しろとくまの動物病院ブログ

獣医となって四半世紀。
動物診療を通して見えてきた世相を語る。

エントロピー

2017-06-22 23:43:16 | 日記
エントロピーってご存知ですか。

聞いたことはあるけど…。

ご存知とは言えないかな…。

の方が多いのではないかと思います。

難しく言うと、熱力学においての
状態の量のことで、数式で表わす
ことができるものです。

全くわからないので、わかりやすく
説明しますと
整理整頓されてじっと動かない
状態は、エントロピーが低い状態。

行き当たりばったりで、動き回って
いる状態は、エントロピーが高い状態。

水に置き換えますと、氷は低い状態で
水蒸気は高い状態。

なんとなくイメージできました?

もう一つ例えを出します。

洗面器の中の水に墨汁を一滴落とします。

その墨汁は水の中を拡散していきますね。

これはエントロピーが大きくなっている
状態です。

いきなり話が大きくなりますが
この宇宙も拡大を続けています。

無限大に。

エントロピーが大きくなり続けて
います。

では、子どもはどうでしょう。

エントロピーはすごい勢いで大きく
なっています。

行き当たりばったりで、動き回って
います。

整理整頓ではありません。

カオスな状態です。

氷のようなフリーズした状態ではなく
水蒸気のように自由な状態です。

こんな状態の子どもたちを、枠の中に
入れたらどうなるでしょう。

ガラスのコップの中に閉じ込めたら…。


人も含め、すべての生命は常にエントロピー
が大きくなっています。

自然なエントロピーの増大を抑圧して
しまったら、病気になってしまうのです。

楽しい、嬉しい、面白いなどのポジティブな
感情はエントロピーの増大をアシストします。

悲しい、寂しい、怖いなどのネガティブな
感情はエントロピーの増大を妨げます。

大人たちにとってではなく、子どもたちに
とって、楽しくて、面白くて、嬉しくなって
しまう環境の中で、自由に遊ばせてあげたら
彼らは無限大にエントロピーを増大させる
のです。

これが自然の法則です。

このエントロピーを意識して、子どもたちの
環境を造ってあげられる大人になりたいですね。

未来と希望は子どもたちが創っていきます。

子どもたちをアシストできる大人にみんなで
なりましょう。

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