高松宮記念ステルス予想

中京競馬場で行われる高松宮記念。
考察のポイントとしては、

①中京の重い馬場に対応。軽い脚だけでは駄目。パワー必須故に馬体重もそれなりに必要。
②坂も大事なポイント。坂のあるコースの1200重賞勝ち馬が狙い目。
③ハナをも切れるスピード必要だか実際はハナを切らないで競馬ができる馬。
④枠は何だかんだ言っても内に越したことはない。


以上の観点から今回本命◎に選んだ馬は。


➡①リトルゲルダ

絶対的な牡馬がいない今回は牝馬の勝負根性に期待します。
調教からも上積み大。


単勝で勝負します。

ジャパンカップ観戦記

まさに圧勝とはこのこと。
こんなに圧倒的なG１はオルフェーヴルの引退レースであったあの有馬記念以来か。

パドックでも上下に頭を振り、季節に反して発汗し、馬場入り直後90度ターンしながら勢い良くコースに出ていった時には流石のスミヨンも振り落とされる寸前。ある意味いつも通りの立ち振舞いに予想の渦からその存在をフェードアウトさせていった馬券師たちも多かったのではないのだろうか。

東京競馬場には10時過ぎに到着した。この時間でこの混雑。日本が誇る個性溢れるスターホースが揃うとあってファンもどことなく浮き足たつ。天候は曇りながら例年のような突き刺す寒さもなく過ごしやすい。

昨日の降雨で馬場は緩めなのか。
レースを観ていくと少しずつ内利≒前残りの傾向強まり、勝ちはしないまでも人気薄の逃げ・先行馬が圏内に残り始めていた。『ある程度前に付けなと厳しいな』

１人気のジェンティルドンナ。脚質的には十分狙えるが、緩い馬場は向かないし牝馬５歳の秋でパフォーマンスをさらに上げることは考えづらい。人気しているのならなおさら外したいところ。

ハープスター。遠征帰りだが確かに凱旋門賞日本馬最先着は評価に値する。しかしその切れ味がこの馬場では活かされない。脚質的には今日のこの馬場では熟練古馬相手に丸ごと飲み込むイメージはどうしても湧かない。

イスラボニータ。フジキセキ産駒の特長を良くも悪くも継承している。世代レベル的にも疑問ありこの舞台ではなおさら輝きを放つことは難しいだろう。距離が伸びれば切れ味鈍ることはダービーで証明済み。胴がつまった体型からも1800～2000がベストの馬だろう。

エピファネイヤは能力を出しきれないのが毎度毎度の敗因で、本来ダービーを勝たなければいけない馬だった。
キズナも強い馬だかこの馬のパワーとキレを鑑みればキズナとて簡単には交わしきれない。東京2400ならなおさらだ。
パドックを観ても馬場入りを観ても「今日も駄目か」と1度は諦めかけるも、このレースには並々ならぬ闘志で挑む角居厩舎のエースはデニムアンドルビーでなくてやっぱりこの馬。他の人気馬にこれだけ死角がある以上狙ってみるのも妙味あり。鞍上にも偶然恵まれ条件だけは整った。
単勝8.9倍?？『馬券が買われてなさすぎ』ていた馬はこの馬以外に見当たらなかった。



誰もがその圧巻の走りに目を丸くした。



スタートを決め、手前を変えながらさらに加速。１コーナーの入りがまさに完璧だった。ジェンティルドンナの前に難なく滑り込み、ベストポジションで２コーナーに向かった。この時点で勝利の二文字が一瞬頭をよぎる。溢れ止まらない闘志。勇ましく前に首を投げ出しながら疾走するシルエット。


バックストレッチではスミヨンの重心が後方に促される。先ほど浮かんだ勝利の文字に暗雲が立ち込める。いやいや今日のこの馬は何かが違う。その走りに戸惑いはみられない。


最終コーナーで前２頭が綺麗にヴィクトリーロードを開けてくれた。こんな時は運も見方してくれるのか。引っ張ることも無く勢いよく手綱を手繰り寄せ追い出しを始めるスミヨン。
そんなことは分かってるよとばかりにさらに加速するエピファネイア。
騎手の指示でなく自分の意思でゴール板目指して駆け抜けていった。そう思えた。


自分の存在価値を証明するために。
失いかけた栄光を自分のその脚で掴みとったエピファネイア。


有馬記念でもう一度その勇姿を見よう。