『超高速！参勤交代』

□作品オフィシャルサイト　「超高速！参勤交代」　
□監督　本木克英
□脚本　土橋章宏
□キャスト　佐々木蔵之介、深田恭子、伊原剛志、寺脇康文、上地雄輔

■鑑賞日　６月２２日（日）
■劇場　ＴＯＨＯシネマズ川崎
■cyazの満足度　★★★★（５★満点、☆は０．５） 

＜感想＞

　　一口で言ってしまえば、「実に面白い（笑）」
　　時代背景とか、“笑い”の質は違うにしろ、
　　『ＷＯＯＤ ＪＯＢ！ 神去なあなあ日常』同様、大笑いができた作品でした
　　そうそう三谷監督の『清須会議』なテイストもあったけど、さすがに
　　本木監督、上手くまとめてましたね

　８代将軍・徳川吉宗が天下を治める時代。　磐城国のわずか１５，０００石の弱小藩で
　ある湯長谷藩は、湯長谷の金山を狙う幕府の老中・松平信祝（陣内孝則）から、
　通常なら８日間を要するところを、わずか５日間で参勤交代せよと命じられる。
　湯長谷藩主の内藤政醇（佐々木蔵之介）は、知恵者の家老・相馬兼嗣（西村雅彦）と
　ともに５日間での参勤交代を可能にする奇想天外な作戦を練り、実行に移す。

　やはり見所は土壇場での知恵袋・相馬のアイデアをうすうす不安で不満ながらも
　仕方なく行動に移す湯長谷藩藩士たちと、それを阻止せんがために忍びを送り込む
　老中・松平の鬩ぎ合い。　全体的にはいわゆるドタバタ時代劇で、それなりの立ち
　回り（殺陣）はあるのだが、なんとなく急がなければならないのに、節目節目はのんびり
　モード　もっとピリピリしていてもいいようなものだけど
　そして、オチはしっかり定番の水戸黄門のようで（笑）

　奇策連発で大名行列の表向きを繕いながら進むその方法は実に愉快で、またそれを
　コミカルに演じる連中も役達者。　剣の立つ荒木源八郎に寺脇康文、槍に秀でる
　今村清右衛門を六角精児が。　ちょっと普段は観られないけど、この二人はいつも
　他でもコミカルな一面を出している。　そしてそこに助っ人として伊原剛志演じる雲隠
　段蔵が加担する。
　田舎侍ながら、そこは持ち前の人間味を出しながら、旅先での触れ合いを持ちつつ、
　時間制限されたミッションに向って進んで行く。
　
　道中、旅籠で出会った紅一点のお咲（深田恭子）がまた少しボケボケな味わいを
　醸し出しながらも、いい潤滑油になっていた。
　今までの深田恭子からさらに１枚皮の剥けた感じの演技がマッチしていた。
　佐々木蔵之介演じる内藤の、何度か描かれる厠シーンはしっかり笑わしてもらった
　誰しも幼い頃の幼児体験で、怖い思いは大人になっても払拭できないもの。
　
　ま、誰が？ではなく、藩挙げての総力戦の珍道中・参勤交代ということで（笑）

　　ところで死んだと思っていた上地雄輔演じる秋山は結局助かったんだねぇ（笑）
　　Hey!Say!JUMPの知念クン、舞台挨拶で自らが語ったように、
　　この映画の見所は　“お尻”だったんですねぇ（笑）