フランチャイズ開業&読書日記・・・どこまで行くの?

2010年7月からフランチャイズ店の営業開始。サラリーマンを辞めての再スタートになります。

強育論 宮本哲也著

2010年03月07日 00時00分21秒 | 書評 教育系
携書 強育論 (ディスカヴァー携書)
宮本 哲也
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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少子化と言われて久しいのに、
中学受験の世界は、
まだまだ熾烈な競争社会です。

3月1日発売の東洋経済の特集は
「塾・予備校」で教育業界の状況が分析されていましたし、
先週でしたか「ガイアの夜明け」でも
学習塾の様子が放送されていました。

週刊 東洋経済 2010年 3/6号 [雑誌]

東洋経済新報社

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ちょうどこの時期は、
入試→合格発表と受験シーズンですから
話題にしやすいネタではあるわけですね。

中学受験はある意味特殊で、
公教育のカリキュラムをベースに
入試問題が作られていません。
とくに難関私立の場合、
普通に小学校で勉強していないことが
出題されます。
学校の先生もカリキュラム通りに
やらない場合があるので、なおさらです。
すると、難関私立に進学させたい保護者は
家庭学習で手に負えなければ、
塾に頼らざるをえません。

オーソドックスな大手進学塾は
大抵ボリュームのある学習量を提供するので、
中学受験には神話がいっぱい生まれます。

いわく、毎日夜1時、2時まで塾の宿題をしていたとか、
受験前は学校に行かなかったとか、
夏休みどころか正月も朝から晩まで勉強したとか・・・etc.

著者は、そんな受験界の風潮を
「やらせ過ぎ」と一刀両断でぶった切ります。

宮本先生は宮本算数教室を主宰され、
無試験先着順の入室で在籍生徒の85%が
難関私学へ進学しているという結果は
すごい実績です。

それだけに本書に書かれた内容は
ゆるぎない確信に満ち溢れています。

・睡眠時間は削ってはならない。
・学習は本能であり、勉強しろと言ってはならない。
・勉強のやり方は生き方と同じくらい個人的なもの。
・何かひとつのことを成し遂げるのに
 もっとも必要な資質は堪え性。
・自分の欠点や弱点を直視する勇気を持つ。
・努力の見返りは成功ではなく、成長。

また、中学受験は親との二人三脚でもあるので、
親への提言も辛辣に述べられています。
・自分の不安の解消のために
 子どもに学習を無理強いさせてはいけない。
・子どもの悪口を言うことは自分を否定することと同じ。
・子どもとともに成長する。

「強育論」の根本的な主張は
「人間的な強さ」を身につけよう
というところにあり、「強さ」の意味について
本書に詳しく書かれています。
宮本先生が言う「強さ」は単純な強さ、弱さを
言っているわけではありません。

学力が、この社会をよりよく生きていくために
必要だと考えれば、これからも「教育」が
人間にとって必要なキーワードになることに
変わりはないと思うのです。

「龍馬伝」や「坂の上の雲」を観ていると
本筋を支えるサブストーリーで「教育」の大切さが
痛いほど伝わってきます。日本が発展した原動力に
「教育」があったことは間違いありません。


教育業界もほかの業界と同じく、
少子化を迎え業界再編が行われ、
大手の塾に収斂されていく傾向にあります。
しかし、それでも個人塾が消えないのは、
確固とした教育理念に基づいて的確な教育が行われていれば、
それを支持する根強いファンがいるからなのだと思います。


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