思考ダダ漏れ

なんとなく書こう

発狂

2017-08-18 14:29:28 | 日常
疲れた人にありがちなのかは分からないが、酒を飲んだところで疲れは取れないので、定期的に狂った人物を演じたくなることがある。気持ちとしては、シャイニングのあれをより酷くしたようなやつで、高笑いしながら斧を振り回してやりたいと思うのだ。
  こういう時、殺されてしまう誰かはその斧を避けてはいけない。スパッと真っ二つになるのはどうも嘘くさいから納得がいかないので、いい具合に突き刺さってくれるのが理想だ。いや、あえてそう上手くいかないことによる怒りも必要かもしれない。つまり、死なせ方にも一つの美学を神経質に求めることとなるわけだ。
「真っ二つに切れやがって。胸の骨が折れる音を聞きたいんだよ。だからお前は何も差し出さず、それなりの抵抗をもって俺を楽しませ、その上で呆気なく死ななければならん」
こういうことになるのだが、もちろんそれは妄想の中の話でしかない。せいぜい現実でやるのは、狂った調子で彼女に迫ることぐらいで、嫌がられた挙句、髪を引っ張られたり、顔を叩かれたりする。しかし、いかにも悪役の調子で、僕はそう見てないから何とも言えないが、恐らくバットマンのジョーカーみたいな調子だと思うのだが、あんな感じで笑ってみたり、気持ち悪がられたりすること自体は意外とストレス発散になったりする。
  そういえば、以前彼女は何が理由だったかは忘れてしまったが、怒る僕を見たいとかでその演技をしろと頼んできたことがある。それは先の狂人ごっことは違い、生身の僕で怒らなければならないので疲れたのだが、概ね満足したはずだ。だが、やっぱり狂人ごっこの方が面白い。逃げ惑う人々を追いかけ回し、それなりの美学を持って襲いかかる。なんでも襲えば良いという話ではなく、人々の悲鳴を聞いたり、怯えた顔を見たり、当事者としての生の顔を見るのが良い。まあ彼女がその犠牲となっているわけだが。
  そういえば、「もず」という作品を書いたことがあるのだが、それは大体こんな状況の時に書いたものだった。確か全裸でブラジャーを頭にかぶり、カーペットクリーナーだかを杖代わりにして、「もずはいねえか?  おめえもずしってんだろ!?  もずを出せ!  もず!  おめえはどこいっだ!?」と、目を大きく開き焦点を合わせず、高笑いしながら彼女に迫ったのだが、今思えば小説以上に奇妙なことをしている気がしなくもない。だがストレス発散にはなる。さあ君も全裸で是非ブラジャーをかぶり、迫真の演技で見えない何かを襲うといい。もちろん、相手がいる方がより楽しめるが、終わった後の引いている相手に何と声をかければ良いかは決めておこう。
  もう少し気軽にやりたいなら、野菜でも切る時に、切られる野菜の声を聞くといい。聞こえない?  いや、聞かなければならないのだ。その野菜の悲鳴に笑みを漏らし、細かく切り刻まれ、断面から滲み出る湿り気に心躍らせるぐらいのことをしてやらないと、野菜でストレスなんて発散できない。もしくは、野菜の気持ちを声に出してみるのもいい。
「何故こんな目に合わなければならないんだ。世の中は不条理だ!  やめろ。切るな!  煮るな!  焼くな!  俺は生まれながらにして、いや、俺は地獄に生まれたのか」
もちろん定期的に切られる痛みに悶えながら叫ぶ必要があるものの、それもそれでたまにやると面白かったりする。ただ、隣人の迷惑はかけないこと。
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