備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

Robert Tobias(『貴婦人の訪問』30分ver)

2017-02-10 01:56:19 | コンサート感想
”ダメだ、忘れろ”のイントロが
流れる中、サングラスで登場する二人。

そのまま、歌うのかと思いきや、
自己紹介からのトークタイム。

で、このトークタイムが長い(笑)

ようやく、歌うと言いだし、
メドレーで五曲。

”時には昔の話を”(加藤登紀子)谷口氏
〜”嘲笑”(ビートたけし)港氏
〜”悲しい色やね”(上田正樹)谷口氏
〜”君を忘れない”(松山千春)港氏

最後にオリジナルの英語曲を二人で。
(クィーンに捧げる曲らしい)

選曲的に、この辺なのか。
ちょっと世代が自分より上。
分かるけど。

ミュージカル曲も歌うよ、
という流れから、

”煙が目にしみる”谷口氏
英語詩で。

一応、ミュージカル曲。
でも、何故にこの曲?
古き良きミュージカル感。

しっとりと歌うため、
誤魔化しが出来ない曲ではあるけれど。


”愛せぬならば”『美女と野獣』港氏
これが大変に四季感。
そこの演目だし、元団員だけど、
かなり、感情を込めて歌う。

全体の印象としては、
芥川@ビーストに近い。

で、この辺で山口氏をリスペクト。
(モノマネ込み)

書ける内容で纏めると、
・お客様の目線で演じる
(客席から舞台の見切れ位置を確認)

・共演者から歌いやすい。
(涼風さんや石川氏談)

・『貴婦人』初演初日の
某シーンでの、客席ハイタッチ事件
(お客様を楽しませるという観点で)

あれか。自分もレポったし、
実際、観ている人も居るので書いても問題なハズ。


・『貴婦人』の初登場シーンで、
アンサンブル達とハイタッチしながら出てくる。
(普通に出待ちと同じだよね、と)

そんな山口氏を堪能出来る作品として
『レディベス』の宣伝まで。
(出番が多い次回作という意味で。
今回はシングルキャストなので
どの回でも拝見出来ます、と)

ここで、ゲストの榎木氏登場。
『貴婦人』裏話を振られ、
アンサンブルの山名氏の話を。

『余裕でクレジット』のシーンで、
新しい靴を履かないで出てしまい、
慌てて袖に戻ってきた話とか。
(このエピも別な所で話したらしいので)

そんな話を交えつつ、一曲披露。

”愛の旅立ち”(ガーファンクル)
歌詞は布施版ではなくヅカ版。
(楽譜を瀬奈さんに借りたとか)

一回目のサビの声量が大きかったため、
二回目は直ぐに修正が入る、優秀なPAさん。

こういうライブ形式が初めてらしいので、
声の調整がまだ苦手なのかも。

で、またトークコーナーに。

オヤジギャグという話で、
まさかの元四季の喜納兼徳氏の話題が(笑)
オヤジギャグを繰り出す先輩例。

そのまま、自分の紹介が無いので、
自ら登場する次のゲスト飯野さん。

ここでも『貴婦人』裏話。
17歳設定がツラいと答える36歳の飯野さん。

そのため、ヤングクレアじゃない時は、
大変におばちゃんキャラで演じているらしい。

あとは、山名氏話で、捲れた
スカートを直してくれるジェントル振り。

また、大富豪登場シーンでは、
お姫様抱っこを場当たりでやったらしい港氏。

そんな話を交えつつ、曲披露。

”闇が広がる(一幕ver)”
〜”私だけに(リプライズ)”
谷口@トート、港@フランツ、
飯野@シシィ

飯野さんのコーナーだけど、
一番、印象に残ったのが港@フランツ。
やはり、ソーマ@フランツ路線の声。

ただ、あの独特なビブラートは入れず、
クラシカルな歌い方なだけなのだが。

二部
『貴婦人の訪問』30分ダイジェスト

ある年老いた男が罪を告白する処から始まる。
それは『ある男を見殺しにした』と話し始め、
”栄光のファンファーレ”のイントロが流れる。

この男が親友4人を兼ねる構成。

『その前にある女性について話す』と振り、
クレアの経歴をざっと。
財政破綻したギュレンを救えるのは、
彼女だけと、親友4人はアルフレッドに、
全てを任せる。(本編と同じ台詞)

”愛は今も”
飯野@クレア、港@アルフレッド
サビの辺りから。
この配役は固定で、
囁く様に歌うアルフ。

”彼女は型破り”がインストで
流れるなか、クレアがある提案をする。
それは20億ユーロを寄付するということ。

この辺のクレアとマティアスの
掛け合いから歌い始め、
『ならば、飢え死にでもした方がマシだ』まで。

”永遠の友達”
港@アルフレッド、谷口@ゲルハルト
そのまま、清水氏、榎木氏も入り、
男性四人しかいないのに、スゴいハモリ。

サビを歌い終わった後、
そのまま”悪が勝つだろう”
を谷口@クラウスで。
サビパートを歌いながら、
その一方で、”贅沢しても”前の、
アルフレッドと市民の雑貨屋での会話を挿入。
(普段は買わない商品を買っていくヤツ)
ただ、『地獄の門が開くぞ』は無かった。
でも、このマッシュアップが面白かった。

”正義”
そのまま『打算の嵐』と歌うので、
ちょっと狙っているかも。

途中、大富豪が歌詞で出てくるので、
てっきり、港氏が着替えるかと思ったけど、
そこはアルフレッドのまま。

むしろ、クレアのソロに入る、
ハミングというアレンジが面白かった。

”愛の嵐”
アルフレッドとクレアの会話から。
こういう処は本編と同じ台詞。
で、クレアの『聞いてみたら』まで再現を。

残念ながら、『許さない』は無し。

この後、谷口@ゲルハルトだったり、
(雑貨屋での銃を渡す前の会話シーン)
谷口@クラウスになったり、
(最後まで戦え、という会話シーン)
谷口@マティアスになったり。
(今夜、投票を行うという会話シーン)


”もう恐れない”
”永遠の友達”(リプライズ)から入り、
アルフレッドの唯一のソロ曲に。
『恐れない、オレは』まで、
フルで歌ったような。

ここで、当時の裁判シーンが
再現されるのだが、アルフレッドが、
クレアの子供を認知しない背景が。
マティアスに『子供を認知せず、
金持ちの雑貨屋と結婚しろ』という助言。
それに揺れてしまい、虚偽の証言を。

そして、そのまま現在の裁判シーンで、
『アルフレッドが有罪なら挙手を、有罪』
という風に繋がっていく。

この過去と現在を結ぶ裁判、
それに何故、アルフレッドが
嘘の証言をしてしまったか、
という心理状態の説明が、
スゴい分かりやすかった。

でも、今でもクレアを
愛してるという流れで。

”愛は永遠に”
これもほぼ、フル。

”正義の名において”の
最後の『あー、あー、あー』という
処からの、クレアから金を受け取る冒頭の老人。
この金が本物の200ユーロ札という、
え、20億ユーロの10億分の1、という仕込み。

カテコのメドレーの後に、
また、『あー、あー、あー』で、幕。

ここで、一人30秒の告知タイム。

そして、『貴婦人』の場当たりの裏話を一つ。
市長の今井氏ネタで、涼風さんが場当たりで、
面白いことをやってとリクエストしたとか。

すると、二幕の『工場は私(クレア)のモノだから』
という台詞の後の『なんですって!』と、
正面切って、言ったら、涼風さんが、
(笑って)歌えなくなるというエピソード披露。

そして、アンコールで、
”ダメだ、忘れろ”
ちゃんと、台詞付きでフルver。
(歌う前に、歌う状況を説明)
港@マティアス、清水@ヨハネス、
榎木@ゲルハルト、谷口@クラウス。

もう、これだけで本日の元が取れる一曲。


ロバート・トバイアスの第1回公演。
目玉は『貴婦人の訪問』30分ver。
東宝版ではカットされた、
ボディーガード曲”Trio infernal”とか、
期待したけど、二人しか居ない為か、それは無し。

というか、アンサンブル曲はほとんど、カット。
それでも、クレアとアルフレッドの曲は、ほとんど網羅。

飯野さんだと、ヤングクレアを想像してしまうが、
普通に貴婦人キャラで、全編通すのは、流石、女優。
(クレアにしては、まだ若さが残る)

ポイントはアルフレッドを港氏担当。
そのため、メロディラインが分かりやすい。
というか、Uwe氏と同じメロディ、ハモリを
歌っているのが、大変に分かりやすかった。
伴奏がピアノだけなので、余計に。

谷口氏は親友4人を担当。
一つに纏めた役、という印象になったけど、
これは、これで、分かりやすいというか。


短縮verだけど、基本は押さえつつ、
曲の順番とかも入れ替え、
実際の台詞を使っているので、
分かりやすいし、最後に、
アルフレッドの心理状態を整理するので、
最後のクレアとのデュエットに、唐突感が無い。

流石、初演・再演の出演者。

次回公演も計画しているらしいけど、
今後、扱う作品、曲、テーマによっては、
また聞きたいな、と思わせるユニット。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ザ・空気』 | トップ | 15年~16年 渡欧遠征費用 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コンサート感想」カテゴリの最新記事