題詠blog2011

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020:幻

2010-12-29 | 011-020の歌
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020:幻(木下侑介) (BULLET IN A LINDA LINDA LINDA)
参照記事:020:幻 幽白の幻海師匠もたじろいた妖気まみれの君のパンティ

020 幻 (映子) (映子のブログ)
母さんの 作ってくれた あぶらミソ   幻の味に なっちゃいました

020:幻(西巻真) (ダストテイル-短歌と散文のブログ-)
あといくつの死を分かちゆく日々なのか ゆふべ汗馬の幻を見き

020:幻(tafots) (許せないなら許さなくていい)
身体から他人のにおいののぼる朝 夢幻魔実也が微笑んでいる

020:幻(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
幻のねぎラーメンは確実に一日十食あるということ

020:幻 (西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
正月はいつもと違う日なるとの幻想未だ持ちて過ごしぬ

[題詠blog2011]020:幻(成瀬悠太) (さんじゅういち×えぬ)
南口方面改札口を出る 幻のメロンパンを探して

020:幻(猫丘ひこ乃) (ふりつむ☆ぷりずむ別館)
夕立に幻想即興曲を弾くノクターンとは違う目をして

020:幻(浅草大将) (和歌の浦浪)
夢の間にほのかに見しやかぎろひの春野に立てる君が幻...

020:幻(まるちゃん2323) (まるちゃん2323のブログ)
暮れていく尾根のすきまの けもの道河童立ちゆく幻を観る

020:幻(吾妻誠一) (闇の太陽)
幻影の白装束が飛び交った ICUで蘇生した夜

020:幻(みずき) (空)
幻想を科学に変へて青き薔薇 雪降る春に咲くかあしたは

020:幻(さと) (すばらしい日々)
梅東風や 入り江に浮かぶ知らぬ街 風待つ船の灯す幻燈

020:幻(紫苑) (紫苑がさね)
ひとりゐて閨が窓辺に降る雪にかさね見つるは花の幻

020:幻(草間環) (前略草々)
幻想の生き物たちは皆人が創ったものだと気にもとめずに

020:幻 (オリーブ) (貝がらの小舟)
蜉蝣(かげろう)が幻灯映す川べりで初めて触れた君のくちびる

020:幻(薫智) (闇の煌めく世界)
この想いたとえ幻想だとしてもきっと叶えてみせると信じ...

020:幻(飯田彩乃) (陸を離れる)
幻のバクがうっかり目を覚ましげっぷをしてからふたたび眠る

020:幻(こはぎ) (こはぎうた)
幻の海は満ち潮もどかしい境界線も溶かしゆく熱

020:幻(帯一鐘信) ()
 幻の便座と呼べるあたたかさいつも知らないうちにはじまる 

020:幻(南野耕平) (ボクといっしょに走りま専科)
幻影を追いかけてきたわけじゃないはずだが僕が見当たりません

020:幻(アンタレス) (思い出ずるままに)
一片の雲七色に輝きて幻想的な自然の美見し

020:幻(たえなかすず) (Strawberry Fields Forever)
明日が好き昨日も好きよノーマ・ジーン向日葵の背とおなじ幻 ...

020:幻(畠山拓郎) (風のゆくへは)
幻か三角絞めにされている絞めあげられて動きがとれない

020:幻(いちこ) (きれいなものさがし)
愛も恋もすべては凶器の沙汰なりて君が幻は泡となりぬ

020:幻(螢子) (雪月花)
君と見し夢幻と消え果てて君の行く道我の行く道

020:幻(弥慧) (daily♪シャム♪)
幻は望みとなって見えるのか古なのか未来なのかと

020:幻(横雲) (あしたの雲)
 現れて又立ち去れる幻の花の如くに幻の女(ひと)

020:幻(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
カーテンを閉めれば暑き講堂の幻灯でみたエスキモーの暮らし

020:幻(津野) (くぎのスープ)
鬼となり百まで数えて振り向けばきみもあの子も消えて幻

020:幻(はこべ) (梅の咲くころから)
幻想のごとき朝霧くさせんり牧場のみちは永久にとつづく

020:幻(海音莉羽) (~鈴音~suzune)
抜け殻の僕の手はもう届かない 君の幻追いかけるけど ――嵐『maboroshi』に寄せて――

020:幻 行方祐美 (2011年 百首題詠のために   行方祐美)
ゆめ幻のやうな匂ひに包まれよ朝の五時の霞む浴室

020:幻(矢野理々座) (矢野理々座のblog)
「幻滅をした」と言うけど現実を見た方がよい時もあるはず...

020:幻(船坂圭之介) (kei's anex room)
購(あがな)ひし無糖のサイダーなにがなしわが青春の幻に似て

20:幻(おちゃこ) (voice voice voice)
水濡れた月きみの影うつしても幻のよに滲んで見えず

020:幻(浅江もも) (ななつのうみ)
幻想をしらない人の目に星は確かな輪郭いだいた光

020:幻(保武池警部補) (偶然の図書館の別館)
続けざま咲く優曇華の花奇しく那覇の幻灯草間避けつつ

020:幻(千束) (嵐が丘に取り残されて)
幻を視るのはいつも夏の宵あなたの影がひとつ増えてく

020:幻(峰月 京) (que sera sera)
ヒリヒリと焼けつく肌も幻も 琥珀の靄にカランと溶かし

020:幻(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
幻想と思い込みたい 濁音も半濁音もなかったメールを

020:幻(nobu) (翻訳家<プリマダムnobu>の日々(和⇔英:特許&一般))
振り返れば人生は幻のように思える時のかけらたち

020:幻(安藤三弥) (妄想列車2011)
幻獣の飼いはじめって憶えてる? あなたの何処に住んでいますか?

020:幻(遠野アリス) (gymnopedie)
いつまでもこんな風に生きてたかった たとえそれが夢幻でも

020:幻 (砺波湊) (トナミミナト2011)
オアシスの幻に似て灰色の校舎のなかでひらく祭りは

020:幻 (香村かな) (特別な予定などない明日でも)
桃色の仮想風景そこにまだ遊ぶ幼き頃の幻

020:幻(藤田美香) (あした、たとえば雨でいいから)
幻がわたしのもとにやってきて幻だけど信じろという

020:幻(akari) (明日へ)
初恋のようにときめく日々でした儚く消えた君は幻

020:幻(梅田啓子) (今日のうた)
子をはさみ四本川に寝ねしこと今となりては幻のごとし                        *寝=い

020:幻(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
夕焼ける秘密の場所の幻聴で充電できる まだ大丈夫

020:幻(足知) (ぶらつくらずべりい)
幻と思うあなたは颯爽とサバンナをいくキリンのようで

020:幻(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
幻に思える日さえ来るだろう君と過ごした約1000日を

020:幻 (氷吹郎女) (空蝉乃歌屑)
約束が幻でない証拠ならタイムマシンで千年後へと

020:幻(コバライチ*キコ) (ペーパードリーム)
赤石山脈(あかいし)の麓にむかし幻の花と呼ばれし青き芥子咲く

020:幻(香澄知穂) (Wannabe...)
幻のような記憶を裏付ける指輪に光るブルートパーズ

020:幻 (さくらこ) (さくらんぼの歌)
ひと時の逢瀬にたぶん必要な夢幻の愛が落ちてるホテル

020:幻(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
幻想に終らぬことを祈りつつ遥かな民の起つを喜ぶ

020:幻(星川郁乃) (Air Station)
わすれるという救済と忘れられゆくかなしみと たぶん幻

020:幻 (三沢左右) (Lazy Room)
いときなき吾はいづくに消えつらむ 笑まふ顔こそ幻ならめ

020:幻(ほたる) (ガラス瓶のドロップ)
人波に押し流される駅で見た前世か来世か幻なのか

020:幻(牛 隆佑) (消燈グレゴリー)
ここにいたかもしれなかった僕たちが幻になり消えゆくところ

020:幻(只野ハル) (Ordinary days)
幻想交響曲の断頭台への行進の映像が浮かんで

020:幻(ウクレレ) (ポケット短歌。-ウクレレ式短歌blog-)
薔薇色の影がぼくらを抜け出して幻想曲を踊り始める

020:幻(A.I) (Private Window)
夕暮れの幻灯そしてチェンマイのゲストハウスに積もる静けさ

020:幻(不動哲平) (酩酊通信)
幻は幻らしく四〇分四〇〇〇円の夜にまた病む

020:幻(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
氷上に見えし幻 羽衣の尾をひく軌跡われに残れリ

020:幻 (砂乃) (通過列車)
020:幻 リアルには耐えられないと逃げ込んで幻想世界を生きる少年

020:幻 (皐月) (観目見目)
捻れ合い絡まり合って溶け合ってなおも毅然と立てる幻像

020:幻(尾崎弘子) (短歌、この失言の器。)
休日の不忍池 思ひ描く競馬コースも今は幻

020:幻(酒井景二朗) (F.S.D.)
幻のごとき命か日だまりにしづまる墓に酒を注ぎつ

020:幻(かきくえば) (なかゆぴ)
もう卒業とか早すぎる 幻のあのコのパンツ拝んでいない

020:幻(原田 町) (カトレア日記)
八幡山より見わたす安土城址は夢幻か湖水の光る

020:幻(ひじり純子) (純情短歌)
幻の指令を受ける男たちコスモクリーナー不確かなもの

020:幻(稲生あきら) (はばたきは、音を立てる。)
あたらしい世界をめざす旅人のさがしものは幻のスプーン

020:幻(ぽたぽん) (今日には今日を 明日には明日を)
幻影の覇者が暴れるスクリーン ゾロアは我が子?わたしはマー?

020:幻(音波) (短歌のなぎさ)
幻にならないように覚えとくあなたの髪に落ちた陽だとか

020:幻(たろ) (たろりすと)
失ったきみの手触り この指がまだ忘れない 幻探す

020:幻(葵の助) (螺旋浮遊)
「夢幻」というハンドルネームでケータイのブログやってたこともまぼろし

020:幻(豆田 麦) (むぎごはん)
ああそうだ 呼びかけてから思い出す いつもいたはず もう幻の

020:幻(希屋の浦) (檸檬藍瑕)
幻を追いかけ走ったその先に未来があるならまた走ろうか

020:幻(Yosh) (☆生短歌☆)
災害で現(うつつ)が幻変わり果てマトリックスから引き戻されけり

020:幻(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
幻であってほしいと願えども冷たく地震(ない)の跡は残れり    ...

020:幻(夏樹かのこ) (鹿の子帳)
寝転んで見上げる青空へと堕ちる幻を絶つアスファルトの熱

020:幻(鈴麗) (月夜に祝杯を)
幻想を抱いて眠る私の手、引き寄せたのは君の手だったり...

020:幻(青野ことり) (こ と り ご と )
朝がきて夢幻だったらどんなにかよかっただろう 春は足踏み

020:幻(芳立) (芳立五蘊)
〈「白骨の御文」に〉 ゆく水によしやあしやと幻のひとよながれてうき草のあと

020:幻(梳田碧) (【おんそくあるまじろ】)
蟻の曳く荷物は骸ばかりなりキャラバンサライも遠い幻

020:幻 (新井蜜) (暗黒星雲)
土曜日の朝に麻由梨が幻のかなへびの棲む穴をみつけた

020:幻 (周凍) (混沌と言語)
幻と思はば遠きこの身よりなほ夏の夜の月ぞ近しき

020:幻(香-キョウ-) (Sky on Blue)
待ちぼうけしてる姿は幻覚で  鳴き声か もし 幻聴だったり  

020:幻 (うたのはこ)
あの人に会いたい声を感じたい幻で我慢するなんていや

020:幻(理宇) (±雑記蝶)
何時からかイデアの君に恋い焦がれ幻ばかり追い掛けている

020:幻(牧童) (牧童の夏至)
幻術の根を侍らせてヒヤシンス水栽培のドラマは続く

020:幻(のわ) (二十四節気)
目の端にちらちら入るだけだって幻滅されたくなくて手櫛を

020:幻(萱野芙蓉) (Willow Pillow ?)
月もひとりおぼろに傾ぎ灰色を帯ぶる四十一帖幻

020:幻(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
あの娘の名知るためだけに小走りで真夏の森の幻燈会へ

020:幻 (るいぼすのブログ)
暗闇に響く足音とまらない夜が明けるまで続く幻聴

020:幻(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
振り向いた先にあなたが立っている幻視あるいは夢みた世界

020:幻(南雲流水) (流水(るすい)の短歌Caf\'e)
紙風船吹く唇の薄紅は幻灯写真に透ける暮れ色

020:幻(蜂田 聞) (蜂田 聞(題詠blog))
原発はなくなれという幻の向こうに透けて見える里山...

020:幻(小夜こなた) (小夜こなた)
生むあてを絶ちし吾が子が花影に「元気ですか」と揺れる幻

020:幻/犬飼信吾 (べんじゃみんへっど)
ピロシキの幻をみた砂漠には水もパン屋も救いもない

020:幻(五十嵐きよみ) (111.31KV620日記)
幻想が崩れるように溶けてゆくコーヒーカップの上のクリーム

020:幻(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
無くしても見つければいい永遠の幻灯機からあふれでる星

020:幻(壬生キヨム) (ぼくはこんなことが好き。)
幻の初恋でした二回目がまだ来てないのを言い訳にして

020:幻(瀬波麻人) (a swallow under the moonlight)
幻を愛したのだということになってるらしいいいさオリビア

020:幻(龍翔) (The Flying Dragon)
幻と思い込むのは簡単だけれど確かに貴方の煙草

020:幻 (村木美月) (うたりずむ)
見えたのは幻でした 春の宵はらはら「好き」が舞っては積もる

020:幻 (きり) (梢は歌う)
切なくて 君は幻 君は夢 叶わぬ恋に涙する夜

020:幻(南葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
在り得ない背中に触れたはずの手に時折襲いくる幻肢痛

020:幻(伊倉ほたる) (ほたるノオト)
口づけをせがむグロスをかわしつつ幻覚めいて花びらは散る

020:幻(空音) (100の秘密 2011)
君に強く抱かれしこと思うとき耳に幻想即興曲聞こゆ

020:幻(雑食) (題未定)
あの人の幻はまだ必要で留守電の声まだ消せなくて

020:幻(鳥羽省三) (臆病なビーズ刺繍)
幻想のたまゆら醒めしマニフェスト粉砕しませシュレーダーもて

020:幻(陸王) (Always Walking with Yu)
幻のウサギ探してポポポポ~ンさよなライオンおやすみなサイ

020:幻(鳥羽省三・再投稿) (臆病なビーズ刺繍)
幻想のたまゆら醒めしマニフェスト粉砕しませシュレッダーもて

020:幻(紗都子) (羽うさぎの日記帳)
ひたむきな顎のラインをとがらせて君が見上げる空は幻

020:幻(藍鼠) (nui de lune)
つめたい手幻さえも今は遠く皮膚触感のみ更新さるる

020:幻(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
ありがとう丑三つ時に幻聴をそんな話でお守り僕に

020:幻(廣田) (海猫亭)
第一次思想妄想成長期唯我独尊幻想国家

020:幻(水絵) (桜舞)
この惨事幻であれ夢であれ 祈るすべしか無き身口惜し

020:「幻」(やまみん) (母はぐうたランナー)
幻を愛していたのは どっちなの?愛する事に 疲れ果てたの?...

020:幻(なゆら) (リッスン・トゥ・ハー)
幻の蛸焼き仙人ちゅのんがおってなこれがもろうた篭手や

020:幻(嵐家 昇) (短歌という糸)
葬儀中 坊主の首の襟元に目玉のおやじの幻像見ゆ

020:幻(ちしゃ) (短歌、ときどき思うこと。)
いいことを思いついたと湧き出した幻色の冷たい泉

020:幻(おおみはじめ) (探花)
幻をかたる金融詩人らがあまた集へるニューヨークかな

020:幻(じゃこ) (めくるめく)
おばさまはだし昆布とか玉子とか幻をすぐお取り寄せする

020:幻(佐田やよい) (低速飛行)
曖昧な記憶のような明るさが幻灯機から零れれば冬

020:幻(逢) (I'll be)
かさぶたをわざとはがして傷つけた もう幻にできないように ...

020:幻(ひめじょおん) (ひめじょおんのうたすてーしょん)
逢いたくて幻ばかりを追いかけて雨の匂いが薫る夜に

020:幻  (シホ) (ころろん堂)
君いずこ 空蝉の朝 幻の 夢と思わば さまよう心JUGEMテーマ:短歌

020:幻(久哲) (久哲の適当緑化計画。)
小規模な幻想帯を持ったまま時間につぶされている喫茶店

020:幻(那緒) (うさぎぱん)
幻覚と言い聞かせては凝視する地獄絵図あり画面の向こう

020:幻(みこと) (One day to breathe)
惑い 酒 季節外れの蜃気楼 僕の名を呼ぶ君は幻

020:幻 (史緒) (史緒のふみょふみょ日記)
桜舞う朧月夜の夢幻能うたかたの恋影も残さじ...

020:幻(すわこ) (たたんか)
つちのこを捕えてくると旅立った兄がいたはず 幻ですか

020:幻(如月綾) (お気に召すまま)
幻想の中だけで生きていけたなら(思い出の君は僕に優しい)

020:幻(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
 「幻影と踊る」(ひとつの月を見て)胸がかすかに触れたここちが

020:幻(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
突然の幻燈ついてホームはほっと笑いこぼれて右手掴んで

020:幻(揚巻) (揚巻の「題詠blog」)
菜の花の夢幻あかるき微笑みをたたえ地蔵の錫杖(しゃくじょう)の音(ね)は

020:幻(冥亭) (《冥亭倶楽部》a darkside on the earth)
きのうまたあすも幻さもあらばきょうのこの日を現(うつつ)と思うな

020:幻(本間紫織) (**JEWELRYBOX**)
青海で胎児のごとく漂えばなくしたはずの幻に逢う

020:幻(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
月光は空き屋にも降り幻と見紛うごとくすずらんの房

020:幻(由弥子) (短詩工房)
そんなことどうでもいいよとにかくさ幻じゃないって証明してよ

020:幻(新津康陽) (NOTHING WORKS)
幻覚とは霧の果てに映る人影。立ち止まりまだ見つめてる。

020:幻(miki) (ココロよみ)
我れ老いて切なく想う逢いたいと 幻でもいい亡父(ちち)の温もり

020:幻 (佐藤 紀子) (encantada)
幻のごとくかすかに瞬けり霧のむかうの町の灯りが

020:幻(我妻俊樹) (半ドア)
幻灯をはずして壁にあてながらただ真っ白になるだけなのよ

020:幻(希) (短歌ブログ・アブラカダブラ!)
幻でいいわけがない明日からの天気をしきりに気にするあなた

020:幻(東雲の月) (知のさざなみ)
追いかけた君の思いは幻と知るつらさこそ夢と消したい

020:幻(烏野サギ子) (ネコとサカナとコトリ)
幻覚も幻想もない幻世は泡幻夢幻 君はまぼろし

020:幻(理阿弥) (車止めピロー)
幻なき一生を急ぐ男の子らにジサツウキンのホームぞ暗き   *一生=ひとよ

題詠2011-020:幻 (七十路ばばの独り言)
幻であってくれよと願う景性懲りもなく流すマスコミ

020:幻 (藻上旅人) (創作のおと)
幻をみると時は少しだけ歪んじまうので 意味は消え去る

020:幻(櫻井ひなた) (ひなごと☆25→26)
幻覚じゃなくてよかった 背中から伝わるきみの音と体温

020:幻(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
君の目も心も身体も幻か吾の中では色褪せぬのに

020:幻(晴流奏) (晴流奏の題詠blog)
幻想に胸を焦がして堕ちてゆく一夜の夢と笑わば笑え

020:幻 (琥珀) (あの日の夜)
貴方との 出逢いがそうであるならば 命尽きるまで 夢幻泡影

020:幻(笹木真優子) (菲薄。だけど、言葉が好きです。)
対人関係なんて幻想だよと言ったあたしをいつか笑って

020:幻(ぱぴこ) (テクテク)
幻の君が好きです居酒屋で再会なんていらないのです

020:幻(葉月きらら) (組曲を奏でるように・・・)
髪なでる風は指先幻を愛してしまう君を消せずに

020:幻(黒崎聡美) (ゆびおり短歌)
一年をたしかに過ごしたはずなのに幻のように咲く沈丁花

020:幻(ミウラウミ) (みうらうみ?)
花沢が轢かれたあとが残ってる路面に僕も立つ幻の死人

020:幻(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
あのひとは幻でした 逢えぬまま終わるふたりに降る酒涙雨

020:幻(花夢) (花夢)
(ほうしゃのう)見えないものが見えるとしたらそれは幻(ほうしゃのう)

020:幻(くろかわさらさ) (コンクリートと風とねこ)
幻のようだったねと薄荷水舌をすべれば夏はおしまい

020:幻(市川周) (ミルミルを飲みながら)
幻の阿佐ヶ谷・西荻・高円寺(土日は総武線に乗ること)

020:幻(志歩) (dye white)
17の孤独の味が沈んでる今は幻カルピスの底

020:幻(飫肥正) (おびただ詩歌)
ロマンスの幻影えがく音さへも冷たく冴ゆる薔薇の騎士かな

020:幻(珠弾) (nine street kick)
幻の馬の名前はパーフェクト改めトキノミノル現実

020:幻(美亜) (余韻嫋嫋)
幻の蝶を探しに行く君の背中に夢の羽音の名残り

020:幻(天国ななお) (お月様は許さない)
二十年前なら夢と笑っても昨晩ならば幻でしょう

020:幻(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
現実に軸足移す「幻想は現実である」と話す人いて...

020:幻(新藤ゆゆ) (ゆゆとぴあ。)
約束が守れなくても明け方に幻滅したとしてもおかえり

020:幻(田中彼方) (簡単短歌「題詠だ」)
おなじ夢おなじ幻おなじ泡おなじ影でも、ちがう僕たち。

020:幻(エクセレント安田) (風流三昧)
幻影の 古城攻略 まずコンプ Lv.UP(レベア)の時間 計算すべし

020:幻(藤野唯) (Sugarmint)
強いんじゃなくてどうでもいいんだね 愛されたのは夏の幻

020 幻(浅見塔子) (衛星ドロップ)
幻想に喰らいついてく少年が未だ可愛い僕の脳みそ

020:幻(さくら♪) (さくら草紙 ~第参章~)
夢でいい幻でいい笑っててただそれだけでがんばれるから

020:幻(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
幻を視ることのできる女生徒は今も窓際で幻を視る

020:幻(東 徹也) (詩歌句な日々)
幻想や仮想でないと気付くまでこの口づけを繰り返すだけ...

020:幻(村上 喬) (つぶやき短歌ブログ)
水底にたゆたう君の白き腕 夢幻に別れをゆうらり告げる

020:幻(伏木田遊戯) (卓上驟雨)
幻のかげろうの身であればこそ手鎖の恋秘して滅べよ

020:幻(北爪沙苗) (count the steps that you take)
喜びを病巣として幻を乗せた列車を見送る真夏

020:幻(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
好きな歌うたってあげるからせめて幻燈機械で夢を見させて

020:幻(祢莉) (sugar drop)
八月の色とりどりの幻を追いかけていく一瞬少年

020:幻(モヨ子) (題詠マラソン!)
何気ない言葉を尽くし抱き寄せる君の幻術夜の果てまで

020:幻(千葉けい) (遊糸(かげろう))
目覚めれば肩の形も浮かぶのに紅さす指は幻と言う

020:幻(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
幻は意外とそこにあるもので夜な夜な見るよあなたの夢も

020:幻(浅草吉右衛門) (浅草吉右衛門のブログ)
幻月の 光を浴びて 浮かび出る 昔の痛み 心の迷い...

020:幻(みゅーたん) (みゅーたんか)
幻と思えば全てが幻で そうやって過去をすり替えてきた

020:幻(ネコノカナエ) (やまねこ通信)
幻や気休め同情など要らないこの手を結びあいたいそれだけ

020:幻(平野十南) (幼稚)
ベランダに幻がいた死に場所にさだめたと言う 春のことです

020:幻(今泉洋子) (sironeko)
幻の迦陵頻伽を一目見ん格天井を飛び立つ姿を

020:幻(奈良絵里子) (詠んだこと)
実体がないから幻みたいです声をかためて部屋に置きたい

020:幻(月夜野兎) (明日 晴れるといいな)
あの日描いた夢が幻だと認めなければ続くね明日も

020:幻(増田静) (口笛)
読みさしを伏せると「人」の形かな文庫しなやか幻冬舎文庫

020:幻(高良すな) (雨中 砂場あそび)
幻灯の 神の世界に 飛翔する ワヤン人形 月夜に踊る

020:幻(きたぱらあさみ) (くたばれセンチメンタル)
幻のポケモンが出る裏技を知ってしまった もう戻れない

020:幻(子帆) (ことばのくに)
幻のスープを作る母さんは無骨と馬の骨を溶かして

020:幻(みち。) (銀塩プロローグ。)
幻になりますように ざらざらとしたぬくもりを背骨にうめる

020:幻(北爪沙苗) (題詠blog2011)
喜びを病巣として幻を乗せた列車を見送る真夏 (再投稿です)

020:幻(北大路京介) (極詩的京都 北大路京介アワー)
東京と京の楽しい思い出も君がいないと全て幻

020:幻(なぎ) (Dum Spiro, Spero.)
かたくなに三角座り 幻灯機いじる横顔照らされている

020:幻(遥遥) (たんかのきりかた)
これは幻ですかこれは幻ですかこれが現実ですか

020:幻(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
幻想曲弾き終えてのちゆるやかに波打ちながらあなたが戻る

020:幻(央上理史) (なかがみさとし・われひとりゐて)
背中にも刻んで欲しい幻を いつもの時間いつもの場所で

020:幻(豆野ふく) (それゆけ!だいふくもち)
旅先の赤提灯は幻想の灯り 今夜は夢まで飲もう

020:幻(山階基) (赤・緑)
幻の水棲獣の抜け殻を現地の人は揚げ物にする

020:幻(夏嶋真子)  (秋のため息 三日月のくちびる)
真夏日の水曜午後二時新宿に西瓜畑と祖父の幻影

020:幻(粉粧楼) (薄明光線)
幻の帝国滅ぶ予感抱き君に抱かれる夜は終らず

020:幻(清次郎) (Conical flask)
くりかえす幻の声は鋭くて あなたの笑い方を忘れた

020:幻(秋月あまね) (あさまだ記)
幻も慣れてしまえば現世と昼夜逆転した氏は語る

020:幻(飯田和馬) (短歌手控え~題詠blog用)
幻だ。とんこつ醤油ラーメンもイミフメールもあなたの事故も

020:幻(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
少しだけ赤い三日月みあげてる幻想なんてつぶやきません

020:幻(小林ちい) (ゆれる残像)
幻のお宝だぜと土井が言う分かるよどうせエロいことだろ

020:幻(神楽坂朱夏) (神楽坂題詠亭)
胡蝶ゆく野辺の軌跡の変幻に愛しあなたの振る手をぞ見る

020:幻(鮎美) (Continuo)
我が父の幻魚の干物食ぶるその一部始終を見つめてゐたり

020:幻 (樹) (目の開かないキリン)
 砂場には海の幻燈 もう二度と溶けない城がしずかに青い

020:幻 (しづく) (みずたまピルエット別館)
髪をすく君のてのひら夢うつつ空をきる手に幻と知る

020:幻 (しづく) (みずたまピルエット別館)
髪をすく君のてのひら夢うつつ空をきる手に幻と知る

020:幻(生田亜々子) (屏風と靴)
「ねえ眠れない時差ボケになっちゃった」幻である母の告白

020:幻 (豆男)
好きな子のあとにトイレに駆け込んで座る便座に幻彼女

020:幻(anemone) (牡丹一華)
幻か現実かなど問わないでただ目の前を愛してみせて

020:幻(野坂らいち) (のーずのーず)
雨上がり時速6.3キロの幻を見て終わる霜月

020:幻(片秀) (うつしよはゆめ よるのゆめこそまこと)
少年の背中に羽を幻視する六年前の彼女のような 

020:幻(眞露) (風の残像)
幻か木洩れびみつる銅像に いつか夢見たしあわせを見る

020:幻(小倉るい) (たんぽぽの歌)
逢いたいと想う気持ちに生と死の界がなくて幻二つ

020:幻(jun) (純情一直線)
幻に終はりて靄に漂ひぬ靄と書きしが霧に直さる

020:幻(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
300文字小説ならば<まぼろし>は<幻>と書く明日はいい日だ

020:幻(竹中 裕貴) (Milk Thistle)
まだなにも話せていない朝顔のあれも幻これもまぼろし

020:幻(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
美しきものは心底おそろしくいくたびも見る幻灯の馬

020:幻(村田馨)  (新東京百景)
幻を追う寅さんの背中なり柴又帝釈天の一隅(054:柴又帝釈天、葛飾区)

020:幻(T-T) (短歌備忘録 )
言われたの?私が言ったの? 脳の中【すき】は幻聴みたいにひびく

020:幻(風とくらげ) (外からも透いて見えるだろ、ほら)
砂浜にひがな一日造ってた波がさらった幻の城