京の昼寝~♪

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『アキレスと亀』

2008-09-29 | 邦画


□作品オフィシャルサイト 「アキレスと亀
□監督・脚本・編集 北野武
□キャスト ビートたけし、樋口可南子、柳憂怜、麻生久美子、中尾彬、伊武雅刀、大杉漣、円城寺あや、吉岡澪皇、徳永えり、大森南朋

■鑑賞日 9月20日(土)
■劇場 TOHOシネマズ川崎
■cyazの満足度 ★★★(5★満点、☆は0.5)

<感想>

 絵を描くのが大好きだった真知寿という人間の人生を、少年時代、青年時代、中年時代の三代にわたり描いた作品。

 倉持真知寿 中年時代(ビートたけし)、青年時代(柳憂怜)、少年時代(吉岡澪皇)
 倉持幸子 中年時代(樋口可南子)、青年時代(麻生久美子)    

 北野監督は、自分の描いていた絵が溜まったので、これで何か映画をみたいな発想だったらしいが、それならば北野武絵画展でもやったほうが良かったのではないか(笑) そうすればもしかしたらヨーローッパだけでウケる北野映画ではなく、世界的にウケたのでは・・・。

 子供の頃の才能は発見することはもちろん学校教育以前に回りの人間、特に親兄弟の目が肝心なのだろうが、一芸に秀でたとしても、それを一生の生業とするには困難を要する。 この映画もその点にウエイトをおき、前世代のうだつの上がらない亭主とそれを支える献身的な妻という設定から特段なんら脱却していない。

 北野監督流の表現なのだろうが、随所に皮肉やある大物画家へのアンチテーゼ的な表現もあった。 しかしながらそれが日本人的感覚でないことから、どこまでも並行して三世代の真知寿に一貫したものを感ぜず、2世代に渡って画商に騙され、その騙されていることすらわかっていない。 現実に売れないと預けた絵は彼の回りでしっかりと売れて(あるいはレンタルで)飾られていた。

 この映画を観る前に妻役の監督と樋口可南子さんのインタビューを聞いたが、その裏話を聞いていたから楽しめた映画だが、今回は監督の脚本の乏しさを補うために献身的な妻役に樋口可南子や麻生久美子を起用しているのだろうが、特別それが活きているとは思えなかった。

 他にも大森南朋、中尾彬、伊武雅刀、大杉漣など力のある俳優を使っていたが、この映画には色がきつ過ぎてどうなのかなぁ・・・。 オマケに寺島選手もチョイ出てたりして(笑)

 唯一、商店街のシャッターに絵を描いてつかまり夫婦共々元の状態にペンキを塗るときのビートたけしの手つきがやはりペンキ屋の子供であったことを照明していた(笑)

 監督としてではなく、俳優ビートたけしとして、過激な人にマネのできないハードボイルドな役をもう一度このあたりで観てみたいものだ。 

 ちなみにこの映画で使った絵画の数々、ぜひ観てみたいものだ。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トラックバック有難うございました~ (ここもこ)
2008-09-29 23:05:37
 こんばんわ~
先日は「おくりびと」にトラックバックをしていただきまして有難うございます

すごいですね、年間映画を100本も見ていらっしゃるのですかという事は3、4日に一回みていらっしゃるのですね。

私なんかそんなに見ていませんのであんまりよくわかんないですが、、、、。
これからも宜しくお願いします
こんばんはー。 (★しんぽん★)
2008-09-30 00:09:10
いつもTBいただいて、ありがとうございます。
なんか、ここんところ楽天ブログからもTB返しがgooブログにできなくなってしまったので(泣)、コメントでお邪魔しまーす。
この映画は自分はどうしても共感が出来なかったのと、違和感がぬぐえなくて。。。
たけしさんが出演までしてなかったら、もうちょっと感じ方が違うかなーなんて思ったり。
こちらこそ~ (cyaz)
2008-09-30 08:42:38
ここもこさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>すごいですね、年間映画を100本も見ていらっしゃるのですかという事は3、4日に一回みていらっしゃるのですね。
週末に2本ですね^^ 1年約50週ですから約100本ですね!

>私なんかそんなに見ていませんのであんまりよくわかんないですが、、、、。 これからも宜しくお願いします
いえいえ数の問題ではないですから、また覗いてみて下さいね^^ こちらこそよろしくお願い致します。
違和感~ (cyaz)
2008-09-30 08:45:07
しんぽんさん、コメント、ありがとうございますm(__)m

>ここんところ楽天ブログからもTB返しがgooブログにできなくなってしまったので(泣)、コメントでお邪魔しまーす。
お手数おかけします。 相性ってあるんですかねぇ><

>この映画は自分はどうしても共感が出来なかったのと、違和感がぬぐえなくて。。。 たけしさんが出演までしてなかったら、もうちょっと感じ方が違うかなーなんて思ったり。
たけし本人の登場は少なかったですが、結局そこを誰もが観たくて期待してですから、違和感も仕方がないところでしょうか。
Unknown (mint)
2008-10-04 21:35:37
cyazさん、こんばんは。
TB、ありがとうございます。
この映画、cyazさんは合わなかったんですね(笑)。
確かに、好みは分かれる作品かも。
私は北野監督の映画の中ではわりと楽しんで見ることができた作品でした。
主人公の人生はある意味では幸せかなという気がしました。
幸せ~ (cyaz)
2008-10-05 10:18:04
mintさん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

>この映画、cyazさんは合わなかったんですね(笑)。
北野監督というよりは、役者ビートたけしを観たいほうなので(笑)

>私は北野監督の映画の中ではわりと楽しんで見ることができた作品でした。
そうでしたか^^ それは良かったですね!

>主人公の人生はある意味では幸せかなという気がしました。
周りの迷惑も顧みず、好きなことを続けていられれば幸せの極みでしょうね(笑) ま、他人には迷惑かけてないかも(汗)

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