京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『ロストクライム -閃光-』

2010-07-07 07:07:07 | 邦画

 


□作品オフィシャルサイト 「ロストクライム -閃光-
□監督・脚本 伊藤俊也
□原作 永瀬隼介
□脚本 長坂秀佳
□キャスト 渡辺大、奥田瑛二、川村ゆきえ、武田真治、宅麻伸、中田喜子、熊谷真実、烏丸せつこ、かたせ梨乃、原田芳雄、夏八木勲

■鑑賞日 7月4日(日)
■劇場 109CINEMAS川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)

<感想>

  久々にエグゼクティブシートに座らせていただいて(笑) しかし109は相変わらず寒い。。。


 かねてからこの事件を題材として取上げた映画やTVは多い。 
 その背景には、この事件が誰も傷つけずにまんまと成功しているところにある。
 こういう言い方をすると語弊があるかもしれないが、そこにややロマンを感じるからだ。

 もちろん、保険会社は東芝のボーナスを保証した損害は被ったのはあるのだが。 
 それにしても数ある犯人の遺留品が残され、すぐに事件が解決されるだろうと思っていたのに 
 意外にも事件はお蔵入り、つまり時効を迎えたのだ。 
 そしてあのヘルメットを被った白バイの写真を元に、あらゆる芸能人やレーサー、 スポーツ選手など、 
 その犯人のモンタージュに似ているからと言って取調べを受けたことだったろう。 
 (あの高田純次先生もその一人)
 僕に取ってはレーサーの生沢徹が取調べを受けたということがとても記憶に残っているが。 

 一般の人からすれば当時の3億円と言えば、今ではその7~10倍位に換算されるという。 
 それが野次馬根性をして、この事件がどういうプロセスを経て成り立ったのか? 
 もしは犯人が生きているのなら、是非そこが知りたい。 
 この映画も、犯人が複数で、しかも犯人の中に警察官僚の倅がいるところから、 
 警察トップの生き残っている証拠隠滅を図ろうとした現役警察と真実を追求し、
 そしてその真実を消し去ろうとする警察と真っ向から戦いを挑んだアウトロー刑事たちの物語である。 

 犯人像を当時の全共闘に関わっている若者に焦点を当てているところは、あの宮崎あおいちゃんが
 主演した『初恋』と類似している。 ただ白バイ犯人が女性であったという設定は珍しかったが。

 何故、たくさんの遺留品を残しながら、すぐに解決するだろうという事件が迷宮入りしたのだろうか。
 警察もその沽券に関わることからかなりの捜査員を導入しながらも空回りした背景には、
 この映画が描いているとおり、警察が実際の犯人を突き止めているものの、逮捕に到らなかった。
 最大の理由があるとしたら、警察権力や政治権力の強大な権力の手により事件を自ら「迷宮入り」させたのだと
 考える方が自然になってくる。ナンバーが割れていない紙幣(500円札2000枚のみ警察が発表)も一切使用されていないことから、
 単に金欲しさの反抗ではなく、国家権力に対する大きな抵抗を示す手段であったのかもしれない。
 
 あの雨の中、オートバイに雨をよけるために被せていたカバーをそのまま引きずって犯行に及んでいるところは
 かなり焦っていたようで、たまたまそのロケーションと幾つかのラッキーが重なって成功したのだと思える。
 しかし一方で使った車両は全て盗難車であったり、現金輸送車の二つのルートの情報を得ていること等を考えると、

 もしかしたら銀行関係に内通者がいたのかもしれない。

 この映画の面白みはその内容ではなく、用意された人物像に的確な俳優を当て込んでいるところだ。
 とりわけ、渡辺大はともかく奥田瑛二、原田芳雄、夏八木勲等々、まさに燻し銀の兼ね合いが凄い。
 これら一人一人の役者の存在感こそが、事件の真実感を味合わせてくれた。
 また、中田喜子、かたせ梨乃、烏丸せつこ等、その当時いろんな意味で取上げられていた女優を配したところは、渋い。
 そしてそこそこのサービスカットも

 
事件発生後、パンを買いに来た男が茶袋を開けて金を払おうとしたが、1万円札ばかりで、
 そのとき、他の茶袋もいくつか開いてその中から払ったということがあったらしい。
 東芝のボーナスは当時現金払い。個人別にボーナス袋に入れてあったことから、
 犯人の一人だったかもしれない推測はできうる。

 実際にこの物語は映画の世界に過ぎないが、実社会において『ゴールデンスランバー』のような
 警察権力によって陥れられた人間が、或いは各省官庁官僚の中でも一般人にはわからないところで起きているという事実だ。
 裏読みすると、今の現実社会において、に一番恐ろしく抵抗することのできない国家権力が無言の暴力を放っているかもしれないのだ。


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6 コメント

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三億円事件の方の (sakurai)
2010-07-14 10:09:56
説得力は、あったと思います。
いままでもいろんな解釈のを見聞きしてきましたが、たぶんこんな形が一番無難かな・・と。
その辺でとどめておいた方がよかったような。
それを無理やり現代、それも定年を考えて、ちょっと前の現代でしたが、どうにも無理無理感が、映画全体のバランスを崩していたように感じました。
役者さんたちも、がんばってはいたのですが、空回りっぽい感じが否めませんで、あたし的にはいまいちの作品で残念でした。
ぼやけて~ (cyaz)
2010-07-14 12:27:16
sakuraiさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>いままでもいろんな解釈のを見聞きしてきましたが、たぶんこんな形が一番無難かな・・と。
確かに実際の事件に忠実に描かれていましたね!

>その辺でとどめておいた方がよかったような。それを無理やり現代、それも定年を考えて、ちょっと前の現代でしたが、どうにも無理無理感が、映画全体のバランスを崩していたように感じました。
この映画の全てを描こうとするのは難しいですね、しかもこの尺では(笑)

>役者さんたちも、がんばってはいたのですが、空回りっぽい感じが否めませんで、あたし的にはいまいちの作品で残念でした。
そうでしたか・・・。
確かに主たるものが見えなくて全体がぼやけている感は否めませんでしたが。
3億円事件 (MIYAUCHI)
2010-08-29 17:46:09
こんばんは。TBありがとうございました。

私は、結構昔から「3億円事件」に興味がありました。時効(S.50年)当時私は小5でした。当時少年チャンピオンに平塚八兵衛の実録物が漫画化されており確かそれでこの事件を知りました。

やはり犯行内部説が一番有力でしょうね。いつだったか米国で500円札?が見つかったような本も読みましたが複数犯でしたら可能性はあるでしょうね。
久々にいろいろと思い出させてくれた作品でした。個人的には面白かったです。
真実~ (cyaz)
2010-08-29 19:11:46
MIYAUCHIさん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

>時効(S.50年)当時私は小5でした。当時少年チャンピオンに平塚八兵衛の実録物が漫画化されており確かそれでこの事件を知りました。
どんな形ですら、この事件に興味を持たない人はいないでしょうね!

>やはり犯行内部説が一番有力でしょうね。いつだったか米国で500円札?が見つかったような本も読みましたが複数犯でしたら可能性はあるでしょうね。
事件は事件として、本当の真実は誰もが知りたいものですね^^
久々にいろいろと思い出させてくれた作品でした。個人的には面白かったです。
TB確認致しました^^ゝ (オカピー)
2011-09-12 16:06:08
こちらの設定で何故かはじかれたようです。手動で解除しました。ご迷惑をお掛けいたしました。

確かに、肉体的に傷ついた者はいないわけで、ロマンを感じますねえ。脅して取ったわけではないので、現場に遭遇した警備会社の人の恐怖感もこの手の事件としては最小限だったでしょう。

ビートたけし主演した架空ドラマもありましたね。TVドラマだけど珍しく観ました。
良かった~ (cyaz)
2011-09-12 17:25:57
オカピーさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>こちらの設定で何故かはじかれたようです。手動で解除しました。ご迷惑をお掛けいたしました。
いえいえ、TB反映されて良かったです^^

>確かに、肉体的に傷ついた者はいないわけで、ロマンを感じますねえ。脅して取ったわけではないので、現場に遭遇した警備会社の人の恐怖感もこの手の事件としては最小限だったでしょう。
やはり血を流さなかった分、謎めいて迷宮入りしたのでしょうね~
そこに誰しもが犯罪者というより、別な興味で
この事件を見ていたりして。

>ビートたけし主演した架空ドラマもありましたね。TVドラマだけど珍しく観ました。
タケちゃんは役者としての方が僕は好きなんですけどね(笑)

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