大正11年生まれ 女の戯言

政治、社会情勢について

 大正生まれの母のコメント集。政治、社会への関心は萬朝報の記者をしていた父親譲りか。

(7)社会にはムダな部分も必要(1979)

2017-04-22 15:12:38 | 日記
いまの子は、学校から帰るとすぐ友だちと電話をするそうだけど、私の頃は、友だちに話したければ飛んで行った」

 ロック歌手の公演をテレビで観て
「みな、遊ばせてもらっているのよ。ホラ、手を叩いて。一人じゃ遊べないから、赤ん坊と同じ。鑑賞なんてもんじゃない。あそこに入れておけば安心だと親は思っている」

「頭の中で考えていると、実際は十貫目の物が百貫にも感じられる。だから、考え悩むより先に手をつけること」

「医者は自己満足のための検査ばかりやらないで、も少しかんを発達させなきゃ。昔の医者は、高貴な人を診る場合、襖越しに診断したんだから」

「ラジオでDJが「社会的に地位のある方とお会いする時は、ちゃんとした服装で」と。
「『社会的な地位を尊重されたいと思っている人に会う時は』と言うべきね。社会的に高い地位にあっても、それを特別尊重されたいと思っていない人もいるだろうから。ある仕事を遂行する必要から、止むを得ずその地位にいるという場合もある。市川房枝さんなんか(自分の社会的地位を)尊重されたいとは思っていないでしょう。一方、自分の地位をひけらかす人も多い」

 松野頼三氏(国会議員、宝塚出身の女優との交際が報じられた)の証言をテレビで観て
「『ございません』『ありません』の代わりに『~ないんです』と言うのは、女の扱いに慣れている証拠」

 ジョン・ウェインの死去を伝える日本のメディア。「タカ派」という評が多い。
アメリカの正義感に異論を挟むのが、日本のジャーナリズムは好きだね」すべての人の自立をおし進めれば社会主義になっちゃう。社会にはムダな部分も必要」

「わがままな妻は、お産で苦しんでいる時、夫にも苦しい思いをしてもらわないと気が済まない。わがままな夫は、仕事で辛い思いをしている時、妻が家でのうのうとしていると思うと腹が立つ。わがままだと喜びを分かち合う前に苦しみを分けないと気が済まなくなる。いま、夫に家事をさせたりするのも何だかんだ理由をつけているけれど、結局、そういうことじゃないの」

コメントを投稿