NHKスペシャル 「解かれた封印~米軍カメラマンが見たNAGASAKI~」
「焼き場に立つ少年」・・・その1枚の写真は63年前、被爆した長崎で撮影されたもので、その写真を撮ったのはアメリカ人カメラマン、ジョー・オダネル。 写真は亡くなった幼い弟を背負い火葬場の前で順番を待っている少年。 弟はすでに亡くなっている。 彼は少年ながら幼い弟を荼毘にふそうと涙をこらえ気丈に立っている。 涙をこらえた彼の唇は真一文字に結ばれ、泣き声を出さないように唇を強く噛み締めているため、写真ではわかりにくいが血が出ていたという。
そしてジョー・オダネルは去年8月9日に亡くなった。 85歳だったという。 その日は奇しくも63年前に広島に続いて2度目の原爆が長崎に投下された日だった。
昨年、ジョー・オダネルのことをやはりBSーiの「原爆の夏 遠い日の少年~元米軍カメラマンが心奪われた一瞬の出会い~」という番組で知り、その後彼の写真集「トランクの中の日本」を図書館で借りた(当時は絶版、現在は復刊)。
彼の遺品の中に残された録音テープの中に、当時原爆投下の指示を出したトルーマン大統領に対し、意を決して質問をしたときのことを話していた。 「原爆を投下して良かったのか?」という問いに「前任者から引き継いだことだけだと」。 3発目以降は使用禁止命令を出したもののこのトルーマン、日本に計18発の原爆投下を承認していた事実もある。
また原爆投下後、その破壊力を記録するため写真を撮影する任務にあたり長崎に入ったが、その際に放射能による二次被害のことについては当局から何も知らされていなかったということも語っていた。 彼は、原爆を投下したアメリカ側の人間ながら、被爆にあった日本人と同じ苦しみをアメリカ人でありながら経験している生き証人であったという事実だ。 その後彼は背骨の痛みや皮膚がんと闘いながら、日本とアメリカを往き来していたという。
そして彼は亡くなるまでこの「焼場に立っていた少年」を探し続けたという。 それはその場で写真を撮っていた自分が何故彼に優しい声の一つもかけてやれなかったのかという自責の念と、アメリカ国民の中の僅か一人だけかもしれない全世界的な大罪の懺悔であるかのように。
今、ジョー・オダネルの意志は息子さんに引き継がれている。
戦争を知らない子供が偉そうに言うことではないが、昨年、この時期が来たら彼の写真集を見て、この風化させてはいけない史実を考え直すキッカケとしている。
今、TVでは昨夜の北京オリンピック開会式の模様を華々しく映し出している。
1945年(昭和20年)8月9日、午前11時2分 長崎に第2の原爆投下。
手元には「トランクの中の日本」がある。
合掌
日本でなら、マスコミが飛びつきそうなエピソードですが、アメリカ人の間ではあまり有名ではないのでしょうね。是非とも少年が見つかることを願いたいと思います。
>番組を見ることはできなかったのですが、この写真はどこかで見たことがあり、そのようなエピソードがあったのか、と初めて知りました。
そうでしたか^^ 実は昨年僕も初めて知りました。
>日本でなら、マスコミが飛びつきそうなエピソードですが、アメリカ人の間ではあまり有名ではないのでしょうね。是非とも少年が見つかることを願いたいと思います。
アメリカからは総スカンを食ってますね。落として当たり前を思っている人種ですから。
この少年、見ているだけでいろんなことを感じさせれれ、その度に涙が出てきます。
関連記事も読ませて頂きました。写真集もあるのですね。このジョー・オダネル氏の写真は、核被害を伝える意味でも、有難い貴重なものだと思いました。
こちらからもTBさせて頂きます。
これからも、どうぞよろしくお願いします。
写真に撮った日本人を探し出し、会えた人とは交流をしているというところにも感動しました。
世論の変化を祈りたいです。。
>この少年、見ているだけでいろんなことを感じさせれれ、その度に涙が出てきます。
ほんとですね。
>関連記事も読ませて頂きました。写真集もあるのですね。このジョー・オダネル氏の写真は、核被害を伝える意味でも、有難い貴重なものだと思いました。
原爆を落とした側の目から見た写真だけに特徴があると思います。
>これからも、どうぞよろしくお願いします。
こちらこそよろしくお願い致しますm(__)m
>写真に撮った日本人を探し出し、会えた人とは交流をしているというところにも感動しました。世論の変化を祈りたいです。。
本当にそうですね。 そして彼らの行動を真摯に受け止めアメリカ人自体の理解と懺悔も欲しいものです。
私も、図書館へ行った時に探してみます。
>写真集、あるんですね!! 私も、図書館へ行った時に探してみます。
是非、見て見て下さい!
彼の噛み締める口元を・・・。
自分で写真を美しく載せる技がないもので、今回大変ありがたかったのに、ううっ…
お詫びまで。
>TBを承認制にしていたのを、すっかり忘れていまして、今頃公開いたしました。まことに亀にて、お許しください。
いえいえ、ノープロブレムですよ~^^
お気になさらずに。