「嫌われ松子の一生」(山田宗樹著)【幻冬舎文庫】
川尻松子の波乱万丈な人生を描いた作品。
主人公川尻松子、昭和22年、福岡県大野島生まれ。
20代で教師をクビになり、エリートから転落して家を飛び出しソープ嬢に。
やがてヒモを殺害して刑務所へ…。
話題になっていた頃から読んでみたいと思っていた。 映画化が決まり、映画館で予告編が流れ出した頃、この原作を読んでみようと思い読み始めた。 映画公開は5月なのでまだまだ時間があるなぁと思いながら読み始めたが、すぐにこの松子の悲惨な人生と彼女にかかわった人たちの人間模様に没頭してしまった。
読み始めて松子が人生の道の一歩を踏み外しかけたときから、どこかでこれと同じトーンを感じたことがあるなぁと思ったら、それは前に読んだ重松清作品の『疾走』に似ていた。
松子の生涯は、自分が思い描いていた方向とは全く違った方向に走り始める。 それも他人の嘘や嫌がらせから。 自分の思惑とは全く別なところで“悪い女”の烙印を捺されていく。 そんな松子と同じ道程を、もしかしたら塀の中で今服役している人たちの中にもいるのかもしれない。 そんな他人に陥れられたようなキッカケで、極普通の人たちが人の道を踏み外していくこともあるのかもしれない。
松子は彼女の特性を活かして、塀の中でも塀の外でもベストを尽くす。 起用だけれど生きていくことには不器用。 そんな松子の人生に、もしかしたら、かつて時効寸前で捕まった“福田和子”も、彼女と同じようなキッカケで長い逃亡の人生をおくったのではないかと思えた。 その福田和子は2005年3月に脳梗塞で亡くなったそうだ。
松子の死に至った理由はそれとは違うが、あまりにもさびしい結末だと思うし、叔母であったことも知らなかった笙が、最後でその松子を死に至らしめた犯人に殺意を抱いても不思議はなかったことだろう。 そのあたりは作者が深追いせず、読者に委ねているところはやや物足りなさも感じたが、さてこの原作を元にどんな形で映画化されるのだろうか楽しみである。
映画の予告編では松子の人生を面白おかしく描かれていくようなイメージを抱いていたが、原作はそれとはとうてい似つかわない感じだ。 あの『下妻物語』の中島哲也監督がメガホンを撮るという。 さてどんなテイストに仕上がるのだろう。 公開は5月27日、楽しみである。
映画 『嫌われ松子の一生』
内容は原作に忠実かどうかはわからないけれど映画に期待するところ
・同一映画で中谷美紀と柴咲コウの二人が出ている共演
(松子とは絡むシーンはないと思うが・・・)。
・出演者にミュージシャン起用・・・木村カエラ、AI(アイ)、
BONNIE PINK(ボニー・ピンク)、谷中敦(東京スカパラ)
・松子の最初の同性相手で太宰治に憧れる作家の卵・・・宮藤官九郎
・大倉修二役のゴリ、女囚C・・・土屋アンナ
≪追記≫
中谷美紀「女優引退考えた」
女優の中谷美紀(30)が10日、主演映画「嫌われ松子の一生」(中島哲也監督)の撮影中に中島監督との確執から一時は降板し、女優もやめる覚悟もしていたことを明かした。
中谷は撮影中、毎日のように「殺してやる」「女優なんてやめた方がいいんじゃないか」など、「監督には毎日のようにどなられてました」と苦笑い。厳しい演技指導の毎日に、1か月が過ぎたころには感情のもつれから現場を立ち去ったことも告白。「私にはできません、もっといい映画を別のキャストで作ってください、と言って、本気でやめようと思った」と振り返った。
この日、都内で行われた完成披露試写に真っ赤なドレス姿で登場した中谷は、「私のような凡才女優には監督の意思を反映させるのは大変でしたが、ある意味感謝してます」とあいさつ。過酷な撮影中の心の内をつづった中谷初の書き下ろしエッセー「嫌われ松子の一年」(1365円)が、5月10日に発売される。
(スポーツ報知 4月11日付)
>とても面白く魔可不思議な作品だったので書かずにいられませんでした。
原作とはテイストは違いますが、中島ワールド全開でしたね^^
>なんとなく「下妻」に感じが似ていると思ったら、同じ監督なんですね。
そうなんですよ(笑)
この映画を劇場で観る機会を失い、DVD化されてもレンタル中
でなかなか観ることが出来ませんでした。
今頃になって、レビューを書くのも時代遅れで恥ずかしいのですが、
とても面白く魔可不思議な作品だったので書かずにいられませんでした。
なんとなく「下妻」に感じが似ていると思ったら、同じ監督なんですね。
>松子だって、ほんのちょっとしたことがきっかけで見事なまでの波乱の人生を送るのですが、誰だっていつ道を踏み外さないということはナイですよね。
そうですね。人生ってわからないものですからね~
>あまりにもこの小説の世界と違うもののような気がして。
最初から別物として観ていたので、大丈夫でしたよ^^
>でも、cyazさんの映画のほうの記事を拝見してレンタルで見ようかと。。。
それもいいかもしれません^^
ちなみにTVドラマは見てません。松子が程遠くなってしまうので(笑)
>ところで、TB反映しません。後でもう一度挑戦します。
恐れ入りますm(__)m gooの調子が悪くて・・・。
TBありがとうございました☆
福田和子・・・そう言われると、彼女も悪人には思えないから不思議です。cyazさんの仰るとおり、“もしかしたら塀の中で今服役している人たちの中にも”そうですよね。松子だって、ほんのちょっとしたことがきっかけで見事なまでの波乱の人生を送るのですが、誰だっていつ道を踏み外さないということはナイですよね。
実は私は映画を観ませんでした。予告編を見たときに、あまりにもこの小説の世界と違うもののような気がして。でも、cyazさんの映画のほうの記事を拝見してレンタルで見ようかと。。。
ところで、TB反映しません。後でもう一度挑戦します。
>福田和子さんも、そうかぁと思って。
そんな気もしますよね^^
>本当、誰しもが一歩、二歩間違えると堕ちていって
しまいかねない、そんなあやうさも含みつつ、なんだかいろいろ考えさせられるお話でしたね。
本当に自分のせいでなく、人生の道を外してしまうことってありますよね~
>ベストセラーになるくらいだから、きっと誰もがなにかココロに触れた作品なのかもしれませんね。
決して松子の生き方を否定できる人はいないですからね!
そういう意味で受け入れられた「松子」が存在したのだと思います^^
>映画早く観にいきます☆
是非是非~、感想お待ちしてます~♪
福田和子さんも、そうかぁと思って。
本当、誰しもが一歩、二歩間違えると堕ちていって
しまいかねない、そんなあやうさも含みつつ、
なんだかいろいろ考えさせられるお話でしたね。
ベストセラーになるくらいだから、きっと誰もが
なにかココロに触れた作品なのかもしれませんね。
映画早く観にいきます☆
>映画は面白かったのですがコメント読んで 原作にも興味が・・・
是非読んでみて下さい^^
>映画では 松子の愛をを神のように扱う感じでしたが原作ではどうだったんでしょう。
ニュアンスは違いますが、でも一本気な感じは共通するものがあったと僕は感じますが。 原作では聖書自体がもう少し本筋に関与していると思いますので。松子に関わらず・・・。
映画は面白かったのですが
コメント読んで 原作にも興味が・・・
映画では 松子の愛をを神のように
扱う感じでしたが原作では
どうだったんでしょう。
>血ィ吸われたあとというか(どんなんですか、それって)
フフフ、なるほど上手い表現~♪
>♪ま~げてぇ~、の~ば~し~てぇ~♪が脳内エンドレス。(笑)
たしかにそれは言えまんなぁ(笑)
>えらい泣いてしまったという・・・。はちゃめちゃな自分。
結構ホロリと来るかもね^^
>女性はみなどっかに松子を持ってる。 程度の差こそあれ。・・・え、私だけ???
愛されたいとか一人はいやじゃ~とか
そういう部分では痛く共感してしまったのでした。
なるほど、そうなのか(笑)? 形は違えども男にもおなじ気持ちはあるのかも^^
で、見終わったら放心状態というか
血ィ吸われたあとというか(どんなんですか、それって)
♪ま~げてぇ~、の~ば~し~てぇ~♪が
脳内エンドレス。(笑)
あ、でもどうだったの?といわれると
えらい泣いてしまったという・・・。はちゃめちゃな自分。
女性はみなどっかに松子を持ってる。
程度の差こそあれ。
・・・え、私だけ???
愛されたいとか一人はいやじゃ~とか
そういう部分では痛く共感してしまったのでした。
>結局、原作を読んでしまいました! 読んでビックリでした!松子さんにもビックリだったし、周りの人々にもビックリです。
あらら、読まれましたか^^ なかなか凄かったでしょ?
>映画が楽しみになりました!
原作には忠実には描けないと思うのです、別物中島ワールドデフォルメバージョンとして観たいです^^
読んでビックリでした!松子さんにもビックリだったし、周りの人々にもビックリです。
映画が楽しみになりました!
>この原作を普通に映画化したら そりゃもう、
ずっしり重くて暗い映画になっていたかも・・・。
確かにそうかもしれませんね(笑) 重松さんの『疾走』も同じようでしたが・・・><
>どんな風になっているのか とても楽しみ!
これはこれで原作とは別に楽しみたいと思っています^^
>映画は全く違っていて華やかになっています。
でしょうね(笑) 予告編を観てるとやや誇張され『下妻物語』のノリですね^^
この映画は映画として楽しませてもらうつもりです^^
中谷さんのエッセイ、ちょっと立ち読みしました。
映画、すごく面白そう!エッセイも全部読みたいなー。
この原作を普通に映画化したら そりゃもう、
ずっしり重くて暗い映画になっていたかも・・・。
どんな風になっているのか とても楽しみ!
映画ですが、TBさせてもらいましたー
原作を読まれてるのですね。
映画をご覧になった意見が是非聞きたいです★
映画は全く違っていて華やかになっています。
原作を読んでいないワタシにはとても楽しめましたよ
>原作ってそんな感じなんですか~。
ええ、そんな感じですわ^^
>どことなくB級でドタバタで暴力はあるものの暗さの感じないコメディタッチだったように思ったんですが。
結構ハードな部分も映画ではあるそうですが、でも原作とは違うと思いますね^^
>松子の一生はかなりヘビーなんだけど映画はそれをどっか笑いにもっていこうとしてるんでしょうかね?
うーん、観てみないとわからないですが、前にも『疾走』で書いたんですが、監督の描く世界と原作のハードな世界は、どんな監督をもってしても難しいでしょう。 もし原作に忠実にできるとすれば、韓国Kの監督でしょうか(笑)?!
原作ってそんな感じなんですか~。
映画予告だけから想像する世界は
どことなくB級でドタバタで
暴力はあるものの暗さの感じないコメディタッチ
だったように思ったんですが。
松子の一生はかなりヘビーなんだけど
映画はそれをどっか笑いにもっていこうとしてるんでしょうかね?
>それほど撮影がすごかったということですよね ちょっと見に行こうと思ってしまいました
明るく舞台挨拶では話していた彼女ですが、かなりハードだったと思いますよ、原作のとおりの松子の人生ならば^^
こちらこそ、これからもよろしくお願いします!
中谷美紀さんが引退しようかどうか迷っていたという話とか知りませんでした。それほど撮影がすごかったということですよね
ちょっと見に行こうと思ってしまいました
これからもよろしくお願いします
>原作本読まれたんですね。この映画、楽しみです♪
そうですね^^ 松子の生涯が楽しみでしたから!
>「下妻物語」の映像も素晴らしかったし☆
その中島ワールド爆発するんでしょうね(笑)
>原作本で気になるのは「ダヴィンチコード」です。
気になっているんですが、これは映画が先になりそうです^^
>いつも通り原作をしらずに観るかちょっと考え中です
そうなんですよね(笑) でも『ダヴィンチ・コード』は原作に忠実らしいですけどね^^
>私が松子の本を読んでいだいた気持ちとは違う世界に仕上がりそうでドキドキします
そうですね! 中島ワールドに誘われてしまうでしょうね(笑)
>別のものとしてみればいいんでしょうけど
僕も別物として鑑賞しようと思います^^
ご覧になったら感想聞かせて下さいね!
原作本読まれたんですね。
この映画、楽しみです♪
「下妻物語」の映像も素晴らしかったし☆
あちらは野ばらさんの原作でしたけど。。
原作本で気になるのは
「ダヴィンチコード」です。
読もうかなー。
いつも通り原作をしらずに観るかちょっと考え中です
あの映画の予告ってかなりはじけていたような。
私が松子の本を読んでいだいた気持ちとは違う世界に
仕上がりそうでドキドキします。
別のものとしてみればいいんでしょうけど。
>どこまで中島監督の世界が出来上がってるかって問題な気がしてます。
そうですね^^ 中島ワールドで別作品になっていたりして(笑)?!
>たしかに公式サイトの世界感では今まで見たことないはっちゃけた中谷美紀が表れててびっくりしました
『疾走』で十分彼女の演技が発揮できなかった分、ここで思う存分暴れたのかも(笑)
>彼女はコミカルな役でもどこかアンニュイさが漂ってたので、新しい彼女が見れるかな、と楽しみです
素顔の彼女はとてもカワイイですよ^^(←一度だけ生で見ました)
>でも正直、あまりにも本の内容とかけ離れている気がしてビックリしてしまいました。これはこれでどんな感じなのか楽しみですが、やはり原作の雰囲気を味わっても見たかったです。
予告編で中島ワールド全開って感じでしたね(笑)? どんな風に描かれるか楽しみです!
>でも文庫本の帯の「松子を演じてよかった」という言葉も本当だったと思うし、きっとすばらしい出来になっているのでしょう。
彼女なりの本心だったんでしょうね^^
『疾走』での彼女は少し物足りなかったですから・・・><
>早く映画が見たいものです。
そうですね^^ 観たら感想聞かせて下さいね!
TBどうもありがとうございました。
映画、ものすごくPOPそうでここまではっちゃけてると「原作イメージが・・・・」うんぬんよりどこまで中島監督の世界が出来上がってるかって問題な気がしてます。
私も中谷美紀の帯が気に入って読んだ派ですが、撮影辛かったんですねー。たしかに公式サイトの世界感では今まで見たことないはっちゃけた中谷美紀が表れててびっくりしました。
彼女はコミカルな役でもどこかアンニュイさが漂ってたので、新しい彼女が見れるかな、と楽しみです。
もうすぐ映画公開ですね。
私は去年にこの作品を読んだのですが、ずっと映画の公開を楽しみにしていました。
でも正直、あまりにも本の内容とかけ離れている気がしてビックリしてしまいました。
これはこれでどんな感じなのか楽しみですが、やはり原作の雰囲気を味わっても見たかったです。
追記に載せてあった中谷さんの記事のことをこちらではじめて知り、とても驚きました。とてもつらかったんですね…。
でも文庫本の帯の「松子を演じてよかった」という言葉も本当だったと思うし、きっとすばらしい出来になっているのでしょう。
長々と失礼しました。
早く映画が見たいものです。
>下妻物語みたいだったら面白い映画なのかな!と思っていたのですが、どういう感じで映画は作るのでしょう
あのノリだったら面白いんですけどね(笑)?!
>本も読んでみたいけど、映画とのギャップに驚くことになりそうですね。映画見てから本を読もうかな!
うーん、原作は読みましたが映画はこれからなので、ギャップはあるとは思うのですが・・・。
>本を読んでから映画の方がいい!!??のですか?
今の段階ではなんとも言えませんが、今から原作読まれてもあっと言う間に読破できますよ^^
のですか?
悩みます(笑)
下妻物語みたいだったら面白い映画なのかな!と思っていたのですが、どういう感じで映画は作るのでしょう。本も読んでみたいけど、映画とのギャップに驚くことになりそうですね。映画見てから本を読もうかな!
>映画の予告編が流れ始めていますが、また原作とはぜんぜん違った感じで
ホントそうですね^^ ま、色々あるでしょうが試写会でこの映画を観た方の感想だと、原作を読んでおいた方がいいようなコメントを書かれてました。
>木村カエラ、スカパラの谷中敦、ボニーピンクらミュージシャンなどのほかにお笑いからカンニングの竹山隆範やガレッジセールのゴリなども出るそうですよね。
そうですね!楽しみです^^ ボニー・ピンクは昔から好きなので今回の役は360℃想像できないものですが楽しみです~♪
色がとてもカラフルで毒々しいぐらいですし。
木村カエラ、スカパラの谷中敦、ボニーピンクらミュージシャンなどのほかに
お笑いからカンニングの竹山隆範やガレッジセールのゴリなども出るそうですよね。
どうなるのか、ちょっと楽しみです。