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ドラマ化希望コミック『(当)タネダミキオでございます』

2007-03-20 04:55:15 | 本・コミック・かってに配役
先日,久々にドラマ化希望コミックとして『コンシェルジュ』を紹介した際に,「映像化してほしい作品が『コミックバンチ』連載作品で2作ある」と書きましたが,もう1作は何か?
既にアニメ化されてる『蒼天』『AH』は前作の存在感が大きすぎて,現作を実写化するなら旧作の方が通りやすいって感じだし,『ナナセ』は映像化以前にサイコ入りすぎて同僚が皆ヘタレかバカか炎遣い以上にキ○ガイと,話にどうやって収拾をつけるのかが先だろという感じですし。

で,私がオススメしたいのはこちら。

(当)タネダミキオでございます。
~ボクらが選挙に出る理由


新潮社
漫画:塚脇永久

監修協力:佐藤大吾
(NPO法人ドットジェイピー)
主人公・種田幹夫は、牛丼屋のバイトで日々の生活を送る25歳。
病気の母親のために職を探そうとするが、逆に覇気のなさを叱責され、
自分の夢のなさに苛立っていた。その前に現れた高校時代の同窓生・梅沢。スーツに身を包み「市議会選挙に出る!」と幹夫を蔑む。
怒り心頭の幹夫は勢いあまって同時出馬宣言してしまうが、
あまりの無鉄砲な言葉に落胆。しかしその場に
居合わせた老人は「市議会議員になれる確率は5分の4」「オマエが本気なら夢
じゃない!」と言い放つ。果たしてその真偽は...!? 【以上1巻あらすじ】

政治活動を行うための政治団体の立ち上げも完了し、なんとか準備は整った。
活動を示すキャッチフレーズは「笑顔で市政に風穴を!」。
ミキオスマイルで行動開始だ! しかし選挙戦は大混乱の様相。
梅沢だけでなく、5期連続トップ当選の金森、ホストくずれの沢尻、
色気の観音と、色とりどりのライバル候補が乱立状態! 
そんな中、ひとり駅前でチラシ配りを続けるミキオは、
選挙への手応えと、自分の気持ちの変化を確実に感じ取っていた。
果たしてその思いは羽城市民たちに届くのか!? 【以上2巻あらすじ】



特徴のあるタッチですぐ気がついた人もいらっしゃるかと思いますが,
作者の塚脇永久氏は,週刊ビッグコミックスピリッツで
『交通被告人前へ!』『駐禁ウォーズ』
などの話題作を連載していたウヒョ助氏と同一人物。
その後全く作風の異なる『女神の赤い舌』を発表,
アジアンテイストのホラーファンタジーといいますか,
異形性たっぷり・独特の世界観で読み手を引かせがちな怪異譚ながら
濃い画風と冒険映画的な疾走感が見事にはまって美しく完結した傑作でした。

そんなウヒョ助先生,05年から塚脇永久の筆名も使用し始め
『救急バカ!多聞大吉』(週刊ヤングサンデー)などの
短期連載や読み切り作品を発表していたのでありますが
久々の本格連載が今回の作品。
実録ハウツー系の水に帰ってきたといいますか,
等身大主人公が熱く,かっこ悪いけど爽やかにかけずり回ってくれる
誰でもできるのにまるで別世界のことのように僕たちが何も知らない
議員の世界,そしてそこに至るまでのハードル・選挙の世界。
まだまだ主人公・種田幹生は立候補への種まきどころか
地ならし・畑を耕している段階でありますが,なかなかの快作の予感。


弘兼 憲史/講談社

安童 夕馬, 朝基 まさし/講談社
選挙・政治の世界を扱ったマンガといえば,
『票田のトラクター』や『加治隆介の議』のようなものは過去に数あれど,読者目線でとなると,『クニミツの政(まつり)』以来ってことになるでしょうか。
あの作品も少年誌で長期にわたって政治や社会に関心を持つことの大事さを楽しく伝え続けた意義はかなりありましたが,悪徳政治家の公共工事問題に始まり学校問題,環境問題,医療・薬害問題…と,守備範囲が広がりすぎ,
クライマックスの選挙戦(主人公のクニミツが秘書として担ぐ坂上竜馬を市長に当選させる)も,その描かれ方は
かなりスタンダード,「選挙戦といえばこんな感じ」という大方のイメージを裏切らない,少年少女への啓蒙書としても娯楽マンガとしても安心してみていられる作品という感じでした(対抗陣営の妨害工作などシッチャカメッチャカな戦いあり,まじめな政策論をいかに有権者に伝えるかというまじめな戦いありですごく面白かったですけどね)。

『クニミツの政』で描かれた選挙は首長選ですから勝つのは1人,
ドラマや劇画で描かれることの多い国政選挙などでも事実上1選挙区
1人が当選という戦いが描かれますから,まさに絵に描くような
バトルが繰り広げられるわけですが,
『タネダミキオ』で描かれる自治体の議員選挙の世界は全く別。
25歳以上ならまさに誰でも出られて,
当選確率は5分の4,当選すれば年収1千万以上。
これが現実社会の話で,私たちみんなの目の前にあるのに,
誰もが他人事として日々を過ごしているのはおかしいですね。
これは『ドラゴン桜』で東大の受験者数がにわかに増えたように
「どうせダメだ,関係ない」と思っていた人も参加する,
挑戦するムーブメントをつくるかもしれない作品です!
※朝日の書評でも「ドラゴン桜」を引き合いに出されてた。ガックリ


この漫画,そうやってオイシイ世界がすぐそこにあるという
隠された?現実をまず見せておいて,
病気の母親のために確実な収入を…と中途半端な気持ちで
立候補を決めかけた幹生が,やっとのことで集めた資金を
選挙ゴロに騙しとられてしまうことで一旦リセット,
市議会議員として地元のために何がやりたいのか,
自分なら何ができるのかをしっかり見つめ直し考えながら
再び立ち上がるという運びになっているのがすごくいい。
ストーリーの組み立てとして
こういうのがセオリーなのかもしれないけど
彼の頑張りを応援したくなるし,
どんどん広がっていく応援の輪,
高校時代に優等生だった梅沢を生徒会長選で破った
彼の隠れた資質の開花を見届けたくなるし,
(そこまでやるかわからないけど)当選後の彼の仕事も
見てみたいと思ってしまいます。

そんなこの作品,ぜひ実写化して見てみたい。
ドラマでじっくり幹生の成長を見届けたい気持ちは多々あるのですが,
政治マンガを連ドラ化した過去の例を思い出すと,
『票田のトラクター』が,なぜか小泉劇場のモノマネパロディコントに
なってしまった『永田町でGO』やら
LIVこと押尾学くん主演で同じ少年マガジン発の『GTO』みたいな
痛快作を構想していたであろうにあれれな結果になった
『クニミツの政』やら…
NHKの土曜ドラマ(2時間×4~6回)でやっていただければ
ベストですが,そうでなければ映画のほうがよいように思います。

ではその仮想ドラマに,かってに配役!

■登場人物■
種田幹生(たねだ みきお)
 25歳高卒フリーター。ひょんなことから市議会選挙に出ることになる。

 佐藤隆太さん。か,もしくは岡田義徳さん(木更津キャッツアイファミリーかよ!w)。
 
梅沢亮(うめざわ りょう)
 ミキオの同級生。金持ちのボンボンで成績優秀にもかかわらず
 生徒会長選挙で負けた過去からミキオを意識する。選挙での宿敵。

 ミキオの前に現れる度にビュービュー風を吹かせながら登場するのは
 何なんでしょうかw。それだけ高校卒業後の立場はミキオに
 差をつけていて,彼と対峙することはミキオにとってプレッシャー
 になるということなんですが。そういう属性の役者さんって…
 森山未來くん。あまり威圧感はないですけど
 プライドの高い優等生路線で。

菅井トラ(すがい とら)
 ミキオのアルバイト先に現れる謎の老婆。その過去は一切不明だが、
 選挙活動の並々ならぬ知識と経験を持ち、ミキオに的確な助言を与える。

 こういう役となると野際陽子さんのババアコスプレが定番なんですけど
(サラリーマン金太郎,ドラゴン桜,ガラスの仮面,TRICK,
 ほんまもん…)そりゃ安易すぎるってんで,やっぱ禁じ手にしないと。
 名前が名前だけに当然菅井きんさんでもうまく
 はまることは必至ですよね。あの押しの強いキャラは。
 曽我町子さん,昨年亡くなってたんだよな~。残念。
 声優つながりで,大山のぶ代さん,老け役はいかがでしょう?

絹子(きぬこ)
 ミキオの幼馴染みで八百屋のカンバン娘。
 ミキオの選挙に協力をし、会計を任される。

 こういうさっぱりしたお姉さんの役,矢沢心さんなんか
 イメージなんですけどどうでしょうね?
 去年あたりまでこの手の役というと伊東美咲さんが定番って
 感じでしたけど,そうしてみます?

ケンブー
 ミキオの働く牛丼屋の同僚。
 苦学生で牛丼のバイトを愛するミキオの相談相手。

 次長課長の河本準一さん。
 実年齢は30超えててお父さん役をやってもおかしくない
 (『ちびまる子ちゃん』のブー太郎とか)歳ですが
 別にいいでしょう。

小山内(おさない)
 ミキオの同級生。地元の不動産屋に勤めており、
 ミキオに事務所の物件を紹介する。

 中堅世代なら佐々木蔵之介さんというところですが
 次長課長つながりで井上聡さんにしておきましょう。

沢尻優(さわじり ゆう)
 元新宿のホスト。地元に戻り、市議会選挙がオイシイと知り出馬を決める。

 マンガでは絵に描いたようなチンピラなんですけど
 実写にするなら卑怯は卑怯でも取り巻きを引きつける男前なキャラが
 ずるいこともやるというパターンがよろしいのではないかと。
 松岡充さん。いい歳なのですが,童顔だし意外とホスト顔なのではと。
 あと,窪塚くん(兄)ね。

青髭平一郎(あおひげ へいいちろう)
 現羽城市長。ミキオの歯を欠けさせた因縁を持つ、腹グロ政治家。

 小松政夫の親分さん,ギャグに走りすぎない適度なシリアス
 適度にコメディーな悪役を。

金堀塔一郎(かなぼり とういちろう)
 現羽城市議会議員。アザラシみたいな顔をしているチンチクリンだが
 5期連続トップ当選の実績を持つ。

 一言で言うと「目つきを鋭くした酒井敏也」さんといったところでしょうか。
 小倉久寛さん。…人柄のよさがにじみ出てきてはちょっと。
 山崎邦正さん,あと20歳年とってたらね。
 まあいいや,面倒くさいんで酒井敏也さんで。

神楽坂孔明(カグラザカ コウメイ)
 自称・選挙プランナー。豊富な知識と経験で、依頼者を当選させる凄腕。
 24年前には隣の寝子川市の市議会選で金堀の参謀となり、
 初出馬した玉田小町の参謀についた菅井トラと熾烈な争いを演じ,そのとき以来の因縁。

 この役…波平さんやガンダムナレーターで有名な
 永井一郎さんに実写でやってほしいなぁ!

※3/25追記
引きこもりニートのケン君
 選管の母親に溺愛され引きこもりまくっているネットオタ。
 最初は幹生の選挙活動(駅前の立ちんぼビラ配り)を毛嫌い,敵視するが
 紆余曲折の末,ネット広報面で幹生をサポートする側に。

 古田新太さん,田口浩正さん,脇知弘
 久保田和靖(とろサーモン)さんといったところでしょうか。
 キャラ的には古田さんが一番合っていると思いますが,歳が…
 多少オッサン入っているくらいでいいのかな???
※以上追記終わり。


というわけで,まとめますと
 種田幹生…佐藤隆太(岡田義徳)
 菅井トラ…大山のぶ代(野際陽子,菅井きん)
 絹子…矢沢心(伊東美咲,眞鍋かをり,山本梓)  
 梅沢亮…森山未来(徳重聡,小泉孝太郎)
 沢尻優…松岡充(窪塚洋介)
 金堀塔一郎…酒井敏也(山崎邦正,小倉久寛)
 神楽坂孔明…永井一郎
 ニートのケン…久保田和靖(古田新太,田口浩正,脇知弘)
 ケンブー…河本準一(次長課長)
 小山内…井上聡(次長課長)
 青髭平一郎…小松政夫

こんなかんじでいかがでしょうか?

ウヒョのけっきょく風呂なしアパート
 塚脇永久先生の隠れ家的公式サイト。

Yahoo!みんなの政治・統一選挙特集
 「読むと投票に行きたくなるマンガ登場!」

 ※いや,それどころか「読むと立候補したくなる,候補者を立てたくなるマンガ」
  といっても過言ではないかとw

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(当)タネダミキオでございます。 (2)

塚脇永久
新潮社

駐禁ウォーズ 3 警察ってわけわからんの巻―交通取り締まり金脈研究 (3)

ウヒョ助
小学館

脱サラ候補が日本を救う!―誰も教えてくれない選挙必勝ガイダンス

小泉 秀章
しののめ出版

最新選挙立候補マニュアル―選挙参謀はいりません

三浦 博史
ビジネス社

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