間時かに迫っている。この2人の活躍次第では低迷する「老舗」に脚光が浴びる日が来るかも知れない。
「10年」、いやこれからの「5年」で階級復興を願う。


しかし日本の「伝統のフライ級」はどこへ行ってしまったのだろう?ここ最近は「スーパー」フライ級に伝統を奪われた形になっている。
97年に勇利が王座転落。最後の純日本人王者になると91年のレパード玉熊まで戻らなければならない。階級復興と共に日本人世界フライ級王者誕生を近い内に見てみたい。
次の「10年」間、フライ級再興を期待する。


Corleone
コメント
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