■ 大知一成の公式「ブログ 保険・かわら版 」■=「間違いだらけの生命保険選び」=

=保険会社決算分析・保険商品分析・保険販売・保険金詐欺事件等保険業界のウラオモテを知る評論家「大知一成の公式ブログ」!=

■「日本の保険業界の真実」=第81回=■

2008年04月23日 | 保険
4月22日(火)=その2=

■ ”「東洋経済」の保険の裏側”の役に立たない素朴な疑問!=その2=

● 昨日「読売ウィークリー」が発売されてから何人かの方や生保から問い合わせを頂戴した。もちろんかの「失効件数比率」についてだ。ややもするとディスクロ対象項目を並べて生保比較をすることが多いが、これではなかなか生保の実態は見えにくい。それはとりもなおさず保守的な指標だからである。
● つまり、あまり明らかに”差”がつく指標は生保は好まないからだ。そこで
「契約年度別・責任準備金残高表」にするか「個人保険失効比較」にするかだったが、責任準備金の方は、国内生保のネガティブなところを強調することになることから、今回は契約者からみた「アフターフォロー」が堅実な生保として取り上げた。

● 結果、「大同生命・プルデンシャル生命・ソニー生命」の3社が10%を割る実績だった。そして=その1=で指摘した「東洋経済」の中身をみると、「ソニー生命」が2カ所にあるだけで、「プルデンシャル生命と大同生命」は1カ所も記載が無い。想像するに、「東洋経済」が依頼をしなかったのか、あるいはしたけれども回答が得られなかったのかは不明だが、あのような漠然とした”条件”で最適な保障設計プランの保険商品を出せ、というようなことには「契約者本意であればあるほど応じられない」のが当たり前だ。

● つまり、顧客ニーズにマッチした保障設計プランなど、コンサル型設計が適していることは説明する必要もないにもかかわらず、記事は実に不可解な記事構成となっている。
 例えば「20歳代前半・22歳・男・独身」のケースでは、社会人になったことから「500万円~1,000万円の終身保険+医療保険」くらいは欲しいところだ。解説のI氏は「死亡保障は不要」と決めつけているが、本当に大丈夫かという疑問は強い。もしFPがこのようなアドバイスをするとなるとこれは机上の空論だ。
● 社会人になるという自覚は責任を負うことでもあるが、果たしてI氏(感じの良いアナウンサーのためしゃべりと声は良いのであまり批判はしたくないが。)の解説にあるように「近々結婚するとか両親の面倒をみるいるといった事情がない限り、死亡保障は不要」と断言しているのだが、果たして生身の人生でこれで大丈夫か。結婚にしても両親の面倒にしても、予定できないことだ。しかし、その時になって生命保険の怖いところは「必ず希望したから生命保険に加入できるとは限らない」ことだ。
 ましてや事故やあるいは病気などを患うと下手したら一生生命保険に契約できないことにもなりかねないのだ。そのような不安を取り除くためにも保険料に無理のない範囲でのしかも「解約返戻金」が蓄積していく生命保険選びが重要なのだ。


■ FPは、各生保の財務情報くらいは知って推奨すべきだ!■

● マネー誌などもそうだが、生保の推奨保険商品をあげるときには、少なくとも基本的な財務情報は知った上でFPなら推奨すべきだ。例えば、保険商品構成から運用益を必要としない生保が、有価証券の9割以上を「株式」保有しているとしたらどうだろうか。もちろん株価上昇時には良いが逆の時には大変なことになる。
● もちろん「日本生命」が30%前後を保有するというのとはその質が異なる。ところが、複数のFPが「有価証券の9割以上を株式運用している生保」の保険商品を推奨しているのである。むしろ、運用益をあげる保険商品構成でないことを考えると、むしろそのような運用をいさめるFPが一人くらいでてきても良いのではないか?このように書くと「その生保は?」となるだろうが、知りたい方は「保険・ミニかわら版=第16号(予定)=」をごらん頂きたい。




4月22日(火)=その1=

■ ”「東洋経済」の保険の裏側”の役に立たない素朴な疑問!=その1=

● 実に面白い企画をたてたものだ。中身は生保各社に放り投げ、その結果を一覧にしてその凸凹を評論し合う、という構成だ。文字通りこれこそ”他人の褌で相撲を取る”だ。そのため、一覧表を見ると、各社の提案内容より比較する個々の生保の比較がまるでごった煮の一覧となっている。
● これは、同じ条件で生保各社に投げれば、各社の思惑でこのような設計が投げ返されると十分予測は出来たはずだが、そもそも商品条件に一貫性がない。というのも、生保の営業現場でこのような提案をしたら、もっとマシな回答が得られたはずだ。そこには、生保側の「仕方ないからしぶしぶ設計した」という苦渋ともあるいは難儀な足跡が垣間見える。

● そもそも、まともな生保ならこんな意味不明な質問について回答などするはずがない。簡単なことだが、「加入条件」や「契約者個人の生命保険に対する価値観」は文字通り千差万別だ。例えば、「死亡保障ニーズと医療保障ニーズ」とでは根本から選択肢が異なる。
 しかも営業現場では、いくら自分の保障設計プランの提案に自信があっても顧客が「嫌だ」といわれれば、それは終了なのだ。もちろん、どうしてもこの顧客にはこの保険設計を勧めたい、として「説明から説得」へ前向きな営業員・代理店もいると思う。

● つまり、かように提案する保険設計はまちまちなのだ。最初に”面白い”と揶揄したのは、よくぞこんなむちゃくちゃな企画を作成ししかも自らの努力は放り投げて、且つ相当的外れな解説を延々としたものだと感心したからだ。
 そもそも、表には生命保険商品の比較する際に重要な「解約返戻金」の説明がすっぽり抜け落ちているのである。これでは”保険料が安い”ところにどうしても目がいく仕組みだ。

● その結果、各条件を通して「東京海上日動あんしん生命」と「三井住友海上きらめき生命」はイメージダウンは避けられない一覧だ。逆に「損保ジャパンDIY生命」や「オリックス生命」などは、実態以上に好感を持たれる一覧表となっている。<続く>


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■ 安心できる生命保険選びは、保険会社よりも「人」だと考えます。■

<注意>
● 生命保険選びで難しいところは、生命保険会社は高い評価を受けていても、その生保の営業員・代理店全部が生命保険の分析や設計に長けているかとなるとそういうわけではない。
● となると、見極め方が重要になってくるが、少なくとも拙著「生命保険これがホント」を持ち歩く営業員・代理店なら話を聞いてみても良いのでは?例えば、AIG系3生保の「失効契約比率」は3社ともに高いが、しかし、数的には少ないもののこの3社の中から「生命保険これがホント」の購読者がいることも間違いない事実だ。そのような営業員・代理店なら「更新型や解約返戻金また収入(生活)保障保険」などについての適切な説明とアドバイスを期待できると思われるのだ。
 逆に1冊も購読のない生保も「読売ウィークリー」の14頁の(表4)の18社の中に3社ある。(注意:この判断基準は、生保名宛の注文があったものを購読数として調べたもので、個人購入の場合は不明。)
 こんな生保からの保険契約はお薦めしたくないのが本音だ。 


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4月21日(月)

■ 「大同生命・プルデンシャル生命・ソニー生命」が契約者は安心!?=「読売ウィークリー」本日発売号(関東)=

● 生命保険特集号の中で「契約者が気をつける生保選びの3項目」をあげたが、ポイントはその中の「失効返戻金件数率」だ。これの元原稿は「保険・かわら版=第56号=」の「失効返戻金が教える!保険金不払いの真実!」だ。
 本来は、保険金不払い件数に「失効返戻金」を含むか含まないかの問題解説だったのだが、データを出してみると、生命保険会社の契約者の安心度が如実に反映される結果が出たのだ。

● その生保全社一覧は「保険・かわら版=第56号=4頁」に掲載してあるが、失効件数順では、ワースト10生保はこうだった。

(1)アメリカンファミリー
(2)第一生命
(3)日本生命
(4)朝日生命
(5)住友生命
(6)アリコジャパン
(7)明治安田生命
(8)マニュライフ生命
(9)AIGエジソン生命
(10)ソニー生命

● 当然のことながら保有件数が多ければ多いほど上位に来るのは避けられない。そこで今回注目したのは、「保険・かわら版=第56号=(図表⑥)」の「個人保険・(比率)」のところだ。これはその該当年度の「個人保険・新契約件数」に対して「失効件数」比率が何%かを算出したデータだ。
● つまり、この比率が大きいと「新契約件数に対し既契約の失効件数が多い」ことを示し、生保経営上はプラス要因になる可能性が高いが、契約者からすると大きなマイナス要因となる。
 逆に比率が小さいと「保険契約の継続が高いことになり、顧客満足度が高い」ことにもつながる。そこで「読売ウィークリー」の記事では「大同生命6.6%、プルデンシャル生命9.3%、ソニー生命9.4%」が『契約者が安心できる生保』という評価となった。

● もちろん、このようなデータ上は、3社を他の生保と一線を入れて評価することになるが、所詮個々の営業員・代理店の影響が大きい。例えば、「新契約比率ワースト10」は、主要生保の中ではこのようになっている。

(1)27.3% AIGエジソン生命
(2)24.7% アリコジャパン   
(3)24.4% 第一生命
(4)24.0% アメリカンファミリー
(5)24.0% AIGスター生命 
(6)21.1% 日本生命  
(7)21.1% 三井生命   
(8)21.0% 住友生命  
(9)18.8% 朝日生命 
(10)17.5% ジブラルタ生命

 いわゆる知名度が高い生保がズラリと並んでいるが、このことは安易に生保の名前を頭から信用して契約するのは要注意ということを教えてもいる。一方、これらの生保の中でも「説明がしっかり出来て且つ契約者本意のアドバイス」が出来るかどうかは個々の営業員・代理店に大きく左右されるということだ。
 例えば、一時代「ソニー生命」の評価の高い時があったが、最近は、マニュアル化した「終身保険+生活保障保険」をまことしやかに売りつけるLP(ライフプランナー)には、要注意ということだ。<続く>



■「生保破綻」の足音が聞こえだした?!

● 20日の「日本経済新聞」に「生保破綻、あなたの契約は」というQ&Aのコラムが掲載されていた。この手の記事は全く火の気がない時には”ボツ”になる企画だ。クイズ方式のコラムとはいえ、現在の生保の資産状況をみると、決算発表前に全くない話ではない。特にサブプライムローン問題から派生したデリバティブの負債は外部から見えない。
 要は評価の負債埋め合わせを会計監査人から指摘された場合、手の打ちようがない状態となると、何らかの処理を余儀なくされることになる。そのためこれまでの生保破綻が明らかにされた日は、「日産生命:4月25日、東邦生命:6月4日、第百生命:6月1日」そして上半期決算(報告)では「千代田生命:10月9日、協栄生命:10月20日」となっている。
● その線上にある生保が3社と言われるが、内1社は親会社からの資金投入で何とかなりそうだ。もう1社は売却の方向で動いているらしいが具体的な話はなかなか聞こえない。もう1社は?だ。
 確かに「破綻前の予定利率引き下げ」については、私も衆議院での参考人として「反対」の意見を言わせてもらったが、今回のように生保破綻の予兆は何も予定利率とは限らないのだ。  



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4月20日(日)

■ 「収入(生活)保障保険」の各社パンフレットでかなり親切な「ソニー生命」でも『住民税』の説明までは説明がないこの事実!

● 金融商品についての説明責任は極めて重要にされるようにはなったが、生命保険についても以前に比べると厳しくはなってきた。しかし、死亡保険金の受取型によって「税金」が大きく違うことは生保(損保)側に大きな説明責任がある。
● 実は、「所得税と住民税の税源移譲」により、家族構成(扶養家族の数)と妻(夫が亡くなった場合)の収入によっては、年金保険部分の手取額が大きく減ることになる。果たして「年金受取式の場合の税金の説明」をしない保険募集については、明らかな説明不足ということが言えると考えられるのだ。
 結局、まことしやかに「生活設計から必要保障額を算出し、それに応じた収入(生活)保障必要金額を計算」した生命保険に加入し、実際死亡したとすると、その必要保障額の計算が緻密であればあるほど”毎月の不足額”が露見するという皮肉なことになる。
● 契約者は安易に”保険料の安さ”だけに飛びつくと本当にその死亡保険金が大事な時には手に出来る保健金額の違いに戸惑うことになるのだ!要注意だ。

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4月19日(土)

■ 約6,400兆円の信用デリバティブ市場の影響?

●「信用デリバティブ市場、62兆ドル(約6,400兆円)に拡大」のニュースがニッケイネットニュースで流された。記事によると、1年前に比べ8割も増えたとある。とにかくその金額が約6,400兆円と言われると、生保業界の総資産も保険料等収入も吹き飛んでしまいそうだが、サブプライムローン問題の拡大を考えると、まだこの約6,400兆円の中に不透明な負債が埋もれていると考えるのが妥当だろう。

● 日本の保険業界では「サブプライムローン損失」が大きく報道されたのは「あいおい損保と日本興亜損保」くらいで、むしろ「AIG」の1兆3,000億円が記憶には残る。
 何しろ「デリバティブ」そのものの理解が出来ていない上に保険会社の情報から外部の人間がその影響を読み取ることなど100%不可能なのだが、どうも「デリバティブ」という取引そのものが専門家でも適格に分析できるものではないらしい。
● いわゆる予期せぬアクシデントは、デリバティブのリスクとして組み込むことなどは不可能なのだという。どうもことは1+1=2というような代物ではないとされる。さて本当に日本の保険業界がこれ以上の無傷なのかどうか、決算発表が待たれるところだ。 


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1 Comments

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Unknown (くまがわ直貴)
2008-04-20 21:07:32
 突然の書き込み、失礼致します。
 政治ブログ『熊川ビジョン』管理人のくまがわ直貴と申します。
 私のブログに『北朝鮮拉致関与疑惑』に関する詳細レポートを再度アップ致しました。
 精査の結果、一部情報はかなりの確度が高いと考えられますので、是非皆様方にご一読頂きたいと願います。
 未だ回復していない国民の生命と安全に関する問題ですので、どうかご関心を持って頂きます様お願い致します。
 大変失礼致しました。

 http://blue.ap.teacup.com/kumagawanaotaka/

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