【意見】「未成年者死亡保険 上限1,000万円」に反対する!
● 15歳未満の生命保険について「モラルリスクや必要性」への疑問から「1000万円の規制」を設ける、という規制論は木を見て森を見ないものだ。
そもそも「モラルリスク」と声高に言う割には、7月3日のワーキンググループの資料は貧困なものだった。
● 「未成年者の生命保険金目的殺人が疑われる事案」には、判例・報道ベースで僅か7件しか掲載がない。しかも平成2年から16年の期間を通じてだ。しかもその中身を詳細に見るとこうなっている。
・10歳 災害死亡2000万円(普通死亡時1500万円)
・16歳 生命保険金約3500万円
・ 3歳 保険の内容は不明
・11歳 生命保険金1500万円
・年齢不明 息子に約7000万円
・15歳 生命保険金3000万円
・7歳 妻の連れ子。約8000万円(共済金7000万円、生命保険金1000万円)
これだけである。もっとも「生命保険協会調べ」ということから推測するとかなりランダムな調べ方をしたかも知れない。が、しかし、モラルリスクを理由に「1000万円の規制」というのは説得力に欠けるのは間違いないところだ。
● 次に「必要性」についてだが、人生体験豊かな金融審議会委員が揃っているにもかかわらず、あまりに生身の人生を無視したかのような刹那的論調にただただ驚くばかりだ。要約すると「15歳未満の子供が亡くなっても経済的損失は考えにくい」とするものだが、これはおかしい論理だ。
基本的に「生命保険にはいつでもいくらでも契約することは出来ない」ことが大前提の決まりだ。確かに15歳未満で高額な保険金を必要としない点は同意だ。しかし、それがなぜ「1,000万円」かとなると、その根拠が実に曖昧だ。
● 生命保険の必要性は、いろいろな人生によって異なってくる。例えばシングルマザーなら子供(息子)と共に頑張っていこうと考えるに違いない。しかし、子供が亡くなるようなことがあれば、その失意は計り知れないものがあるはずだ。少なくとも経済的準備はしておきたいところだ。
もちろん、このような場合でも葬式代くらいで十分という意見があるかも知れない。確かに若くして亡くなった場合にはそれも理解できなくもない。
● しかし、子供が成長して社会人になってから亡くなるようなことになった場合はどうだろうか。これまで一生懸命育ててきた子供に対し自分の経済的援助を求める母親の「保険金ニーズ」は間違いなのだろうか。
また、そのまま成人し結婚し孫が生まれる子供の人生にたいし、人生の節目で「名義を書き換えて子供を契約者にする行為」は、そこに「安心という生命保険ニーズ」はないのだろうか。
● 「未成年者の生命保険ニース」を認めたがらない人の決定的間違いは「健康でなければ生命保険には契約できない」ということを忘れていることだ。シングルマザーの例で説明してきたが、子供の長い人生の安心や健康を願わない親はいないはずだ。ところが、高校、大学、社会人と歩く人生で、もし万一健康を害したら生命保険に契約することが出来なくなる大きなリスクが潜んでいるのだ。
ところが、もし15歳未満でそれなりの生命保険に契約していると、最低その保険金は保障が得られていることになる。果たしてその金額が1000万円で十分かとなると疑問だ。
● もちろん「未成年者の保険金規制」は必要ないと言うつもりはない。要はどうして「上限1000万円の規制」なのかの理由だ。資料によると、「15歳未満の1,000万円以下の加入率は57.3%」だ。1,500万円で84.4%、2,000万円で92.3%、3,000万円で98.2%となっている。
これらの結果は、既に生保各社が年齢による社内制限をしてきたからだ。これまでも無制限に契約できたわけではない。なぜこれらの実績を考慮して「2,000万円を上限」とか「原則2000万円を上限とするが、特別な事情がある場合は3,000万円迄」というような弾力的考え方は出来ないものか。
● そもそも、今の生保業界の緊急課題は「不払い問題」だ。それをさておくような「1,000万円議論」は、余りにもタイムリーなものではないことは確かだ。余りにも重箱の隅をつつき合っていると、かつての「物価指数定期保険」のような余計な仕事を生保業界に突きつけるだけにもなりかねない。
● 15歳未満の生命保険について「モラルリスクや必要性」への疑問から「1000万円の規制」を設ける、という規制論は木を見て森を見ないものだ。
そもそも「モラルリスク」と声高に言う割には、7月3日のワーキンググループの資料は貧困なものだった。
● 「未成年者の生命保険金目的殺人が疑われる事案」には、判例・報道ベースで僅か7件しか掲載がない。しかも平成2年から16年の期間を通じてだ。しかもその中身を詳細に見るとこうなっている。
・10歳 災害死亡2000万円(普通死亡時1500万円)
・16歳 生命保険金約3500万円
・ 3歳 保険の内容は不明
・11歳 生命保険金1500万円
・年齢不明 息子に約7000万円
・15歳 生命保険金3000万円
・7歳 妻の連れ子。約8000万円(共済金7000万円、生命保険金1000万円)
これだけである。もっとも「生命保険協会調べ」ということから推測するとかなりランダムな調べ方をしたかも知れない。が、しかし、モラルリスクを理由に「1000万円の規制」というのは説得力に欠けるのは間違いないところだ。
● 次に「必要性」についてだが、人生体験豊かな金融審議会委員が揃っているにもかかわらず、あまりに生身の人生を無視したかのような刹那的論調にただただ驚くばかりだ。要約すると「15歳未満の子供が亡くなっても経済的損失は考えにくい」とするものだが、これはおかしい論理だ。
基本的に「生命保険にはいつでもいくらでも契約することは出来ない」ことが大前提の決まりだ。確かに15歳未満で高額な保険金を必要としない点は同意だ。しかし、それがなぜ「1,000万円」かとなると、その根拠が実に曖昧だ。
● 生命保険の必要性は、いろいろな人生によって異なってくる。例えばシングルマザーなら子供(息子)と共に頑張っていこうと考えるに違いない。しかし、子供が亡くなるようなことがあれば、その失意は計り知れないものがあるはずだ。少なくとも経済的準備はしておきたいところだ。
もちろん、このような場合でも葬式代くらいで十分という意見があるかも知れない。確かに若くして亡くなった場合にはそれも理解できなくもない。
● しかし、子供が成長して社会人になってから亡くなるようなことになった場合はどうだろうか。これまで一生懸命育ててきた子供に対し自分の経済的援助を求める母親の「保険金ニーズ」は間違いなのだろうか。
また、そのまま成人し結婚し孫が生まれる子供の人生にたいし、人生の節目で「名義を書き換えて子供を契約者にする行為」は、そこに「安心という生命保険ニーズ」はないのだろうか。
● 「未成年者の生命保険ニース」を認めたがらない人の決定的間違いは「健康でなければ生命保険には契約できない」ということを忘れていることだ。シングルマザーの例で説明してきたが、子供の長い人生の安心や健康を願わない親はいないはずだ。ところが、高校、大学、社会人と歩く人生で、もし万一健康を害したら生命保険に契約することが出来なくなる大きなリスクが潜んでいるのだ。
ところが、もし15歳未満でそれなりの生命保険に契約していると、最低その保険金は保障が得られていることになる。果たしてその金額が1000万円で十分かとなると疑問だ。
● もちろん「未成年者の保険金規制」は必要ないと言うつもりはない。要はどうして「上限1000万円の規制」なのかの理由だ。資料によると、「15歳未満の1,000万円以下の加入率は57.3%」だ。1,500万円で84.4%、2,000万円で92.3%、3,000万円で98.2%となっている。
これらの結果は、既に生保各社が年齢による社内制限をしてきたからだ。これまでも無制限に契約できたわけではない。なぜこれらの実績を考慮して「2,000万円を上限」とか「原則2000万円を上限とするが、特別な事情がある場合は3,000万円迄」というような弾力的考え方は出来ないものか。
● そもそも、今の生保業界の緊急課題は「不払い問題」だ。それをさておくような「1,000万円議論」は、余りにもタイムリーなものではないことは確かだ。余りにも重箱の隅をつつき合っていると、かつての「物価指数定期保険」のような余計な仕事を生保業界に突きつけるだけにもなりかねない。













確かにおっしゃる点もあると思いますが、要は世界の金融マーケットがいろいろな問題を抱えて四苦八苦している最中に何と重箱の隅をつつくようなことに徒に時間を費やしているのかというジレンマがあります。
そもそも審議会の資料にもあるように高額な保険契約はごく一部であることを考えると、15歳未満の保険契約は各社の内規で十分対応可能だと思います。実際に、15歳未満が加入できる保険商品や保険金額は各社で限度額を聞けているのが実情ですし、もしそれでも疑惑の保険契約あるいは事件が発生したら、「加入していた生保名」を生命保険協会が公にすれば、自浄作用はあると(私は)思っています。