Cycle Log

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クリート位置

2016-02-14 | セッティング
 5年間ロードバイクに乗っているが、未だに決着のつかないセッティングが幾つかある。サドルの高さ、サドルの前後、ステムの長さ、ハンドルの幅、クランクの長さなどなど。雑誌や書籍のアドバイスを頼りにセッティングをその流行り廃りで変えることはしばしばであるが、どれもいつまでたっても答えが見つからない。ロードバイクに乗るための筋肉や技術の発達、コンディションの変化に伴っても変わるものでもあるし。
 僕は初めて買ったロードバイクの完成車に付いていたパーツでだいたい調整し、今のところ均衡しているが、それでほんとにいいのかという疑念は払拭することができない。クランク長など、お金のかかるセッティング変更もある。今回の話題のクリート位置もそんな迷えるセッティングの一つだ。
 とはいえ、前提として一つ述べておかなければならないのは、現状、僕自身、セッティングや乗り方が原因で発生する痛み等は全くといっていいほどないことである。昔は右足の小指にタコができたり、膝の筋に痛みが発生したりしたが、乗り方の調整等を経て今では全く発生しなくなっている。なので、今回のクリートの話は純粋にパフォーマンスのための話だと了解してもらいたい。
 一般的には、クリート位置は母指球筋のあたりで決めるというのがセオリーだが、選手やコーチによっては、前めだ後ろめだと、個人の考えや好みが強く反映されるセッティングである。
 かくいう僕も、昔のバイシクルクラブの宮澤選手特集で「クリートが後ろめの方がケツで踏める」と言われればクリートを後ろめにし、他の特集で「クリートが前めの方がペダルを回しやすい」と言われればクリートを前に出した。そんな幾度にも渡る変更の結果、現状、クリートはシューズの一番前(浅め)に設定している。理由は、ケイデンスの上げやすさと、より多くの筋肉を動員できると考えたから。
 それで半年以上の間、特に不満なく走っていたのだが、最近になってこのセッティングでは重いギアを踏むのに限界があるのではないかという疑念が再度発生。特に、エアロバイクで350wで踏んでみた際に、足の前より後ろ目で踏んだ方が無理なく(痛みなく)踏める気がしたので、今回実験的にクリートを1番後ろ(深め)にして三本ローラーで走ってみた。なお、サドルの高さを含め、その他のセッティングは全く変えず。

・クリートを2cmほど深めにしたことで、足がその分短くなる効果が発生したので、自然とサドルの前に座る形に。
・無負荷三本ローラーで50×12で回したところ、クリート前めより明らかに踏みやすく、ギアを維持しやすい。
・その変わり、120rpmくらいで回せたケイデンスが110rpmへと遅くなった。
・前めのセッティングではつま先を地面に突き刺すようにペダルと足に角度が付いていたが、後ろめのセッティングでは足裏全体で踏んづけるようにペダルと足が地面と水平に。
・前めのセッティングでは大腿四頭筋の下の方やハムストリング、アキレス腱、つま先の筋肉を使っている感じが強かったが、後ろめのセッティングにすることで大臀筋や大腿四頭筋とハムストリングスの全体で踏んでいる感じに。特にひざ下の感覚の有無は全く違い、後ろめは俗にいう腿でバチを叩いている感覚に。
・前めのセッティングではトルク感をもって引き足を使っていたが、後ろめのセッティングでは引き足のトルク感なし。
・全体的に、前めのセッティングではペダルを回している感じだったが、後ろめのセッティングでは踏むことで副次的に回っているような感覚に。
・前めのセッティングでは踏み足が外に開いていたが、後ろめのセッティングでは並行に。

 三本ローラーに30分乗って試した限りの印象ではあるが。総評的には、クリートを後ろめにすることでペダルと足の一体感が高まり無理なく踏める変わりに、足首という調整しろがなくなったことでペダルを回しにくくなった。問題は、ケイデンスが下がった分重いギアを踏めるかだが、それは実走してみなければ最終的な判断が下せない(ダンシングもあるし)。使う筋肉も変わっているので、このセッティングを使いこなすまでトレーニングが必要だ。あと、痛みが発生しないかも問題。懸念はあるが、トルクがほしいという現在の僕の状況には大変マッチしている気がする。しばらく試してみて、また報告しようと思う。

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